「裁判しないで解決」する建設業・不動産業を多く扱う
渋谷の弁護士吉田悌一郎

「マスクしろ強制」と「マスク外せ強制」 業務命令の合理性と解雇

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コロナもひとまず

落ち着いた感があり、

街中でもマスクを外す人が

増えてきました。

 

 

ただ、

職種によっては、

まだマスクは必要、

あるいはマスクは外すべきとか、

いろいろあるかと思います。

 

 

今日は、

社員にマスクに関する

業務命令を出せるか、

違反した社員を解雇にできるか、

というテーマでお話しします。

 

 

 

(シーサーにも、マスク強制??)

 

<毎日更新742日目>

「マスクをしろ」「マスクを外せ」これ業務命令で出せるか?

 

コロナが5類に引き下げられてから、

街を歩いていても、

チラホラとマスクを外して

外出している人が増えてきましたね。

 

 

 マスクは各自の判断で

ということになっている

わけですけれど、

仕事の内容によっては、

いまだにマスクをした方が良い、

あるいは、

マスクは外すべきなど

いろいろあります。

 

 

たとえば、

私どもの仕事なども、

お客様と長時間対面でお話し

することがあります。

 

 

ですから、

事務所の相談室には、

今でもアクリル板を

設置しておりますし、

所員は、

来客の際にはマスクを

着用することになっています。

 

 

 

今でも、

コロナ感染の危険がなくなった

わけではありませんし、

お客様の中には高齢の方もおり、

気にされる方もいるからです。

 

 

このように、

お客様と対面で長時間話をする

ような職種では、

やはり勤務時間中にマスクの

着用を義務づける会社が

あると思います。

 

 

このような会社で、

仮に社員が会社の指示に従わず、

「マスクをつけるのは嫌だ」

と言った場合、

会社としては「業務命令」

という形で、

勤務時間中は嫌がる社員にも

マスクの着用を義務づける

ことが可能です

(ただし、この社員の健康状態等の

考慮要素がある場合は別です)。

 

 

逆に、

接客業などのように、

社員がマスクをつける

かつけないかで、

売り上げにもろに影響してくる

業種もあるでしょう。

 

 

たとえば、

カフェなど飲食店では、

店員さんがマスクをつけて

接客をするのと、

つけないで接客するのでは、

顔の表情が違ってきます。

 

(今日の「棒人間」 どっちが接客上手?)

 

 

こうした業種では、

コロナが5類に引き下げられる

のと同時に、

社員にマスクを外すように

命じることもあるでしょう。

 

 

これもまた、

上記と同様に、

会社としては社員が

嫌がったとしても、

業務命令という形でマスクを

外すように命じることは

できると考えます。

 

 

それでは、

社員が、

こうした会社の業務命令に

従わなかった場合、

会社はこうした社員を解雇

できるのでしょうか?

 

 

 

 

業務命令に違反した社員を解雇できるか?

まず押さえなければ

ならないことは、

社員に対して業務命令で、

マスクをしろ、

あるいはマスクを外せ

と命じることができる、

ということと、

その命令に違反した社員を

解雇できるかどうか、

ということはまったく

別問題ということです。

 

 

日本では、

法律で解雇は厳しく

制限されています。

 

 

すなわち、

社員を解雇するには、

①解雇の客観的合理的理由
②解雇の社会通念上の相当性 

 

という2つの要件が必要で、

この要件を満たしていない解雇は、

解雇権の濫用として、

法的に「無効」であると

されるわけです。

 

 

そして、

まず、

飲食店などで会社が社員に

マスクを外して接客することを

命じたにもかかわらず、

社員がそれに従わずに

マスクを着用して

業務を行った、

という場合です。

 

 

この場合、

5類に下がったとはいえ、

上記のようにまだコロナの

リスクが消えたわけでは

ありません。

 

 

接客業で大勢のお客さんと

接するという場合、

当然感染予防のために

マスクをつけたい、

という社員がいたとしても

不思議ではありません。

 

 

厚生労働省でも、

マスクの着用は個人の判断が

基本となる、

と宣言しています。

 

 

今のコロナ感染の状況

などを考えれば、

マスクをして接客したい

という社員の言い分にも、

それなりに合理性があります。

 

 

ですから、

マスクを外せとの命令に違反し

マスクをつけて接客業を

行った社員については、

②解雇の社会通念上の相当性がなく、

解雇はできないと考えます。

 

 

次に、

逆に会社がマスクの着用を

社員に命じたにもかかわらず、

社員がこれに違反してマスクを

しなかった、

というケースです。

 

 

この場合は、

まずその業務の内容が

問題となるでしょう。

 

 

ほとんど人と接する必要のない

ような業務で、

マスクの着用を命じ、

それに違反したというような場合は、

明らかに②の解雇の社会通念上の

相当性がないものと考えられます。

 

 

そうではなく、

顧客と長時間対面で話を

しなければならないような

業務の場合はどうか?

 

 

この場合も、

違反したからと言って

いきなり解雇してしまうと、

やはり②の解雇の社会通念上の

相当性の要件に引っかかります。

 

 

たとえば、

マスクを拒否する社員に対して、

粘り強くマスクをする必要性を説き、

説得する作業をしたかどうか?

 

 

どうしてもダメな場合、

顧客とあまり接する必要のない

部署への配転を考えるなど、

解雇を避ける努力をしたかどうか?

 

 

こうしたことが問われてきます。

 

 

いずれにしても、

マスクに関する会社の業務命令に

社員が違反したからしたからといって、

その社員をそれほど簡単に

解雇することはできませんので、

この点は注意が必要です。

 

 

 

 

 

 

 

 

3 まとめ

というわけで、

今日のポイントは

 

 マスクに関する業務命令は出せるが、解雇は簡単ではない!

ということです。

 

 

ちなみに、

私の場合は、

お客様との面談以外は、

もはやマスクはしていませんね。

 

 

花粉症の時期も終わりましたし、

外を歩くときはやはりマスクが

ない方がスッキリしますね。

 

 

それでは、

また。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最新動画 

今回は、就業規則の「周知」とは?作っただけで安心していませんか、というテーマでお話しています。

 

 

 

 

 

 

 

 

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昨日は、午前中は自宅で仕事。ブログやYouTubeの編集など。
午後は久しぶりに事務所に出勤。新規のお客様との打ち合わせやオンラインでの会議などでした。
夕方は帰宅後に夕食を食べて、20時からまたオンラインで会議でした。

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名前吉田 悌一郎
住まい東京都

Profile

中小零細企業の顧問契約をメインの仕事としています。

中小零細企業が法的トラブルに巻き込まれるのを未然に防止すること、 そして、 情報発信を通じて弁護士の敷居を下げ、中小零細企業にもっと弁護士を利用していただくことを使命として活動しています。

【私のミッション】
中小零細企業の味方であり、中小零細企業のトラブルを「裁判しないで解決すること」をミッションにしています。

中小零細企業のトラブルが、「裁判沙汰」にまで発展すると、経営者の方にかかる時間的・経済的負担が大きく、エネルギーを消耗します。

私は、中小零細企業のトラブルをできる限り未然に防止する、万が一トラブルになっても、それをできるだけ小さいうちに「解決」することで、経営者の方の余計な負担をなくし、本業にエネルギーを傾けていただきたいと考えています。

また、中小零細企業の「お困りごと」に関しては、法律問題という弁護士の職域を超えて、経営コンサルタント(キャッシュフローコーチ)として、経営相談や金融機関融資の支援などを通じて、日本経済を支える中小企業の「お困りごと」全般のお手伝いをすることにも力をいれています。

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