「裁判しないで解決」する建設業・不動産業を多く扱う
渋谷の弁護士吉田悌一郎

【詐害行為取消】いつの間に妻の名義に変わってしまった不動産

債権回収

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借金などで支払いが

苦しくなった人が、

よくやりがちなのが、

自宅の不動産を配偶者の

名義に変えてしまう、

という行為です。

 

 

しかし、

これは債権者に対する

「詐害行為」として、

取り消される可能性がある

危険な行為です。

 

 

 

(今日の「棒人間」 財産隠しは許されない??)

 

<毎日更新792日目>

債務者の不動産が妻の名義に変わっていた?

先日、

ある会社の社長から、

貸金の回収に関する

ご相談を受けました。

実は、知り合いに約1000万円ほど貸したのですが、返済が滞っているのです。

会話

1000万円、それは大変ですね。
先方に対して、支払の催促はしているのですか?

もちろんです。
早く払ってもらわないとうちも困ると催促はしています。

会話

それでも払ってくれないわけですか。

先方からは、いざとなったら自分の自宅の土地建物を売却してでも払うから、とか言われていたのです。

会話

う〜ん、なるほど。

ところが、先日、この知り合いの自宅の不動産の名義を調べてみると、なんとこの人の奥さんの名義にいつの間にか変わっていたのです。

会話

なるほど、自宅の名義が妻に変わっていたのですね。

そうなんです。
その場合って、もはや貸したお金の回収はできないのでしょうか?

会話

要件はかなり厳しいのですが、詐害行為取消権という方法があります。

詐害行為取消権?それはなんでしょう?

会話

債務者が、自分の債務を免れるために債権者を害する行為をした場合に、その行為を取り消すことができる、という権利です。

なるほど。

会話

もしその先方が他にめぼしい資産もないにもかかわらず、不動産を妻に贈与したような場合には、その贈与という行為を詐害行為として、取り消すことが可能になります。

 

 

配偶者に対する不動産の贈与

借金などで支払いが

苦しくなった人が、

よくやりがちなのが、

自宅の不動産を配偶者の

名義に変えてしまう、

という行為です。

 

 

そもそも、

配偶者であっても、

財産を無償で贈与すれば、

それ相当の贈与税というものが

課税されるのが原則です。

 

 

不動産は登記制度によって、

誰の名義かがすぐにわかりますので、

配偶者の名義に変えれば、

すぐに足がついてしまいます。

 

 

ですから、

不動産の贈与などは通常は

やらないことが多いでしょう。

 

 

ただし、

婚姻期間が20年以上の夫婦の間で、

居住用不動産の贈与が

行われたような場合には、

例外があります。

 

 

すなわち、

下記の要件を満たせば、

不動産を配偶者に贈与した場合に、

基礎控除110万円のほかに

最高2,000万円まで控除(配偶者控除)

できるという特例があります。

(1) 夫婦の婚姻期間が20年を過ぎた後に贈与が行われたこと。

 

(2) 配偶者から贈与された財産が、 居住用不動産であることまたは居住用不動産を取得するための金銭であること。

 

(3) 贈与を受けた年の翌年3月15日までに、贈与により取得した居住用不動産または贈与を受けた金銭で取得した居住用不動産に、贈与を受けた者が現実に住んでおり、その後も引き続き住む見込みであること。

 

ですから、

実際に住んでいる自宅であれば、

この配偶者控除が使えれば、

不動産の価格によっては

税金がほとんどかからないか、

かなり安い税金で不動産を

配偶者に贈与できる、

ということになります。

 

 

 

 

詐害行為取消権とは?

しかし、

場合によっては、

この配偶者への自宅不動産の贈与は、

「詐害行為」として取り消される

場合があります。

 

 

これを、

「詐害行為取消権」、

と言います。

 

 

「詐害行為取消権」には、

いくつかの要件がありますが、

まず、

債務者に他にめぼしい

資産がないこと、

すなわち、

債務者が「無資力」であることが

必要です。

 

 

さらに、

債務者と、

受益者(上記の例で言うと、

不動産の贈与を受けた配偶者)が、

そうした贈与が債権者を害することを

知っていたことが必要です。

 

 

「債権者を害することを知っていた」とは、

具体的には、

実際に1000万円もの借金があり、

他に返せるアテも、

めぼしい資産もないことを認識していた、

ということです。

 

 

ただし、

この「詐害行為取消権」は、

必ず「裁判」を起こして取り消しを

請求しなければいけない、

というハードルがあります。

 

 

というのは、

債務者であっても、

基本的に自分の財産をどう処分するかは、

自分の自由なのが原則です。

 

 

ですから、

それを他人が詐害行為であると

いって取り消すためには、

それなりに厳しい要件が

課せられているのです。

 

 

そんなわけで、

やはりこうした段階になってくると、

債権の回収というものは

実際には大変です。

 

 

やはり、

「裁判沙汰」を予防するためには、

他人に大きなお金を貸すときには、

契約書を作ることはもちろん、

きちんと保証人を取っておくとか、

不動産に抵当権をつけておくとか、

回収に対する対策を

事前にとっておくことが重要です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最新動画 

今回は、工事作業中のマスクの着用を、下請け会社の社員にも強制できるか、こんなテーマでお話しています。

 

 

 

 

 

 

 

 

活動ダイジェスト

昨日は、午前中は学生時代の先輩でもある公認会計士の方と仕事上の打ち合わせ、その後は会食、楽しいひとときでした。

 

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名前吉田 悌一郎
住まい東京都

Profile

中小零細企業の顧問契約をメインの仕事としています。

中小零細企業が法的トラブルに巻き込まれるのを未然に防止すること、 そして、 情報発信を通じて弁護士の敷居を下げ、中小零細企業にもっと弁護士を利用していただくことを使命として活動しています。

【私のミッション】
中小零細企業の味方であり、中小零細企業のトラブルを「裁判しないで解決すること」をミッションにしています。

中小零細企業のトラブルが、「裁判沙汰」にまで発展すると、経営者の方にかかる時間的・経済的負担が大きく、エネルギーを消耗します。

私は、中小零細企業のトラブルをできる限り未然に防止する、万が一トラブルになっても、それをできるだけ小さいうちに「解決」することで、経営者の方の余計な負担をなくし、本業にエネルギーを傾けていただきたいと考えています。

また、中小零細企業の「お困りごと」に関しては、法律問題という弁護士の職域を超えて、経営コンサルタント(キャッシュフローコーチ)として、経営相談や金融機関融資の支援などを通じて、日本経済を支える中小企業の「お困りごと」全般のお手伝いをすることにも力をいれています。

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