「良い弁護士」かどうかは、
人それぞれという側面が
あるので、
一概には言えません。
しかし、
「悪い弁護士」
「問題の多い弁護士」の特徴は、
ある程度共通しているものです。
(今日の「棒人間」 「悪い弁護士」の特徴を知ることは大事??)
<毎日更新853日目>
目次
だれか、「良い弁護士」を紹介してほしい。
何らかの事情で
「弁護士」が必要になり、
「弁護士」を探そうとするとき、
「良い弁護士」に頼みたい
と思うのは当然でしょう。
しかし、
なにをもって
「良い弁護士」というかは、
そう簡単に定義できる
ものではありません。
まず、
ご自身が頼みたい仕事と、
その弁護士の得意分野や
専門分野がある程度
マッチしている必要が
あります。
たとえば、
配偶者との離婚問題で
相談したい人が、
会社関係の法務ばかりを
扱っている弁護士に頼んでも、
それはミスマッチになる
可能性があります。
さらに、
その弁護士との間の
「相性」も重要です。
通常、
弁護士と依頼者は一定の期間
お付き合いするになり、
その間いわば「二人三脚」で
問題の解決などに
あたっていきます。
ですから、
やはり弁護士と依頼者との間の
「信頼関係」というものが
極めて重要になってきます。
ところが、
その肝心の弁護士との
「相性」が悪いと、
やはりうまく行かなくなる
可能性が高い。
また、
その弁護士に何を望むのか?
どんな点を重視するか、
によっても違ってきます。
「裁判」などで、
徹底的にたたかってほしい、
という人もいるでしょう。
反面、
私のようにできるだけ
「裁判沙汰」にしない
というスタンスの弁護士を
望む人もいます。
また、
弁護士の人柄というか、
性格的な部分も、
やはり、
依頼者の気持ちに寄り添って、
丁寧に対応してほしい
というニーズは少なく
ありません。
ところが、
たとえば大企業の
法務担当者などに
多いのですが、
弁護士の性格や人柄なんて、どうでもいいよ。
こちらが頼んだことについて、キッチリ「結果」を出してくれさえすればいい。
というニーズもあります。
言ってしまえば、
どんな弁護士が
「良い弁護士」なのか、
これは人それぞれだという
面があります。
これに対して、
「悪い弁護士」、
「問題の多い弁護士」
の特徴というのは、
おおむね共通している
傾向にあるのです。
ですから、
まずこの「悪い弁護士」の
特徴や傾向というものを、
押さえておいた方が
良いでしょう。
「悪い弁護士」というと、
いわゆる「悪徳弁護士」を
イメージするかも知れません。
しかし、
ここでは、
特に依頼者からの
クレームが多い弁護士の
特徴について見てみたい
と思います。
とても恥ずかしい話ですが、
これはよく聞く弁護士
に対するクレームの
代表格です。
とにかく事務所に電話を
しても不在のことが多く、
折り返しの電話もない。
メールをしても、
レスがとにかく遅い。
たとえば、
メールのレスについては、
これは多少人それぞれ
といった部分もあるかも
知れません。
しかし、
たとえば
などというクレームも
時々聞くので
驚いてしまいます。
レスのスピードについては、
一概には言えませんが、
やはりその日のうちか、
遅くとも翌日(翌営業日)
までには返す、
というのが常識的な線
でしょう。
これもよくある
弁護士に対するクレーム
の1つです。
弁護士は、
依頼を受けた案件については、
適宜依頼者にその進捗状況などを
報告しなければいけない
ことになっています。
たとえば、
依頼者の代理人となって
相手方と交渉したのであれば、
その経緯など。
また、
裁判の案件であれば、
何度か裁判所で期日が
開かれますので、
その期日でどんなことをやり、
どんな話になっているのか
といった経過を報告
することになります。
ところが、
これを怠る弁護士が
時々いるのも事実です。
依頼者としては、
自分が頼んだ案件が
どうなっているのか、
長い間わからないと
不安になるでしょう。
やはり、
案件の進捗状況をきちんと
報告してくれない
弁護士というのは、
問題があると考えます。
打ち合わせなどは、
いつも弁護士が一方的に
しゃべるだけで終わる。
依頼者が、
なにか言いたい
ことがあっても、
遮って聞いてくれない。
こんなクレームも
時々耳にすることが
あります。
弁護士は、
依頼者の話を聞いていて、
その案件の解決に必要な要素と、
不要な要素を判断します。
そして、
依頼者から、
解決に必要な要素だけを
引き出そうとします。
しかし、
依頼者にはそれがわかりません。
依頼者が、
これは大事だ、
これは聞いてもらいたいと
思って話し出しても、
弁護士から、
と、
言わば「交通整理」を
されます。
実は、
こうした「交通整理」は、
案件を解決するためには
ある程度必要なこと
ではあります。
しかし、
やりすぎるとクレーム
につながります。
私は、
弁護士の素養の1つとして、
依頼者の話をある程度は
忍耐強く聞く、
というのも必要だと
思っています。
という不満は、
想像以上に大きくなる
ものです。
いくら言っていることが
正しくても、
依頼者の話をまったく
聞かない弁護士は、
やはり問題だと考えます。
これは、
会社関係の顧問弁護士に
対するクレームで
比較的多いパターンです。
たとえば、
ある会社で新規のサービス
としてこんなことを
考えているけれども、
法的な問題点やリスクは
ないか?
