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渋谷の弁護士吉田悌一郎

【工期変更の合意】建物建築請負契約で工期に間に合わない場合の対処法

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建物の建築請負工事は、

契約後に、

様々な事情で契約内容の

変更を余儀なくされる

ことがあります。

 

 

たとえば、

天候不良や、

お客さんからの仕様変更や

追加工事の要望が出て、

それが原因で工期に間に

合わなくなることが

あります。

 

 

その場合、

工事を請け負う工務店が

契約違反の責任を

免れるためには、

どうしたら良い

のでしょうか?

 

 

 

 

(今日の「棒人間」 大雨で工期が間に合わない??)

 

<毎日更新926日目>

工期に間に合わないことで、注文主からのクレーム

先日、

私の顧問先で、

工務店を営むA社長から

ご相談を受けました

(守秘義務がありますので、

ご相談内容は大幅に改変しています)

実は、ちょっとお客さんからクレームを受けていまして。

会話

どんなクレームでしょうか?

戸建て住宅の建築のご依頼をいただいたのですが、建物の完成が、契約書で定めた工期に間に合いそうにないのです。

会話

なるほど、それで、お客さんからは、どのように言われているのですか?

なんだかんだで、工期が1ヶ月ほど遅れそうなのですが、そのお客さんからは、遅れた分、ホテル住まいをしなければならないので、その分の宿泊費を補償しろ、と言われているのです。

会話

なるほど。
ところで、工期が遅れる原因はなんなのですか?

1つは天候の問題があります。雨が多かったりして、思うように工事が進められないことがありました。

会話

なるほど、天候の問題ですね。

もう1つは、このお客さん、工事が始まってからも、たびたび仕様変更などのご要望が多くて、そのために追加工事が必要になって、それらが影響して工期に間に合わなくなったのです。

会話

建築工事請負契約書で、工期の変更に関する規定はありますか?

はい。天災などの自然現象や、お客様の事情で工期が伸びる場合は、協議によって工期を変更することができる、との規定があります。

会話

なるほど、しかし、お客さんは工期変更の協議に応じてくれないわけですね。

そうなんです。工期に遅れるのは契約解除だから、損害賠償としてホテル代を支払え、の一点張りなんです。

会話

そうですね。契約書にも工期変更に関する規定がありますし、お話を伺っている限りでは御社に落ち度はないと思われますので、御社に契約違反はないと考えられます。

 

 

 

工期変更の合意

建物の建築請負契約というものは、

工事期間が比較的長期に

わたることが多く、

屋外での作業となりますので、

天候などの自然現象の影響を

うけやすいとい

特徴があります。

 

 

さらに、

工事の途中で、

注文者の意向で契約内容の変更

(仕様変更や追加工事など)

求められる場合も

少なくありません。

 

 

こうしたことから、

契約締結の段階で、

工期を決めて契約書に記載しても、

その工期の延長を

余儀なくされることが

あります。

 

 

そこで、

こうした事情から、

建物の建築請負契約書においては、

工期の変更について、

不可抗力によるとき、又は正当な理由があるときは、受注者は、すみやかにその事由を示して、発注者に工期の延長を求めることができる。その場合、新たな工期は、当事者が協議して定める

という定めをしておく

ことが多いです。

 

 

「不可抗力」というのは、

当事者のどちらの落ち度も

ない理由によるもので、

天災や災害、

天候不順などの自然現象が

これにあたります。

 

 

また、

「正当な理由があるとき」

というのは、

まさに、

注文者側の事情によって、

仕様変更や追加工事を

求められたような場合

をさします。

 

 

つまり、

いずれも工事を行う工務店側の

落ち度とは言えない事情によって、

工期の延長を余儀なく

される場合の備えとして、

このような規定を置いて

いるのです。

 

 

ところが、

このような場合でも、

上記の例のように、

工務店側が工期の延長の

協議をしようとしても、

注文者がそれに応じない

という場合もあり得ます。

 

 

その場合に、

工務店側が、

当初の契約よりも工期が

遅れたことについて、

法的な責任を問われない

ようにするためには、

どうしたら良いのでしょうか?

