弁護士に対するクレームで、
いまだに多いのが
「レスが遅い」というもの。
これが原因で、
お客様からの信頼を失ったり、
仕事自体を失ってしまう
ことにつながります。
しかし、
「レスが遅い」は、
ちょっとした「仕組み化」で
防止できるものです。
(今日の「棒人間」 遅いのは困る??)
<毎日更新816日目>
我が社には、顧問弁護士がいるのですが、この先生に相談しても、とにかく「レス」が遅くて・・・・
普通、
ひとたび弁護士と顧問契約を結ぶと、
比較的長いおつきあいになります。
少なくとも、
会社にとっても、
顧問弁護士を次から次へと
コロコロ変える、
ということはあまり
考えられません。
ところが、
顧問弁護士はいるのだけど、
その弁護士との契約はやめて、
他の弁護士に切り替えたい、
というご相談を受ける
ことがあります。
顧問弁護士を変えたい、と思われた理由はなんですか?
と聞くと、
一番多い答えが冒頭の
ようなパターンです。
つまり、
というもの。
「レス」が遅いといっても、
そのスピード感は人によって
マチマチな部分はあります。
そこで、
「レス」が遅い、というのは、どのくらい遅いのですか?
と聞いてみると、
なんと弁護士にメールで
質問を投げかけて、
なんてケースも
あったようです。
たしかに、
これでは顧問弁護士を
変えたくなるだろうな、
というのはよくわかります。
経営者というのは、
日々決断を迫られます。
決断が遅れれば、
それはすなわち、
経営のスピードの遅れに
つながります。
ですから、
顧問弁護士に質問や
相談したいことがあれば、
なるべく早く回答が欲しい、
と思うのは当然です。
社長の立場に立ってみれば、
「顧問料」というお金を
毎月支払っているのに、
相談したいときにスピーディーに
相談できない、
これでは、
顧問弁護士をつけている
意味がありません。
とはいえ、
弁護士というのは、
通常同時に何件も並行して
案件を受けていますし、
顧問先も複数います。
そこで、
というご依頼には、
残念ながらご希望にそえない
場合もあります。
とはいえ、
たとえばメールをしても、
何日も放っておかれては、
「遅い」と思われるのは
当然です。
そこで、
お問い合わせなどがあった場合に
、いつまでに「レス」をするのか、
自分なりのルールをまず
決めておくことが大切です。
この辺は、
かなり人によると思います。
クイックレスポンス、
即レスを心がけておられる方も
いらっしゃいます。
それはそれで、
良いことだとは思いますが、
私は基本的に即レスは
しないようにしています。
というのは、
メールやメッセージが来るたびに
「即レス」をしていては、
今の目の前の仕事に集中できず、
仕事のスピードが落ちたり、
クオリティーが下がってしまう
ことがあるからです。
そこで、
私の場合は、
メールやメッセージを
いただいた場合、
原則としてその日のうちに返す、
遅くとも翌日(ないし翌営業日)
までには返す、
というマイルールを
作っています。
このくらいのスピード感であれば、
常識的に見ても、
それほど「遅い」と思われることも
少ないと思われます。
しかし、
「即レス」をしない、
とした場合に、
1つ問題となることがあります。
それは、
後でレスしよう、
と思っていても、
日々の業務の忙しさにかまけて、
それを忘れてしまうことが
あります。
3日くらい経ってしまい、
ということが起こり
得るわけです。
こうならないためには、
メールやメッセージの返信を忘れず、
「レスが遅い」と言われないための
「仕組み化」が重要です。
こうした場合に強いのはや
はり「仕組み化」であって、
「決して忘れないぞ」と
固く決意することでは
ないのです。
決意しても、
人間ですから、
忘れるときは忘れます。
だからこそ、
忘れないための「仕組み化」が
大切なのです。
私の場合は、
たとえばメールが来て、
後で返信しようと思って
いるメールは、
とりあえず「INBOX」
というメールのファイルに
入れておきます。
そして、
この「INBOX」を1日のうちに
定期的にチェックして、
返信が必要なものをタスク化し、
忘れないようにしているのです。
また、
SNSでメッセージを
いただいたような場合は、
Evernoteという
メモアプリを使って、
そこに返信というタスクを
メモしておきます。
このEvernoteも1日に
何度かチェックしますので、
これで忘れることを
防ぐことができます。
しかしながら、
上記のような対策をしていても、
100%完璧にうまくいっているか、
と言われると、
必ずしもそうではない
場合があります。
恥ずかしながら、
私も「レス」が遅くなってしまう
ことがあるのです。
上記のような「仕組み化」
をしていても、
それでも「レス」が遅く
なってしまうのは、
やはり原因があります。
1つは、
自分がやりたくない嫌な仕事、
嫌なお客様の案件などです。
本来は、
こうした仕事を「ゼロ」に
するのが理想ではありますが、
残念ながら、
まだこうした仕事も多少は
残っています
(昔に比べれば、かなり減りましたが)。
やりたくない仕事や
嫌なお客様の案件は、
モチベーションが上がりません。
そうすると、
ついつい「レス」や「返信」を
先延ばしにしてしまいがち。
これは大いに反省すべきですが、
やはり根本的には、
こうした自分がやりたくない仕事、
嫌なお客様の案件を極力なくす、
こうした努力が欠かせないと
思います。
この辺は、
私も課題ではあります。
そして、
もう1つの原因は、
仕事を受けすぎていて
忙しすぎる場合です。
仕事がたくさんある、
というのは悪いことでは
ありませんが、
自分のキャパをオーバーして
忙しすぎると、
当然1つ1つの仕事の
クオリティーが下がってきます。
適切な時期に「レス」や
返信ができない、
その時間すらない、
というのは、
すでにキャパオーバーに
なっている可能性大です。
この場合には、
仕事を減らしたり調整したり
、といったことを意識して
行った方が良いでしょう。
それにしても、
仕事の中身について
クレームを受けるならまだしも、
「レス」が遅いといったことで、
お客様の信頼を失ったり、
顧問契約を打ち切られてしまうのは、
とてももったいないことですね。
しかし、
ちょっとした工夫で、
「レス」が遅いといった事態は
防止することが可能です。
ちょっと気をつければすむことで、
お客様からの信頼を失ったり、
仕事を失ってしまったり
しないように、
注意したいものですね。
それでは、
また。
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今回は、損害賠償を請求する、という場合に、まず「損害」というのは一体なんなのか?そんなテーマでお話しています。
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中小零細企業の顧問契約をメインの仕事としています。
中小零細企業が法的トラブルに巻き込まれるのを未然に防止すること、 そして、 情報発信を通じて弁護士の敷居を下げ、中小零細企業にもっと弁護士を利用していただくことを使命として活動しています。
【私のミッション】
中小零細企業の味方であり、中小零細企業のトラブルを「裁判しないで解決すること」をミッションにしています。
中小零細企業のトラブルが、「裁判沙汰」にまで発展すると、経営者の方にかかる時間的・経済的負担が大きく、エネルギーを消耗します。
私は、中小零細企業のトラブルをできる限り未然に防止する、万が一トラブルになっても、それをできるだけ小さいうちに「解決」することで、経営者の方の余計な負担をなくし、本業にエネルギーを傾けていただきたいと考えています。
また、中小零細企業の「お困りごと」に関しては、法律問題という弁護士の職域を超えて、経営コンサルタント(キャッシュフローコーチ)として、経営相談や金融機関融資の支援などを通じて、日本経済を支える中小企業の「お困りごと」全般のお手伝いをすることにも力をいれています。