それについて、
その会社の顧問弁護士に
相談します。
そうしたところ、
という回答しか
返ってこない。
法律的にみて、
できるかできないか、
リスクがあるかないか、
これしか答えてくれないわけで、
その会社の事業に対する
共感や理解がないのです。
私も、
いくつかの会社の
顧問弁護士をやらせて
いただいています。
顧問先の社長から
ご相談を受けたものの、
法律的には難しかったり、
思わぬリスクがあったり
することはあります。
しかし、
そのような場合には
こっちの方法は難しいですが、こちらの方法なら可能性があります。
とか、
コレコレのリスクはありますが、最悪の事態の可能性はこれくらいなので、こことここの部分の手当をした上で進めてはいかがでしょうか?
といった
アドバイスをします。
つまり、
「できない」という答え
しか言わないのではなく、
どうしたらできるか、
できる可能性はないか、
という観点からお答え
するようにしています。
それでも、
どうしても難しい、
という場合は、
その理由を丁寧に
ご説明するように
しています。
こうした説明もなく、
単に聞かれたことに
答えるだけ、
という姿勢は
弁護士としてどうかな?
と思ってしまいます。
「お金」や「弁護士費用」に
関するトラブルも
少なくありません。
弁護士費用というのは、
場合によっては結構
複雑な計算方法に
なったりします。
一般の方からすると、
といった不安が
あるでしょう。
弁護士費用は、
値札のないお寿司屋さん
みたいだと言われたことも
あります。
ですから、
やはり弁護士に依頼すると
いくらかかるのか、
この「弁護士費用」の説明を
きちんとすることは
極めて重要です。
ところが、
この「弁護士費用」の
説明をほとんどせず、
中には委任契約書すら作らず、
後になって弁護士が多額の
費用を請求してトラブルになる
ケースがあります。
依頼する最初の時点で、
「弁護士費用」について
明確に説明してくれない弁護士は、
やめておいた方が良いと
考えます。
さて、
ご自身が依頼した弁護士が、
これらの「悪い弁護士」の特徴に
当てはまっていた場合、
どうしたら良いでしょうか?
この辺は、
判断が難しいところではあります。
ただ、
上記でも述べたように、
弁護士と依頼者は、
ある程度の期間おつきあいする
ことになりますし、
信頼関係が重要です。
上記の「悪い弁護士」の特徴に
当てはまる弁護士は、
この依頼者との信頼関係を
きちんと築けない可能性が
あります。
そこで、
率直に依頼した弁護士に
この点をまずは指摘してみる
ことをお勧めします。
たとえば、
弁護士費用の説明が
わかりにくければ、
きちんとわかるように
説明を求め、
受任契約書も作成してもらう。
案件の報告がなければ、
きちんと報告するように求める。
レスが極端に遅い場合、
その点を指摘して改善を求める、
などなどです。
そして、
もしそれでもその弁護士が
改善されないのであれば、
他の弁護士に「セカンドオピニオン」
を求め、
場合によっては弁護士を変える
ことも検討すべきかと思います。
いずれにしても、
弁護士に依頼したのに、
という思いをしないためには、
「悪い弁護士」の特徴を
知っておくことは有益かと
思います。
それでは、
また。
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今回は、対立案件、弁護士は両当事者の代理人になることはできません、というテーマでお話しています。
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中小零細企業の顧問契約をメインの仕事としています。
中小零細企業が法的トラブルに巻き込まれるのを未然に防止すること、 そして、 情報発信を通じて弁護士の敷居を下げ、中小零細企業にもっと弁護士を利用していただくことを使命として活動しています。
【私のミッション】
中小零細企業の味方であり、中小零細企業のトラブルを「裁判しないで解決すること」をミッションにしています。
中小零細企業のトラブルが、「裁判沙汰」にまで発展すると、経営者の方にかかる時間的・経済的負担が大きく、エネルギーを消耗します。
私は、中小零細企業のトラブルをできる限り未然に防止する、万が一トラブルになっても、それをできるだけ小さいうちに「解決」することで、経営者の方の余計な負担をなくし、本業にエネルギーを傾けていただきたいと考えています。
また、中小零細企業の「お困りごと」に関しては、法律問題という弁護士の職域を超えて、経営コンサルタント(キャッシュフローコーチ)として、経営相談や金融機関融資の支援などを通じて、日本経済を支える中小企業の「お困りごと」全般のお手伝いをすることにも力をいれています。