「裁判しないで解決」する建設業・不動産業を多く扱う
渋谷の弁護士吉田悌一郎

【懲戒処分】労働者側の相談から見える、経営者側の落とし穴

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「懲戒処分」というのは、「就業規則」に

根拠が定められている必要があります。

 

 

たまに労働者側の相談を受けると、

改めて経営者が注意しなければ

ならない「穴」が見えて

来ることがあります。

 

 

 

(「穴」を掘る息子)

 

<毎日更新678日目>

その「懲戒処分」は有効?

私は、

普段は割と経営者の方からご相談を

受けることも多いのですが、

事務所に来るご相談の中には、

労働者の方からのご相談も

たまにあります。

 

 

先日、

久しぶりに労働者側からの

労働相談を受ける機会が

ありました。

 

 

その方は、

突然勤めている会社から、

「減給処分」という「懲戒処分」を

受けたとのことです。

 

 

しかし、

その方は、

そんな「懲戒処分」の理由とされて

いることが、事実無根で、

処分されるいわれはない、

とのことです。

 

 

「懲戒処分」の理由とされる事実が

どうだったのか、

ここではちょっと省略します。

 

 

ただ、

私が最初に気になったのは、

そもそもこの「懲戒処分」の根拠となる

「就業規則」等の定めが、

この会社にあるのかどうか、

ということ。

 

 

そこで、

その相談者の方に私は、

会社の就業規則はお持ちですか?

と尋ねたところ、

驚くべき回答が。

 

 

なんと、

会社の「就業規則」など見せられたこともなく、

果たして存在するかどうかも不明、

とのことです。

 

 

今回は、

労働者の方からのご相談でしたが、

これ実は割とよくある話なんです。

 

 

いわば、

労働者のご相談から出てきた、

中小零細企業の経営者の

「落とし穴」とでも言いましょうか。

 

 

さて、

それはどんなことでしょう?

 

 

 

 

 

「懲戒処分」の前提として、「就業規則」が必要

まずもって、

労働基準法では、

社員が10人以上の

場合には、

「就業規則」を作ることを

義務づけています。

 

 

就業規則というのは、

簡単に言えば、

企業の職場規律と

社員の労働条件を

定めた文書です。

 

 

また、作成した就業規則は、

労働基準監督署に

届け出ることが

必要とされています。

 

 

さらに、

就業規則は、

作っただけでは

意味がありません。

 

 

作成した就業規則は、

社員1人1人への配布、

あるいは社員がいつでも

見られる場所に掲示するなどして、

社員に「周知」することが

必要です。

 

 

時々、

作った就業規則を

後生大事に抱えていて、

社員に「周知」させていない

会社が見られます。

 

 

このような場合、

その就業規則は法的に

効力がないとされて

いるので注意が必要です。

 

 

さて、仮に社員が10人いない会社

だったとしても、

「懲戒処分」を行うためには、

大前提として、「就業規則」等に

懲戒の種類や、懲戒の事由を

定めておかなければなりません。

 

 

ですから、

もし「就業規則」等に「懲戒処分」

の根拠となる事由が定められて

いない場合には、

会社が行う「懲戒処分」も

無効になってしまいます。

 

 

上記のご相談者の事例では、

およそ会社の「就業規則」を

見たこともないとのことでした。

 

 

ですから、この会社では、

そもそも「就業規則」が

作られているかどうかすら

わからない。

 

 

さらに、もし「就業規則」が

作られていて、

労基署にも届けられているとしても、

社員に知られていないわけですから、

上記の「周知」の要件を満たして

いないことは明らかです。

 

 

そんなわけで、

上記の事例では、

会社が行った「懲戒処分」

は法的に効力がない、

ということになります。

 

 

このように、

法的に「就業規則」の要件を

きちんと満たしていないのに、

「懲戒処分」を下してしまうと、

とかく社員とのトラブルに

なりがちです。

 

 

場合によっては、

「懲戒処分」の効力を

争われて、

「裁判沙汰」になってしまう

危険性もあります。

 

 

私の弁護士としての使命は、

中小零細企業のトラブルを

 「裁判しないで解決」すること

 

 

「裁判沙汰」を避けるためにも、

「就業規則」等の整備はきちんと

なされているか、

さらには、それがきちんと社員に

「周知」されているかどうか。

 

 

一度、きちんとチェックされる

ことをお勧めします。

 

 

 

 

 

 

 

 

まとめ

というわけで、

今日のポイントは

 

 「懲戒処分」は、「就業規則」に根拠規定がないとできません!

ということです。

 

 

この、「就業規則」は一応

作ってあるけれども、

社員にきちんと「周知」

させていない会社は、

世の中少なくありません。

 

 

しかし、せっかく作っても、

上記のように「周知」がないと、

法的に効力が認められません。

 

 

なお、「周知」というのは、

就業規則の書面を各社員に交付

することだけではありません。

 

 

就業規則を社内の見えやすい場所に

掲示したり、備え付けることでも

よいとされています。

 

 

それ以外にも、電子データで

社員がいつでも見られるように

しておくことでもよいとされています。

 

 

せっかく「就業規則」を作っても、

「周知」の要件を欠かさないように

注意したいものですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最新動画 

今回は、とかくわかりにくいと言われる弁護士費用について、いくら払って、どんなサービスを受けられるのか、わかりやすくお話しています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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名前吉田 悌一郎
住まい東京都

Profile

中小零細企業の顧問契約をメインの仕事としています。

中小零細企業が法的トラブルに巻き込まれるのを未然に防止すること、 そして、 情報発信を通じて弁護士の敷居を下げ、中小零細企業にもっと弁護士を利用していただくことを使命として活動しています。

【私のミッション】
中小零細企業の味方であり、中小零細企業のトラブルを「裁判しないで解決すること」をミッションにしています。

中小零細企業のトラブルが、「裁判沙汰」にまで発展すると、経営者の方にかかる時間的・経済的負担が大きく、エネルギーを消耗します。

私は、中小零細企業のトラブルをできる限り未然に防止する、万が一トラブルになっても、それをできるだけ小さいうちに「解決」することで、経営者の方の余計な負担をなくし、本業にエネルギーを傾けていただきたいと考えています。

また、中小零細企業の「お困りごと」に関しては、法律問題という弁護士の職域を超えて、経営コンサルタント(キャッシュフローコーチ)として、経営相談や金融機関融資の支援などを通じて、日本経済を支える中小企業の「お困りごと」全般のお手伝いをすることにも力をいれています。

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