弁護士と顧問契約を
結んでいる会社でも、
顧問弁護士を十分に
活用できているケースと、
残念ながらそうではない
ケースがあります。
その違いは、
いったい何なのでしょうか?
(今日の「棒人間」 その使い方、異議あり?)
<毎日更新797日目>
ちょっと気になることがあるので、相談したいのですが。
弁護士と顧問契約を結んでいても、
その顧問弁護士をきちんと
使いこなしている会社と、
そうでない会社があります。
私が考える、
弁護士との顧問契約の
最大のメリットとは、
何か気になることがあったら、
いつでもスピーディーに
弁護士と連絡がとれ、
相談できる、
という点にあります。
ですから、
顧問弁護士の良い使い方、
というのは、
とにかく気になることが
あったらマメに顧問弁護士に
連絡をとって相談する、
ということになります。
会社が顧問弁護士をつける
目的の1つは、
トラブルや「裁判沙汰」の予防
にあります。
トラブルを予防するには、
その火種が小さいうちに
対応して解決すること、
これに尽きます。
たとえば、
そんなレベルの段階で
気軽に相談することです。
大したことない、
こんなこと別に相談する
ことでもない、
と思っても、
弁護士から見ると、
とても重要で、
放っておくと危ないなんて
こともあったりします。
ですから、
とにかく、
顧問弁護士の良い使い方とは、
何かあったらマメに
相談すること、
遠慮しないでガンガン使う、
これだと思います。
これに対して、
顧問弁護士の悪い使い方は、
この逆です。
たとえば、
取引先とちょっとした
トラブルが発生したと
します。
顧問弁護士に相談しようか、
と一瞬社長の頭によぎりますが、
なんとなく面倒だし、まだ相談する段階でもないから、ま、いいか!
と言って問題を
放置してしまいます。
ところが、
いつの間にか問題が
大きくなってしまいます。
ある日、
慌てて顧問弁護士に
相談します。
あの〜、裁判所からなんか変な封書が届いたんですが・・・。
すでに取引先とのトラブルが
大きくなって、
裁判を起こされてしまった。
こうなると、
いくら顧問弁護士が
ついているといっても、
解決するのはそれなりに
大変です。
弁護士から言わせると、
この手のトラブルに限って、
もう少し早く相談してくれれば
こんな面倒なことに
ならなかったのにな〜、
と思うことがほとんどです。
せっかく弁護士と顧問契約を
結んでいるのに、
何かあってもマメに
相談しようとしない、
これは残念な使い方
ということになります。
問題が大きくなってから
初めて顧問弁護士に相談する、
というのでは、
顧問弁護士をつけている
メリットが激減してしまいます。
せっかく弁護士と顧問契約を
結んでいるのに、
なぜそれを活用できない
会社があるのでしょうか?
1つは、
単に社長が面倒くさがり、
という場合があります。
何か問題を感じても、
日々の仕事も忙しいし、
いちいち弁護士に連絡をとって
相談するのも面倒なので、
つい先送りしてしまう、
というパターンです。
忙しいのはわかりますが、
これは良くありませんね。
先ほども述べたとおり、
弁護士と顧問契約を結ぶ
目的の1つは、
トラブルや「裁判沙汰」を
予防することにあります。
トラブルが大きくなったり、
「裁判沙汰」になると、
時間やお金やエネルギーを奪われ、
もっともっと「面倒」なことに
巻き込まれます。
そうならないために、
顧問弁護士をつけているわけです。
せっかく顧問料を支払って
いるのですから、
ぜひ面倒くさがらずに利用して
いただきたいものです。
そして、
顧問弁護士を活用できない
もう1つの原因は、
弁護士の側に問題のある
ケースもあります。
私のところにも、
我が社も一応契約している顧問弁護士はいるのですが、相談するといつも機嫌が悪そうで、なんか連絡しづらいのです。
とおっしゃって、
セカンドオピニオンで
ご相談にこられる
社長さんもおられます。
あるいは、
相談したくても、
弁護士となかなか連絡がとれない、
というケースもあります。
私の場合は、
顧問契約をしていただいている
会社の社長さんには、
携帯電話の番号もお教えしますし、
メールやSNSなどお好きな方法で
ご連絡いただくことになっています。
ところが、
弁護士の中には、
事務所の固定電話の
番号しか教えない、
という人がいます。
そうなると、
営業時間外や、
土日祝日などになにか
緊急事態が起こっても、
一切顧問弁護士と連絡がとれない、
ということになってしまいます。
また、
営業時間内に事務所に
電話をかけても、
いつも留守で弁護士が
つかまらない、
折り返しの連絡もない、
といった苦情もよく耳にします。
いくら、
と言っても、
これでは相談する気も
失せますよね。
そんなわけで、
顧問弁護士のサービスを十分に
活用していただくためには、
弁護士の側の意識改革も
必要だと感じますね。
私のミッションは、
ということです。
「裁判沙汰」を予防するためには、
顧問弁護士サービスを十分に
活用していただけるように、
私たちも努力しなければ
いけないと思う次第です。
それでは、
また。
最新動画
今回は、裁判で相手を謝らせる、すなわち謝罪を強制することができるか、こんなテーマでお話しています。
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Profile
中小零細企業の顧問契約をメインの仕事としています。
中小零細企業が法的トラブルに巻き込まれるのを未然に防止すること、 そして、 情報発信を通じて弁護士の敷居を下げ、中小零細企業にもっと弁護士を利用していただくことを使命として活動しています。
【私のミッション】
中小零細企業の味方であり、中小零細企業のトラブルを「裁判しないで解決すること」をミッションにしています。
中小零細企業のトラブルが、「裁判沙汰」にまで発展すると、経営者の方にかかる時間的・経済的負担が大きく、エネルギーを消耗します。
私は、中小零細企業のトラブルをできる限り未然に防止する、万が一トラブルになっても、それをできるだけ小さいうちに「解決」することで、経営者の方の余計な負担をなくし、本業にエネルギーを傾けていただきたいと考えています。
また、中小零細企業の「お困りごと」に関しては、法律問題という弁護士の職域を超えて、経営コンサルタント(キャッシュフローコーチ)として、経営相談や金融機関融資の支援などを通じて、日本経済を支える中小企業の「お困りごと」全般のお手伝いをすることにも力をいれています。