 

 

 

 

 

 

工期に間に合わない原因をどう証明するか

この点、

工務店側の落ち度によって、

契約書で定めた工期を

守ることができなかった場合は、

工務店側の契約解除、

すなわち「債務不履行」

となってしまいます。

 

 

その場合は、

工務店は、

それによって注文者に

生じた損害(たとえば、

上記のように遅れた日数分のホテルの

宿泊代など)を賠償しなければ

なりません。

 

 

そうならないためには、

工期に間に合わない原因が、

工務店側以外の理由にある、

ということを、

工務店側で証明できるように

しておくことが大切です。

 

 

一番理想的なのは、

工期に間に合わない

ことがわかった時点で、

契約書の変更ないし、

工期変更に関する合意書を

作成しておくことです。

 

 

しかし、

これはかなり面倒な

場合もあります。

 

 

しかも、

契約書の変更や合意書は、

相手方である注文者の

協力がなければ作成できません。

 

 

そこで、

1つの方法としては、

定型的なもので結構ですので、

マメに「業務報告書」

のような書面を送って

おくことです。

 

 

「業務報告書」といっても、

そんな詳細なものでなくて

構いません。

 

 

A4の紙1枚くらいのものに、

行っている作業内容などを

簡単に記載するだけで

結構です。

 

 

その「業務報告書」の中で、

たとえば雨や台風などで

何日間作業できない日が

あったなどの事情も

記載しておきます。

 

 

また、

注文者側の要望で仕様変更や

追加工事を行う場合には、

そのことと、

それによって工期の延長が

必要となることなども、

きちんと記載しておきます。

 

 

あわせて、

追加の費用が発生する場合には、

見積書なども添付して

おいた方が良いでしょう。

 

 

そうした「業務報告書」を

ある程度定期的に注文者に送って

おくことで、

工期に遅れた原因を

証明する1つの手段に

なり得るわけです。

 

 

いずれにしても、

建物の建築請負契約というものは、

契約書で一定の事項を定めていても、

その後の工事の途中で

様々な契約内容の変更を

余儀なくされることが

少なくありません。

 

 

そうした、

契約内容の変更は、

時として当事者の認識が食い違い、

トラブルに発展したり、

最悪の場合は「裁判沙汰」に

おちいる危険もあります。

 

 

この点、

私のミッションは、

ということです。

 

 

「裁判沙汰」を避けるためには、

仮に契約書で定めた工期を

延長せざるを得ない場合に、

自社が契約違反の責任を

負わされないための証拠を

しっかりと作っておく、

という視点がとても重要だと

思います。

 

 

それでは、

また。

 

 

 

 

 

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活動ダイジェスト

昨日は、早朝ランニングを6キロほど。
午前中は自宅で仕事、午後は事務所に出勤。
私のYouTubeを見てお申し込みいただいた方の法律相談などでした。
夕方は、息子の習い事(美術教室)の送迎でした。

 

 

 

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名前吉田 悌一郎
住まい東京都

Profile

中小零細企業の顧問契約をメインの仕事としています。

中小零細企業が法的トラブルに巻き込まれるのを未然に防止すること、 そして、 情報発信を通じて弁護士の敷居を下げ、中小零細企業にもっと弁護士を利用していただくことを使命として活動しています。

【私のミッション】
中小零細企業の味方であり、中小零細企業のトラブルを「裁判しないで解決すること」をミッションにしています。

中小零細企業のトラブルが、「裁判沙汰」にまで発展すると、経営者の方にかかる時間的・経済的負担が大きく、エネルギーを消耗します。

私は、中小零細企業のトラブルをできる限り未然に防止する、万が一トラブルになっても、それをできるだけ小さいうちに「解決」することで、経営者の方の余計な負担をなくし、本業にエネルギーを傾けていただきたいと考えています。

また、中小零細企業の「お困りごと」に関しては、法律問題という弁護士の職域を超えて、経営コンサルタント(キャッシュフローコーチ)として、経営相談や金融機関融資の支援などを通じて、日本経済を支える中小企業の「お困りごと」全般のお手伝いをすることにも力をいれています。

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