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渋谷の弁護士吉田悌一郎

【パワハラ対策】社内の相談窓口が機能しない理由

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パワハラ防止対策の義務化によって、

多くの会社で、

「パワハラの相談窓口」が

設けられています。

 

 

しかし、

果たしてこうした相談窓口は、

実際にきちんと機能

しているのでしょうか?

 

 

 

(今日の「棒人間」 パワハラ相談窓口は機能しない??)

 

<毎日更新736日目>

社内のパワハラ相談窓口は機能しているか?

 

社内のパワハラ相談窓口に相談に行ったら、なんと、パワハラをしている上司が相談員だったんです・・・。

こんな、

笑えない話が世の中

結構あったりします。

 

 

2022年4月から、

パワハラ防止法によって

中小企業にも義務化された

社内のパワハラ対策。

 

 

その背景には、

やはり労働条件や職場環境などを

めぐる紛争の相談件数が

増加を続けている、

ということがあります。

 

 

こうした現状を受けて、

企業側に社内のパワハラの

防止措置を義務づけるという

流れになったわけです。

 

 

それを受けて、

多くの企業では、

以前に比べて、

社内で「パワハラ相談窓口」

などを設けるところが

多くなりました。

 

 

ところが、

それではこうした

「パワハラ相談窓口」などが

有効に機能しているかどうか

と言われると、

疑問があります。

 

 

実は、

こういった社内の相談窓口などが

社員から信用されていない

というケースは少なくありません。

 

 

その理由としては、

相談したけれども、その後の会社の対応が不十分だった

 

 誰が何を相談したかが社内でウワサになっていた

 

 パワハラをした本人が相談や教育を担当している

などなど、

相談窓口やハラスメント対策の

実効性のなさが指摘

されているようです。

 

 

 

 

 

 

外部の相談窓口を利用する方法

パワハラ防止法では、

具体的に会社には次の4つの措置

が義務づけられています。

 

 

1 事業主によるパワハラ防止の社内方針の明確化と周知・啓発

2 苦情等に対する相談体制の整備

3 被害を受けた社員へのケアや再発防止

4 その他合わせて講ずべき措置 

 

そして、

相談したことで、

その社員が解雇などの不利益な

扱いを受けないという

ルールを定めて、

すべての社員に周知徹底

することが求められます。

 

 

このパワハラ防止法には、

いわゆる罰則規定は

ありません。

 

ただし、

厚生労働大臣が必要

と認めれば、

事業主に対して助言、

指導又は勧告をする

ことができるとされています。

 

 

そして,

事業主がこの勧告に

従わない場合には、

その事実を公表する可能性

があるとされています。

 

 

さて、

多くの中小零細企業では、

相談窓口は作ったものの、

上記の例のように、

残念ながらそれは

実効性のあるハラスメント対策

にはなっていない、

というケースが少なくありません。

 

 

これは、

結局社内でハラスメント対策を

完結させることには限界が

あることを示しています。

 

 

人的なリソースに限界のある

中小零細企業では、

パワハラの相談窓口で

相談を担当する社員として、

適格な人材を配置することが

難しいケースもあるでしょう。

 

 

私自身も、

いろいろな会社の就業規則

などを拝見していて、

社内の一定の管理職などを

相談員に配置しているケース

が多い。

 

 

しかし、

パワハラというのは、

一般的には地位や権限がある者

(上司や管理職)が加害者になる

ケースも多いので、

上記のように相談員としては

不適格ということも

少なくありません。

 

 

そうしたこともあって、

社内に相談窓口を設置しても、

なかなかそれが信頼されない

という実態があるようです。

 

 

このような場合、

その組織内ですべての対策を

完結することには限界がある

ことを前提に、

たとえば相談窓口を第三者に

委託することも1つの方法

だったりします。

 

 

私が所属する法律事務所では、

ある企業様からこうした

ハラスメント対策の相談窓口

になってほしいとの依頼があり、

この企業様と顧問契約を

締結して対応しています。

 

 

このように、

弁護士と顧問契約を結んで、

顧問弁護士の事務所を

相談窓口にするという方法

もあります。

 

 

ただし、

「顧問弁護士」という立場ですと、

社員と会社との利害が対立

してしまうようなケース

(たとえば、社長自身がパワハラ加害者となっている相談など)

は受けることができない、

という限界はあります。

 

 

ただ、

それ以外の場合

(社員同士のパワハラトラブルなど)では、

1つの第三者による相談窓口

として有効な場合があります。

 

 

弁護士は法律上守秘義務を

負っていますので、

相談したことを外に

もらされる心配がない、

という信用はあると思います。

 

 

いずれにしても、

企業のハラスメント対策として、

実効性のある相談体制の整備が

今求められている、

ということですね。

 

顧問弁護士サービスについて

 

 

 

 

 

まとめ

というわけで、

今日のポイントは

 

 パワハラの相談窓口には、外部の第三者を利用する方法もある!

ということです。

 

 

法律も改正され、

今の世の中は「パワハラ」に

対する目はかなり

厳しくなっています。

 

 

会社としても、

どれだけ本気でパワハラ防止の

対策を講じるか、

が問われていると思います。

 

 

下記の関連動画もご覧ください!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最新動画 

今回は、秘密録音の合法性、相手との会話を内緒で録音しても良いのかどうか、そんなテーマでお話しています。

 

 

 

 

 

 

 

 

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裁判しないで解決する
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名前吉田 悌一郎
住まい東京都

Profile

中小零細企業の顧問契約をメインの仕事としています。

中小零細企業が法的トラブルに巻き込まれるのを未然に防止すること、 そして、 情報発信を通じて弁護士の敷居を下げ、中小零細企業にもっと弁護士を利用していただくことを使命として活動しています。

【私のミッション】
中小零細企業の味方であり、中小零細企業のトラブルを「裁判しないで解決すること」をミッションにしています。

中小零細企業のトラブルが、「裁判沙汰」にまで発展すると、経営者の方にかかる時間的・経済的負担が大きく、エネルギーを消耗します。

私は、中小零細企業のトラブルをできる限り未然に防止する、万が一トラブルになっても、それをできるだけ小さいうちに「解決」することで、経営者の方の余計な負担をなくし、本業にエネルギーを傾けていただきたいと考えています。

また、中小零細企業の「お困りごと」に関しては、法律問題という弁護士の職域を超えて、経営コンサルタント(キャッシュフローコーチ)として、経営相談や金融機関融資の支援などを通じて、日本経済を支える中小企業の「お困りごと」全般のお手伝いをすることにも力をいれています。

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