「裁判しないで解決」する建設業・不動産業を多く扱う
渋谷の弁護士吉田悌一郎

公益法人に取適法は適用されるか?その値引き要求は許される?

下請法

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「うちは公益法人だから

取適法は関係ないですよ。」

 

 

そんな一言とともに

約束していた報酬を一方的に減

額されたらどうでしょうか。

 
果たして

公益法人に「取適法」の

適用はあるのでしょうか?

 

 

(今日「棒人間」 値下げの強要??)

 

<毎日更新1802日目>

公益法人から業務を委託された社長の悲劇

 

先日

都内でデザイン会社を営む

A社長よりご相談を受けました。

 

 

このA社長の会社では

とある有名な公益法人から

 

 

イベントのパンフレット作成の

依頼を受けました。

 

 

ただ

特に契約書は作成されず

口頭での打ち合わせが何度か行われ

 

 

パンフレットの内容やデザイン

発行部数など具体的な

打ち合わせが行われました。

 

 

公益法人の担当者からは

じゃ、こんな感じでお願いします。
だいたい●月頃までに納品していただきたい。

と言われたA社長。

 

 

早速パンフレットの作成に

取り掛かりました。

 

 

そして

納期が近づいた頃に

 

 

再度この担当者と制作物を示して

打ち合わせが行われました。

 

 

ところが

その際この担当者から

いや〜、すいませんけど、実はこのイベントの予算がかなり厳しくて・・・。
オタクに頼むパンフレットのデザインの点数も大幅に減らしてもらいたいんですよ。

と突然告げられます。

 

 

デザイン点数の大幅削減に伴い

 

 

当然A社長の会社に支払われる報酬も

大幅に減額した金額を一方的に

示されました。

 

 

納得の行かないA社長。

 

 

この担当者に対し

それはひどい!
最近、取適法という法律ができて、そういう約束した報酬を途中で一方的に減額することは禁止されていると思いますけど!

と噛みつきます。

 

 

しかし

この担当者

は??取適法??
あれは会社に適用される法律でしょ?
うちは公益法人ですからなぁ〜(笑)

と言って開き直ります。

 

 

怒りが収まらないA社長としては

この公益法人になんとか

 

 

一矢報いることができないかと

ご相談に見えられました。

 

 

 

 

 

 

会社じゃなくても取適法の適用はあるか?

 

今年の1月より

下請法が改正され

 

 

「中小受託取引適正化法

(取適法(とりてきほう))」という

法律が施行されました。

 

 

この取適法は

要は以前の元請け・下請けの関係のように

 

 

優劣関係にある取引の適正化を

図った法律です。

 

 

すなわち

力関係に差がある取引の場合

 

 

力の弱い当事者が

どうしても理不尽な要求を受けたり

不合理な損失を被ったりしがちです。

 

 

そこで

取適法では

 

 

こうした不公正な

取引などを類型化し

禁止しています。

 

 

この法律では

業務を委託する当事者(かつての元請け)

のことを「委託事業者」

 

 

委託を受ける方(かつての下請け)

を「中小受託事業者」と呼んでいます。

 

 

そして

この「委託事業者」には

取引を行うに当たって

 

 

取引内容(納期や報酬の金額

支払期日や支払方法など)について

書面あるいはデータで

 

 

「中小受託事業者」に対して明示

しなければならないとされています

(つまり、口頭のみの契約はダメ)。

 

 

さらに

「委託事業者」が

「中小受託事業者」に落ち度がないのに

 

 

報酬の額を一方的に減額することは

禁止されています。

 

 

問題は

 

 

ここで公益法人が果たしてこの法律の

「委託事業者」に当たるかどうか

ということです。

 

 

というのは

この法律で

 

 

「委託事業者」に当たるための要件として

「資本金の額又は出資の総額」が●円以上

というような書き方をしています。

 

 

ですから

ともするとこの法律が適用

されるのは会社のみであり

 

 

公益法人などは適用されない

ようにも思えます。

 

 

しかし

この取適法の「資本金の額又は出資の総額」

というのは

 

 

事業に使われる資本として

ある程度固定的に把握

できるものをいうとされています。

 

 

たとえば

「資本金」という項目のない

公益法人であっても

 

 

貸借対照表上の財産の額や事業規模

などが「資本金の額又は出資の総額」

に当たるとされています。

 

 

要は

取適法が適用されるのは

 

 

会社かどうかということではなく

事業者として取引をしているか

どうかで判断されるということです。

 

 

 

 

 

公益法人の財務状況をどうやって調べる??

