「裁判しないで解決」する建設業・不動産業を多く扱う
渋谷の弁護士吉田悌一郎

【カスハラ】迷惑客は堂々と断っても良いのです

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なんとなく

このお客さんは断りたい

 

 

契約したくないという

ことがあります。

 

 

こういうお客さんとの取引は

法律的に断っても

よいものでしょうか?

 

 

(今日の「棒人間」 何となくイヤな人?)

 

<毎日更新1359日目>

なんとなく、この客嫌だなぁ〜と思ったら!

明確の根拠はないのですが

なんとなく

 このお客さん、ちょっとイヤだな〜、断りたいな〜

と思うことがあります。

 

 

だいたい

こういう「直感」というのは

当たっていることが多いですね。

 

 

こういう「違和感」を無視して

こういうお客さんと取引に入ってしまうと

大体失敗することが多い。

 

 

先日

とある工務店を経営する

A社長よりご相談がありました。

実は、今度新規で住宅建築のご依頼を受けているお客様のことです。このお客様がちょっと・・・。

どうされたんですか?

まだご相談を受けている段階で、設計などには全然入っていないのですが、打ち合わせでやたらと細かいことばかり言ってきて、なかなか打ち合わせが進まないんです。

なるほど。

しかも、打ち合わせの日程も、夜とか土日とか、こちらの都合も考えずに一方的に指定してくるのです。

それは、大変ですね。

連絡も結構頻繁で、日夜を問わずLINEで連絡してくるので、疲れてしまいます。

確かに、それはそうでしょうね。

それで、何となくこのお客さんと契約するの嫌だな〜と思っていたら、とんでもない情報が入ったんです。

どんな情報ですか?

同業の工務店から入った情報なんですが、実はこのお客さん、あちこちの工務店を渡り歩いていて、やたらクレームが多くて、結局いつも工務店とトラブルになってしまうのだそうです。

それは、大変な人が来ましたね〜。

そこで、幸い、まだ契約する前ですし、いっそうちもこのお客さんの仕事を断りたいんですが、法的に問題ないでしょうか。

そうですね、お話を伺う限り、まだ初期段階で、設計にも入っていないということですから、契約せずお断りすることで、法的に問題はありません。

 

 

「契約したい!」という要望を断ることはできるか

ところが

世の中

こういうお客に限って

 

 

「契約しない」というと

激昂して怒り出したりします。

 

 

あちこちの工務店を渡り歩いて

トラブルを起こし

 

 

断られ続けているから

なおさらでしょうね。

 

 

工務店に限らず

どの世界でも

 

 

同業者が誰も受けたがらない

「嫌なお客」というのが

いるものです。

 

 

こういうお客について

契約前であれば

 

 

取引をお断りすることが

できるかどうか。

 

 

これは

ともすると会社が取引をする顧客を

「選別」することにもなるため

 

 

こんなことをして良いのかどうか

真面目な方は気にして

しまうかも知れません。

 

 

それでは

この点、「法律」では

どうなっているのでしょう?

 

 

この点

民法521条1項で

何人も、法令に特別の定めがある場合を除き、契約をするかどうかを自由に決定することができる。

とうたわれています。

 

 

つまり

その相手と取引をするかどうか

契約をするかどうかは

 

 

あくまで当事者が

自由に決めることができる

というのが法律の立場です。

 

 

実際

過去にトラブルがあった

顧客からの注文を拒否し

 

 

契約をしないことは違法ではない

と判断した裁判例もあります。

 

 

ですから

法律的には

嫌な客、迷惑な客など

 

 

契約したくない相手との取引は

堂々と断っても良い

というのが原則です。

 

 

 

 

 

 

 

 

ただし、契約前でも注意すべき事項

ただし

例外的に

契約成立前であっても

 

 

その後契約するのを断った場合に

違法とされて損害賠償義務を

負う場合があります。

 

 

どういう場合かというと

例えば

契約の内容がある程度固まって

 

 

