「裁判しないで解決」する建設業・不動産業を多く扱う
渋谷の弁護士吉田悌一郎

「失敗」をしたときこそが、最も重要というお話

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長年仕事をしていると、

一生懸命、

まじめに仕事をしていても、

ミスをしたり、

「失敗」してしまうことが

あります。

 

 

大切なことは、

「失敗」をしてしまったときの

対処の仕方であり、

そこに人の真価が問われる、

というお話です(^ ^)

 

 

 

 

(「失敗」を煙に巻く?)

 

<毎日更新691日目>

 

長年仕事をしていると、

「失敗」してしまうことも

あるでしょう。

 

 

自分の仕事で、

「失敗」をしたことがない人、

というのはまずいないはず。

 

 

失敗といっても、

ちょっとした凡ミスから、

大きなミスまでいろいろあります。

 

 

それなりに大きなミスをすれば、

お客さんや取引先などに迷惑を

かけてしまうことになります。

 

 

なので、

できることから「失敗」は

バレないように、

なんとか隠そうとするのが人情

と言えるかも知れません。

 

 

しかし、

こうした発想では、

後でその失敗がバレたとき、

致命的に信頼を失います。

 

 

「失敗」というものは、

隠せば隠すほど、

悪い方向に行ってしまう

ことが多いものです。

 

 

とある弁護士が、

裁判の案件を受任したものの

「失敗」し、それを依頼者に

隠すために、

なんとニセの「判決文」を

偽造してしまった、

という事件があります。

 

 

ここまで行くと「犯罪」で

言語道断ですが、

いずれにしても、

「失敗」したときにこそ、

その人の真価が問われる、

という場面があります。

 

 

この手の話で、

いつも思い出すのが、

私が弁護士1年目で、

割と大き目の「失敗」を

やらかしてしまったときのことです。

 

 

当時の私の事務所のボス(故人)

と一緒に担当していた案件で、

主に実務的なことは私に

任されていました。

 

 

守秘義務もあるので、

詳しい内容は書けませんが、

私の記録の確認ミスで、

本来やるべきではない手続きを

やってしまった。

 

 

このまま行くと、

依頼者に大きな損害を

与えかねない。

 

 

ただ、

この時点でこっそりと別の

手続きを行えば、

なんとかリカバリーが可能、

という事件でした。

 

 

ミスに気づいた私は青くなり、

とりあえずボスに報告しました。

 

 

もちろん、

叱られるのは覚悟の上でしたが、

なんとかこっそりその別の手続きを

行えば、という甘い気持ちが

あったことも事実です。

 

 

私からの報告を受けたボスは、

すぐに翌日に依頼者宅を訪問する

アポを取るように私に指示します。

 

 

そして、

翌日は日曜日でしたが、

ボスと私は、

都内のとあるホテルのカフェで

その依頼者と会いました

(自宅に伺いますと言ったところ、

その依頼者からこのホテルを指名されたため)。

 

 

ここで、

開口一番ボスが依頼者に言ったセリフは、

一生忘れられません。

 

 

 実は、今日お越しいただいたのは、私がミスをしてしまい、●●の手続きを取ってしまいました。
申し訳ございません。
すぐにリカバリーのために●●の手続きを取りますので。

 

ボスの言葉に

私は衝撃を受けました。

 

 

完全に私のミスであり、

ボスの責任はせいぜい「監督責任」

といったところでしょう。

 

 

しかし、

ボスは依頼者に

 「私のミスで」

と言って、

全部自分でかぶってくれた。

 

 

その場にいた私は、

恥ずかしながらボスと一緒に

頭を下げて、

黙っているしか

ありませんでした。

 

 

幸い、

この件は大事に至らず、

依頼者の方にもお許しを

いただけました。

 

 

このホテルからボスと2人での

帰り道、

ボスは私にこう言いました。

 

長年弁護士をしていれば、ミスや失敗をすることは必ずある。
大切なことは、そうしたミスや失敗を隠そうとするのではなく、誠意をもって対応することだ。

 

弁護士には、

謝るのが苦手、

という人も少なくありません。

 

 

私も、

あまり謝るのは好きではないかも

知れません。

 

 

しかし、

弁護士も人間である以上、

一生懸命まじめに仕事をしていても、

必ずミスや失敗をすることは

あるわけです。

 

 

そんなときに、

素直に自分の非を認めて

謝ることができるかどうか。

 

 

自分のミスを頑なに認めなかったり、

まして自分のミスや失敗を

ごまかしたり隠したりすれば、

ますます信頼はなくなります。

 

 

依頼者と弁護士がトラブルに

なるのは、

こういうパターンが少なく

ありません。

 

 

そうではなくて、

ミスを認めた上で謝罪し、

その上でできることを提案する、

という姿勢が大切なのだと思います。

 

 

ボスは、

新人の私にそのことを

自らの行動で教えてくれた。

 

 

もうボスが亡くなって

数年経ちましたが、

そんなことを思い出した

雨の日曜日でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最新動画 

今回は、いわゆる36協定がないのに社員に残業をさせてしまったという事件を題材に、法律を知らなかったではすまされません、というテーマでお話しています。

 

 

 

 

 

 

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裁判しないで解決する
ノーリスクプロモーター

                               
名前吉田 悌一郎
住まい東京都

Profile

中小零細企業の顧問契約をメインの仕事としています。

中小零細企業が法的トラブルに巻き込まれるのを未然に防止すること、 そして、 情報発信を通じて弁護士の敷居を下げ、中小零細企業にもっと弁護士を利用していただくことを使命として活動しています。

【私のミッション】
中小零細企業の味方であり、中小零細企業のトラブルを「裁判しないで解決すること」をミッションにしています。

中小零細企業のトラブルが、「裁判沙汰」にまで発展すると、経営者の方にかかる時間的・経済的負担が大きく、エネルギーを消耗します。

私は、中小零細企業のトラブルをできる限り未然に防止する、万が一トラブルになっても、それをできるだけ小さいうちに「解決」することで、経営者の方の余計な負担をなくし、本業にエネルギーを傾けていただきたいと考えています。

また、中小零細企業の「お困りごと」に関しては、法律問題という弁護士の職域を超えて、経営コンサルタント(キャッシュフローコーチ)として、経営相談や金融機関融資の支援などを通じて、日本経済を支える中小企業の「お困りごと」全般のお手伝いをすることにも力をいれています。

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