さて

冒頭のA社長のケースですが

 

 

取適法で「委託事業者」に

当たるための要件が定められています。

 

 

具体的には

 

 

この公益法人が「資本金の額又は出資の

総額が1000万円を超え5000万円以下

の法人たる事業者」に当たれば

 

 

「委託事業者」に該当する

ことになります。

 

 

そして

この公益法人の会計上の財産の額や

事業規模がこれに匹敵すれば

 

 

取適法上の「委託事業者」に当たり

上記の同法の規制が適用される

ことになるわけです。

 

 

問題は

公益法人の財産の額や事業規模を

 

 

どうやってしらべるか

ということです。

 

 

というのは

株式会社の場合の資本金というのは

明確に公表されています。

 

 

具体的には

会社の登記事項証明書を調べれば

資本金の額がわかります。

 

 

ところが

公益法人の場合は

 

 

上記のとおり「資本金」

という項目がありません。

 

 

そこで

この公益法人の財務状況に関する

情報を入手する必要があります。

 

 

この点

公益法人の場合は

 

 

内閣府の「公益法人information

というサイトがあり

 

 

ここを調べると財務状況に関する

資料を入手することができます。

 

 

さらに

多くの公益法人では

 

 

そのホームページなどで

事業計画や収支予算

決算書などを公開しています。

 

 

これらを調査することで

 

 

その公益法人が取適法上の「委託事業者」

当たるかどうかを調べることができる

というわけです。

 

 

いずれにしても

取引上優位にある取引先からの

理不尽な要求を受ける可能性がある

 

 

というのは会社であろうと

公益法人であろうと事情は

変わりません。

 

 

くれぐれも

会社でなければ取適法は適用されない

 

 

といった誤った情報に惑わされない

ようにしたいものです。

 

 

それでは

また。

 

 

 

 

 

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今回は、「フリーランス法違反? 「取引条件明示義務」とは何か?」というテーマでお話ししています。

 

 

 

 

 

活動ダイジェスト

久しぶりに早朝に3.5キロほど、朝日を浴びながらのランニング。
午前中は青山で友人の美容室にてカット。
午後は事務所で仕事。オンラインの打ち合わせなどなど。
夜は、麻布十番でお仲間と参鶏湯を食べる会に参加。とても美味しく堪能しました。

 

 

 

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名前吉田 悌一郎
住まい東京都

Profile

中小零細企業の顧問契約をメインの仕事としています。

中小零細企業が法的トラブルに巻き込まれるのを未然に防止すること、 そして、 情報発信を通じて弁護士の敷居を下げ、中小零細企業にもっと弁護士を利用していただくことを使命として活動しています。

【私のミッション】
中小零細企業の味方であり、中小零細企業のトラブルを「裁判しないで解決すること」をミッションにしています。

中小零細企業のトラブルが、「裁判沙汰」にまで発展すると、経営者の方にかかる時間的・経済的負担が大きく、エネルギーを消耗します。

私は、中小零細企業のトラブルをできる限り未然に防止する、万が一トラブルになっても、それをできるだけ小さいうちに「解決」することで、経営者の方の余計な負担をなくし、本業にエネルギーを傾けていただきたいと考えています。

また、中小零細企業の「お困りごと」に関しては、法律問題という弁護士の職域を超えて、経営コンサルタント(キャッシュフローコーチ)として、経営相談や金融機関融資の支援などを通じて、日本経済を支える中小企業の「お困りごと」全般のお手伝いをすることにも力をいれています。

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