会社がトラブルの解決などをきっかけとして、反社と関わりを持ってしまうことがあります。
しかし、安易に反社と関わることは、大きなコンプライアンスリスクがあり、会社の破滅を招いてしまいますので、注意が必要です。
(闇社会?)
<毎日更新597日目>
最近では、企業が契約や取引を始める前に、相手が反社(反社会的勢力)に関係していないかを見極める、反射チェックという作業が行われています。
反社というのは、
を指すと言われています。
企業が反社と関わると、どんなリスクがあるのか?
餃子の王将事件という有名な事件がありました。
これは、王将の創業者一族が、反社の疑いが強いある人物と、トラブルの処理をめぐって付き合いを始めました。
その後、長年にわたって多額の不透明な金銭が絡む取引が行われ、多額の資金が流出するなどしました。
そして、会社はこれらの問題を隠し続けた上、王将の社長が暴力団関係者に射殺されるという事件が起きています。
反社と関わることは、覚醒剤を打つようなものだと言われます。
トラブル処理などを依頼して関わりを持つと、一時的には痛みがとれて助かったように思うかも知れませんが、最終的には破滅に追い込まれてしまいます。
具体的には、反社と関わると、まず会社の存続の危機に陥る可能性が出てきます。
反社と取引を行うと、反社に対して資金提供を行ったとみなされる恐れがあります。
そうすると、各都道府県などで制定されているいわゆる暴排条例違反で罰則が課されたり、行政指導が行われる可能性があります。
さらに、金融機関からの融資を止められるというリスクもあります。
また、反社と関わることで、その取引を公表するなどと脅されて、反社からの脅迫や恐喝が行われ、不当な要求をされたりするリスクもあります。
反社と一度関わりを持つと、なかなかその関係を精算できず、まさに「骨までしゃぶり尽くされる」結果となるのです。
こうした反社と関わりを持つことによるリスクを避けるためには、やはり新規で取引を行う相手については、きちんとした反社チェックを行うべきです。
インターネットで企業名や、取締役などの役員名、株主の氏名などを検索すると、わかる場合もあります。
もし許認可事業者であれば、許認可取得の有無も確認しておくべきです。
また、過去に行政処分を受けていないかなども、各監督省庁のサイトなどで検索することができます。
その上で、もし怪しい企業である疑いが出てきた場合には、信用調査会社などに依頼して反社チェックのサービスを受けることをお勧めします。
インターネットなどでも反社チェックサービスのサイトがあり、費用もそれほど高額でなくできるものもあります。
また、東京都の暴排条例では、契約書に「暴力団排除に係る特約条項」(いわゆる「暴排条項」)を定めるように努める旨を定めています。
契約書に暴排条項を定める例は最近多くなっています。
暴排条項を定めておけば、相手が反社であることが発覚した場合に、契約を解除して関係を断ち切りやすくなります。
また、取引前に、相手方に反社ではないことの確約書を提出してもらうのも1つの方法です。
現在は企業が反社と関わることに対するイメージは大変に悪く、反社と関わってしまうことは大きなコンプライアンスリスクがあります。
反社とは絶対に関わらない、こうした観点から対策を講じる必要がありますね。
というわけで、
今日のポイントは
ということです。
後で
と言っても後の祭りです。
知らなかったとしても、コンプライアンス違反企業という風評被害を受けてしまい、会社の信用は大きく傷ついてしまいます。
あと、トラブルの解決などに、安易に反社に頼んだりしないこと。
多少回り道はあっても、やはり法律上きちんと王道を行って解決を図るべきですね。
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川崎の裁判所の案件もこれで終わってしまったので、しばらくここのラーメンも食べられないかと思うと残念です。
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中小零細企業の顧問契約をメインの仕事としています。
中小零細企業が法的トラブルに巻き込まれるのを未然に防止すること、 そして、 情報発信を通じて弁護士の敷居を下げ、中小零細企業にもっと弁護士を利用していただくことを使命として活動しています。
【私のミッション】
中小零細企業の味方であり、中小零細企業のトラブルを「裁判しないで解決すること」をミッションにしています。
中小零細企業のトラブルが、「裁判沙汰」にまで発展すると、経営者の方にかかる時間的・経済的負担が大きく、エネルギーを消耗します。
私は、中小零細企業のトラブルをできる限り未然に防止する、万が一トラブルになっても、それをできるだけ小さいうちに「解決」することで、経営者の方の余計な負担をなくし、本業にエネルギーを傾けていただきたいと考えています。
また、中小零細企業の「お困りごと」に関しては、法律問題という弁護士の職域を超えて、経営コンサルタント(キャッシュフローコーチ)として、経営相談や金融機関融資の支援などを通じて、日本経済を支える中小企業の「お困りごと」全般のお手伝いをすることにも力をいれています。