当事者双方がそれに向けた

準備などの動きをかなり

進めてしまっている場合。

 

 

住宅建築でいえば

顧客と打ち合わせを重ねて

 

 

顧客の要望を受けた設計図面等が

作られているとか

 

 

顧客の住宅ローンの審査が

通っているような段階です。

 

 

あるいは

相手方に対して

 

 

契約が成立するものと過度の期待を

抱かせたような場合ですね。

 

 

例えば

工務店の方で住宅ローンの金融機関を

積極的に紹介するとか

 

 

住宅建築に関わる補助金申請の

手伝いをしたような場合

などが挙げられます。

 

 

このような場合は

契約を締結しないことは

一種の信義則違反ということで

 

 

もし相手方が契約締結に至らない

ことによって損害が生じた場合には

 

 

工務店側にその賠償責任が

発生する場合があります。

 

 

ただ

これはあくまで例外で

こうした事情がなければ

 

 

どの顧客と契約するかはあくまで自由であり

嫌なお客や迷惑客を断ることは可能です。

 

 

冒頭でも申し上げましたが

最初の段階でなんか

嫌な感じがするとか

 

 

「違和感」といった直感は

意外に当たっています。

 

 

こういう客は

結構な確率で

 

 

その後カスハラや不当なクレーマーに

発展することも少なくありません。

 

 

カスハラは結構深刻な

社会問題となっています。

 

 

工務店や建設会社などでも

カスハラ客につかまり

被害を受けるケースを見聞きします。

 

 

そこで

私の方で今度また

 

 

工務店などを対象にした

カスハラ対策のセミナーを開催します。

 

◼️1/28 カスハラ被害から会社を守る〜工務店社長のためのカスタマーハラスメント攻略セミナー

 

 

いずれにしても

後でカスハラ問題で被害を受けるよりも

 

 

こうした兆候のあるお客は早めに断る

という判断も重要でしょうね。

 

 

迷惑客は堂々と断っても良い

これは覚えておかれた方が

良いかと思います。

 

 

それでは

また。

 

 

 

 

 

サービスメニュー

○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●

◼️1/28 カスハラ被害から会社を守る〜工務店社長のためのカスタマーハラスメント攻略セミナー

 

◼️2/21 中小企業のためのフリーランス保護法入門セミナー

 

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最新動画 

今回は、「契約書のドラフトはどちらが作るべきか?後々のトラブルを避けるには?」というテーマでお話ししています。

 

 

 

 

活動ダイジェスト

 昨日は、午前中は自宅で仕事。ブログやYouTubeの動画編集など。午後は事務所で仕事。担当している案件の裁判所に提出する書面作成や、来週のセミナー準備など。夕方はボクシングの練習に行きました。今年に入ってまあまあ順調に通えています。

 

 

 

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名前吉田 悌一郎
住まい東京都

Profile

中小零細企業の顧問契約をメインの仕事としています。

中小零細企業が法的トラブルに巻き込まれるのを未然に防止すること、 そして、 情報発信を通じて弁護士の敷居を下げ、中小零細企業にもっと弁護士を利用していただくことを使命として活動しています。

【私のミッション】
中小零細企業の味方であり、中小零細企業のトラブルを「裁判しないで解決すること」をミッションにしています。

中小零細企業のトラブルが、「裁判沙汰」にまで発展すると、経営者の方にかかる時間的・経済的負担が大きく、エネルギーを消耗します。

私は、中小零細企業のトラブルをできる限り未然に防止する、万が一トラブルになっても、それをできるだけ小さいうちに「解決」することで、経営者の方の余計な負担をなくし、本業にエネルギーを傾けていただきたいと考えています。

また、中小零細企業の「お困りごと」に関しては、法律問題という弁護士の職域を超えて、経営コンサルタント(キャッシュフローコーチ)として、経営相談や金融機関融資の支援などを通じて、日本経済を支える中小企業の「お困りごと」全般のお手伝いをすることにも力をいれています。

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