「裁判しないで解決」する建設業・不動産業を多く扱う
渋谷の弁護士吉田悌一郎

【更新拒絶】取引先との長年の継続的契約を解消したい場合

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「裁判沙汰」やトラブルが

起きやすい場面の1つとして、

契約関係を「解消」する

場合があります。

 

 

長年取引をした相手方と、

円満に契約関係を解消

するためには、

どうしたら良いのでしょうか?

 

 

(今日の「棒人間」 関係の解消は一番難しい?)

 

<毎日更新785日目>

くっつくのは簡単だけど、別れるのは難しい?

 くっつく(結婚する)のは簡単だけど、別れる(離婚する)にはすごいエネルギーを使う

 

これは、

離婚事件を多く扱う弁護士が

よく言っているセリフです。

 

 

くっつくのは簡単だけど、

別れるのは難しい、

これは何も、

パートナーとの問題に

限られません。

 

 

会社同士の関係、

取引先との関係にも

言えることです。

 

 

先日、

私の顧問先のある

会社の社長から、

こんな相談を受けました。

うちの会社は、ある会社に製造を委託してある商品を制作・販売していたのです。
ところが、この会社が不祥事を起こして、行政処分を受けてしまったのです。

会話

なるほど、それは大変ですね。

それで、うちとしても、この会社にこのまま製造を委託するのはちょっとまずいので、関係を解消したいのです。

会話

なるほど。
その会社との間の、商品の製造委託契約書は作っていますか?

はい。
契約期間は1年ごとに更新で、更新しない場合は、2ヶ月前までに相手方に通知することになっています。

会話

なるほど。
それで、相手に、契約を更新しないという通知はしたのですか?

はい、今回は更新しませんということで、2ヶ月前までにその会社に通知しました。
ところが、それに対して先方からクレームが入ったのです。

会話

どんなクレームでしょうか?

 

 

 

 

それが、先方としては、うちの商品を製造するために、多額の投資をして機械などの設備を購入したりしているので、今さらうちとの関係を解消できない、もしどうしても更新しないなら、うちに対して損害賠償を請求する、というのです。

会話

なるほど、確かに、商品の製造委託のような、取引先との間の継続的な契約の場合、契約期間が満了になったからといって、必ずしも一方的に更新を拒絶できるとは限りません。

ええ、そんな!
契約書では、2ヶ月前までに通知すれば、更新を拒絶できることになっているのに、おかしいではありませんか?

会話

たしかに、おっしゃる通りですが、継続的な契約の場合は、当事者間の信頼関係が重要なので、場合によっては一方的な更新拒絶などが許されない場合があるのです。

そうなんですか・・・。

会話

このようなケースでは、契約関係の継続に対する信頼や期待の保護と、他方で契約関係からの離脱の自由という相反する利益を調整するという観点から判断されます。

そうすると、弊社のケースではどうなるのでしょうか?

会話

まあ、相手方が不祥事を起こして行政処分を受けた、ということですから、そのまま取引を継続すれば、御社の商品の売上やブランド価値にマイナスの影響が考えられます。そうしたことを考えれば、今回の更新拒絶(契約解消)は認められるでしょうね。

 

 

 

継続的契約の解消(更新拒絶)が許されない場合とは?

 

時間的に長期間にわたって

取引関係にある契約のことを、

「継続的契約」と言います。

 

 

たとえば、

上記の例のように、

商品の製造を他社に

委託する場合です。

 

 

この場合、

一定の期間を決めて、

その間はずっと商品の製造を

委託し続けることに

なるわけです。

 

 

こうした契約も、

たとえば1年間とか、

一応期間が決まっている

ことが多いです。

 

 

そして、

たとえば期間の満了によって

契約を終了するには、

2ヶ月前までに相手方に

通知することとします。

 

 

その上で、

もし通知がない場合には、

同じ契約条件でまた1年間

契約が更新される、

といった内容になっている

ことが多いようです。

 

 

もし、

期間の満了によって契約を

解消しようとする場合には、

その2ヶ月前までに相手方に、

契約は更新しませんよ、

という通知を出せばよい、

ということになります。

 

 

このように、

本来は、

期間の満了後にも契約を更新

するかしないかは、

当事者が自由に決められる

というのが原則です。

 

 

ところが、

継続的契約の場合には、

それまで長期間契約が

続いてきているので、

その後も契約関係が続く

ということについて、

当事者が信頼・期待している

という場合も少なくありません。

 

 

特に、

契約の更新が何回も

重ねられてきたような場合は、

尚更でしょう。

 

 

それにもかかわらず、

期間の満了によって、

一方的に契約の更新を

拒絶されると、

相手方が不測の損害を

被る場合があります。

 

 

たとえば、

上記の例のように、

相手方との契約が今後も

継続すると期待して、

機械などの設備投資を

行っているような場合です。

 

 

そこで、

継続的契約の場合は、

こういった契約当事者の

契約継続に対する信頼や期待

の保護を図る必要があります。

 

 

そんなわけで、

期間が満了したからといって、

まったく当事者の自由に

契約を解消できる、

ということにはならないのです。

 

 

それでは、

継続的契約の解消(更新拒絶)が

許されない場合とは、

どんな場合でしょうか?

