会社経営をしていると、
取引先から代金を払ってもらえない、
という代金不払い問題にぶつかる
ことが多いでしょう。
今日は、
実際によくありがちな
代金不払いトラブルの事例を
紹介したいと思います。
(いざというときに「手遅れ」にならないためのライフガード)
<毎日更新639日目>
会社を経営していると、
取引先からの代金が支払われないとか、
払ってもらえると思っていたら、
債務整理の受任通知が届いた、
なんてことがあります。
取引の相手方が代金を支払うことができず、
弁護士に破産などの債務整理を依頼
した場合は、突然下記のような通知が
届くことになります。
よく、
この受任通知が届いたけど、
といったご相談を受けることが
あります。
非常に残念ながら、
こうなってしまうと、
もはや回収は難しいと言わざるを
得ないでしょう。
Aさんは、
最近独立起業したばかりでした。
やはり新規の取引先を増やして、
会社の売り上げを安定させたいと
強く思っていました。
ある日、
新規でB株式会社との間で取引が
できることになりました。
最初はこのB社から、
50万円分の商品の注文がありました。
Aさんは、
本当は契約書をきちんと作った方が
良いとは思いながらも、
せっかく新規で取引を開始したB社から
面倒な会社だと思われたく
ありませんでした。
そこで、
見積書などは作ったものの、
契約書はあえて作りませんでした。
Aさんは注文通りにB社に商品を納品し、
その後B社からはきちんと期限までに
商品の代金が送金されました。
Aさんの会社が納品した商品は、
B社には好評で、B社からは、
追加で注文したいというオファーを
受けました。
今度はB社から、
なんと10倍の500万円分の商品の
注文を受けました。
B社との取引が順調に進んだことで、
Aさんはとても嬉しい気分になりました。
大量の注文だったので、
少し大変でしたが、
Aさんは何とか商品をB社に納品
することができました。
ところが、
今度は代金の支払期限が来ても、
B社から代金が送金されませんでした。
いろいろとB社にも事務手続上の都合
などで、少し遅れているのかな?
と、Aさんはそれほど心配して
いませんでした。
しかし、
その後1週間経ってもB社から
代金の送金はありません。
さすがに変だと思ったAさんは、
B社に電話をかけてみましたが、
営業時間帯であるにも関わらず、
一向につながりません。
ここまで来て、ようやく
事態の深刻さに気づいたAさん。
慌ててB社を訪問してみました。
ちなみに、
Aさんが実際にB社を訪問するのは
初めてのことでした。
ところが、
行ってみてビックリ、
なんとそこは
だったのです。
しかも、
すでにB社はもぬけの殻で、
Aさんと同じように代金を回収
しにきた人が4〜5人ウロウロ
している状態でした。
500万円という大金の商品代金が
回収できず、途方に暮れていたAさんに、
数日後、上記の受任通知がB社の
弁護士名義で届いたのです。
まさに、
とはこのこと。
Aさんは、
慌てて知り合いのツテを頼って
弁護士に法律相談に行きましたが、
もはや手遅れで回収は不可能、
ということでした。
まぁ、
この手の話は世の中にゴマンと
あります。
もしかしたら、
このブログをお読みの方にも、
こういった苦いご経験がおありの
方もおられるかも知れません。
起業して早々に、
このような質の良くない取引先に
つかまってしまったAさん、
不運といえば不運です。
しかし、
単にAさんが運が悪かっただけの
問題なのでしょうか?
実は、
これまでのAさんの行動には、
代金をきちんと回収するという観点
からすると、多くの問題点があると
言わざるを得ません。
言葉は悪いですが、
弁護士から言わせると、
なんです。
それでは、こんなとき、
Aさんはどうしていれば、
こういった多額の代金の不払いトラブルを
避けることができたのでしょうか?
明日は、
この点について深堀りしてみたいと
思います。
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今回は、弁護士の秘密を守る守秘義務、というテーマでお話しています。
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中小零細企業の顧問契約をメインの仕事としています。
中小零細企業が法的トラブルに巻き込まれるのを未然に防止すること、 そして、 情報発信を通じて弁護士の敷居を下げ、中小零細企業にもっと弁護士を利用していただくことを使命として活動しています。
【私のミッション】
中小零細企業の味方であり、中小零細企業のトラブルを「裁判しないで解決すること」をミッションにしています。
中小零細企業のトラブルが、「裁判沙汰」にまで発展すると、経営者の方にかかる時間的・経済的負担が大きく、エネルギーを消耗します。
私は、中小零細企業のトラブルをできる限り未然に防止する、万が一トラブルになっても、それをできるだけ小さいうちに「解決」することで、経営者の方の余計な負担をなくし、本業にエネルギーを傾けていただきたいと考えています。
また、中小零細企業の「お困りごと」に関しては、法律問題という弁護士の職域を超えて、経営コンサルタント(キャッシュフローコーチ)として、経営相談や金融機関融資の支援などを通じて、日本経済を支える中小企業の「お困りごと」全般のお手伝いをすることにも力をいれています。