「裁判しないで解決」する建設業・不動産業を多く扱う
渋谷の弁護士吉田悌一郎

【店の前に工事車両】「営業妨害」で大家に文句が言えるか?

不動産賃貸

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建物賃貸借の貸主には、

貸している建物を正常な状態で

借主に貸す義務があります。

 

 

借主の店舗の営業妨害

となっているような場合、

貸主が契約違反の責任を追及される

可能性がありますので、

注意が必要です。

 

 

 

 

(困った車両?)

 

<毎日更新694日目>

店の前に工事車両があって営業妨害?

先日、

ある美容室を営んでいる男性

からご相談を受けました。

 

 

この方は、

大家さんから店舗を借りて

そこで美容室を開いています。

 

 

同じ建物の並びに大家さんが

営んでいる不動産屋さんが

あるそうです。

 

 

そして、建物の前は、

駐車場になっていて、

公道に面しています。

 

 

 

美容室は、

お店の前に看板を出していて、

公道を走っている自動車から、

この看板はよく見えていたそうです。

 

 

ところが、最近、

大家さんが自分の店舗の改装工事

を始めたそうです。

 

 

それは良いのですが、

工事業者の車両が、

いつもその美容室の前に

駐車されているとのことです。

 

 

 

 

おかげで、

美容室の店舗や看板が隠れてしまい、

公道からよく見えない状態に

なってしまいました。

 

 

これでは、

この美容室を尋ねてくるお客さんも

わかりにくくなってしまいますし、

営業妨害の状態になっています。

 

 

そこで、工事業者に対して、

「うちの店の前にとめないでほしい」

と再三頼んでいますが、

業者はそのつど「はいはい」

と言いますが、

しばらくするとまた美容室の前に

車両をとめるそうです。

 

 

そこでさらに、

大家さんに対しても、

店の前の工事車両をなんとかしてほしい、

と頼んでいますが、

大家さんもあまり真剣に

とりあってくれない感じです。

 

 

この美容室を営む男性としては、

こんなとき、

どうすれば良いでしょうか?

 

 

大家に文句が言えるか?

この点、

建物の賃貸借契約では、

貸主である大家さんは、

借主に対して、

賃貸物件を正常な状態で

使用収益できるようにする

義務があります。

 

 

いわば、その物件を

「まともな状態で貸す義務」

というものがあるわけです。

 

 

この点、

その建物を店舗として借りたのであれば、

当然その店舗やその店の前の看板が、

きちんと公道から見えるようにする

というのが、

その店舗として正常な状態

ということになります。

 

 

つまり、

きちんとその建物を使って正常に

営業できる状態、これが

「まともな状態」ということに

なるわけです。

 

 

しかし、

その店舗の前に障害物を

置かれたりして、

店舗や看板が隠れてしまって、

営業が妨害されているのは、

「まともな状態」とは

言えないわけです。

 

 

その場合は、

借主は大家さん(賃貸人)

に対して、

その営業妨害をやめてもらう、

つまり、その障害物を

取り除いてもらうように

請求することができます。

 

 

もし借主が請求しても、

大家さんがまったく対応

してくれないような場合は、

大家さんは賃貸借契約上

の債務不履行、

つまり契約違反の責任を

負うことになります。

 

 

具体的には、

もし借主が営業妨害によって

営業上の損失など、

損害が発生した場合には、

その損害を賠償するように

大家さんに請求できる、

ということです。

 

 

それでは、

上記の美容室の事例は

どうでしょうか?

 

 

この点、

店舗の前の敷地部分は、

駐車場として使用されている

ということでした。

 

 

そうなると、

いくら美容室の店舗の前とはいえ、

車両をとめたというだけでは、

店に対する営業妨害行為とは

言えないでしょう。

 

 

実際、

この美容室のお客さんの車が

ここにとまることもあるわけですしね。

 

 

ただ、たとえば、

工事期間中に毎日、

美容室の営業時間中ずっと

工事車両を美容室の前に

駐車させていた、

ということになると、

さすがにお店に対する

営業妨害行為になり得ます。

 

 

しかも、

それが大家さんの営業する不動産屋の

店舗の改修工事の業者の車両だ

ということになれば、

なおさらでしょう。

 

 

この場合、

大家さんとしては、

工事業者に依頼する際にも、

借主である美容室の営業妨害に

ならないように配慮する必要が

出てくるでしょう。

 

 

例えば、

大家さんから工事業者に対して

美容室の店舗の前にはなるべく

車両をとめないように求める

などの措置は必要でしょう。

 

 

大家さんがそのような措置を

とることなく、漫然と工事車両を

美容室の前に駐車させていた場合には、

大家さんの債務不履行(契約違反)

となり得ます。

 

 

その場合、

美容室に損害が発生していれば、

大家さんに対して損害賠償請求を

行うことが考えられます。

 

 

 

 

 

 

 

 

まとめ

というわけで、

今日のポイントは

 

 営業妨害車両を放置していると、損害賠償請求される可能性がある!

ということです。

 

 

お互いに店舗ビジネスを

やっているということですから、

それぞれ営業妨害にならないように

配慮することは必要でしょうね!

 

 

下記の関連動画もご覧ください!

 

 

 

 

 

 

 

最新動画 

今回は、不祥事を起こして懲戒解雇になった社員に対して、さらに退職金を支給しない、という処分ができるかどうか、そんなテーマでお話しています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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名前吉田 悌一郎
住まい東京都

Profile

中小零細企業の顧問契約をメインの仕事としています。

中小零細企業が法的トラブルに巻き込まれるのを未然に防止すること、 そして、 情報発信を通じて弁護士の敷居を下げ、中小零細企業にもっと弁護士を利用していただくことを使命として活動しています。

【私のミッション】
中小零細企業の味方であり、中小零細企業のトラブルを「裁判しないで解決すること」をミッションにしています。

中小零細企業のトラブルが、「裁判沙汰」にまで発展すると、経営者の方にかかる時間的・経済的負担が大きく、エネルギーを消耗します。

私は、中小零細企業のトラブルをできる限り未然に防止する、万が一トラブルになっても、それをできるだけ小さいうちに「解決」することで、経営者の方の余計な負担をなくし、本業にエネルギーを傾けていただきたいと考えています。

また、中小零細企業の「お困りごと」に関しては、法律問題という弁護士の職域を超えて、経営コンサルタント(キャッシュフローコーチ)として、経営相談や金融機関融資の支援などを通じて、日本経済を支える中小企業の「お困りごと」全般のお手伝いをすることにも力をいれています。

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