 

 

この点、

裁判例では、

契約の更新を拒絶することが公序良俗や信義則に違反する等の特段の事情がない限り、更新を拒絶することができる

としたものや、

契約の更新を拒絶するには、信頼関係の破壊等の契約を継続しがたいやむを得ない理由が必要である

とするものなどが

あります。

 

 

要するに、

ここでは、

契約関係の継続を望む当事者の信頼や期待の保護の必要性

と、

他方で、

 契約関係を解消したい当事者の、契約関係からの離脱の自由

といった相反する利益を

どのように調整するのが妥当か、

という観点から判断する

ことになります。

 

 

まぁ、

「別れたくない」という

人の言い分と、

「別れたい」という

人の言い分を、

合理的に判断して決める、

ということですね。

 

 

ですから、

合理的な理由もなく、

期間の満了だからといって

一方的に契約を解消すれば、

一種の契約違反(債務不履行)

ということで、

相手方から損害賠償請求を

受ける危険があります。

 

 

他方で、

冒頭の事例のように、

相手方が不祥事がを起こして

行政処分を受けたというような

事情があれば、

契約関係から離脱したいという

相手方当事者の希望が

優先されることになるでしょう。

 

 

 

 

 

 

円満な契約解消のための注意点

いずれにしても、

このような場面では、

いかに円満に取引先と

契約関係を解消するか、

という視点が重要です。

 

 

単に契約期間が

満了したからといって、

強引に契約関係を解消したりすれば、

相手方から損害賠償などの裁判を

起こされるリスクもあります。

 

 

この点、

私のミッションは、

ということです。

 

 

この手の問題で、

まず「裁判沙汰」を予防するために

重要なのは、

そもそも取引を開始するにあたって、

きちんとした「業務委託契約書」を

作成するということ。

 

 

契約書がなければ、

契約機関がいつまでなのか?

契約更新の手続きは

どうなっているのか?

契約解消の場合は

どうすればいいのか?

 

 

こうした重要な点が

まったく不明確で、

それこそトラブルの原因に

なってしまいます。

 

 

また、

契約書を作っている場合でも、

たとえば、

契約を更新しない場合には、

2ヶ月前までに相手方に通知すること、

というルールをきちんと

守っているかどうか?

 

 

更新拒絶にこうした

猶予を定めているのは、

これも相手方の不測の損害を

避けるためですので、

守らないとトラブルに

なりがちです。

 

 

そうしたルールは

きちんと守った上で、

今回は契約解消がやむを得ないこと、

撤退作業などについての

できるだけの協力をするなど、

誠意を持った交渉を

することが大切です。

 

 

揉めないためには、

なるべく相手の顔をつぶさないように

別れ際も誠意を持って対応する、

これはどの場面でも共通してますね。

 

 

気をつけたいものです。

 

 

それでは、

また。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最新動画 

今回は、会社のパワハラ相談窓口が、なぜ利用されないのか、というテーマでお話しています。

 

 

 

 

 

 

 

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名前吉田 悌一郎
住まい東京都

Profile

中小零細企業の顧問契約をメインの仕事としています。

中小零細企業が法的トラブルに巻き込まれるのを未然に防止すること、 そして、 情報発信を通じて弁護士の敷居を下げ、中小零細企業にもっと弁護士を利用していただくことを使命として活動しています。

【私のミッション】
中小零細企業の味方であり、中小零細企業のトラブルを「裁判しないで解決すること」をミッションにしています。

中小零細企業のトラブルが、「裁判沙汰」にまで発展すると、経営者の方にかかる時間的・経済的負担が大きく、エネルギーを消耗します。

私は、中小零細企業のトラブルをできる限り未然に防止する、万が一トラブルになっても、それをできるだけ小さいうちに「解決」することで、経営者の方の余計な負担をなくし、本業にエネルギーを傾けていただきたいと考えています。

また、中小零細企業の「お困りごと」に関しては、法律問題という弁護士の職域を超えて、経営コンサルタント(キャッシュフローコーチ)として、経営相談や金融機関融資の支援などを通じて、日本経済を支える中小企業の「お困りごと」全般のお手伝いをすることにも力をいれています。

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