「裁判しないで解決」する建設業・不動産業を多く扱う
渋谷の弁護士吉田悌一郎

長期間の店舗閉鎖は、建物賃貸借契約の違反になるか?

不動産賃貸

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物件の借主が、その物件で店舗を営業していたもの

の、長期間店舗を閉鎖している場合があります。

 

 

その間も、毎月の家賃だけはきちんと支払われている。

 

 

そんな場合、貸主としては、長期間の店舗閉鎖を理

由に賃貸借契約を解除できるのでしょうか?

 

 

 

 

<毎日更新581日目>

もう半年も店を閉めっぱなし?

店舗を開いて営業をしていたけれど、お店の業績不

振で閉店せざるを得なくなった。

 

 

しかし、再び同じ場所で再起を図りたいので、お店

の建物はそのまま借りていたい。

 

 

他方で、商店街などではずっと閉店してシャッター

を降ろされたままでは困る。

 

 

そんな事情がある場合があります。

 

 

これに関連して、先日、不動産の賃貸業を営むある

会社の社長さんよりご相談を受けました。

 

 

今回は、うちで賃貸している物件でもともと飲食店を営んでいたある借主さんのことでご相談がありまして。

会話

どういったご相談でしょうか?

実はこの飲食店、コロナの影響もあって、もう半年も店を閉めたままなのです。

会話

なるほど、それで家賃は支払われているのですか?

それが、家賃だけは毎月きちんと振り込まれています。
この借主は、別の場所でも飲食店を経営していて、そちらは何とか営業を続けているようです。

会話

なるほど、それで御社の物件はとりあえず家賃だけを支払ってキープしている状態なわけですね。

そうなんです。
ところが、この物件は商店街の中にあって、店がずっと閉店したままでシャッターが降りた状態が長く続いているのは困る、と周辺のお店からも苦情がきているのです。

会話

なるほど、そういう事情があるわけですね。

そこで、私としても、お店を閉店したままなら物件を返してもらって、別のお店に物件を貸したいと考えているのですが、今の借主さんとの契約を解除することはできないでしょうか?

会話

賃貸借契約の中で、特に借主さんがお店の営業を継続することが義務として定められていない限りは、店舗を閉鎖している、というだけでは契約違反とは言えないでしょうね。
家賃も毎月きちんと支払われているということですし。

なるほど、それではどうしたら良いでしょうかね?

会話

そうですね、強制的に契約を解除して出て行ってもらうということができない以上、まずは借主さんと話をして事情をよく聞いてみることです。
その上で、もし可能ならいったん店舗を明け渡してもらうように交渉するしかないでしょうね。

 

長期間の店舗閉鎖が契約違反となる場合

コロナの不況などもあり、特に飲食店などでは店舗

の閉鎖をせざるを得ない場合があります。

 

 

しかし、そのうち時期を見て再起したいので、とり

あえず家賃だけ払っておいて物件はキープしておきたい。

 

 

他方で、そこが商店街などの場合には、1つの店舗

が長期間営業しておらず、シャッターが閉まりっぱ

なしだと、周辺のお店の営業にも影響してしまう場合があります。

 

 

賃貸人からしても、ずっと店舗を閉鎖している借主

から物件を返してもらって、新たにお店を営業する

意欲のある借主に貸したい、と考えることもあるでしょう。

 

 

しかし、通常の賃貸借契約では、特に特約がない場

合には、店舗を閉鎖しているというだけでは契約違反とは言えません。

 

 

そこで、このような場合の対策の1つとして、賃貸

借契約の中に、次のような特約を入れておくという方法があります。

 

 

すなわち、たとえば、

「借主は、年末年始を除き、連続3日間を超えて本件建物を休業するときは、あらかじめ貸主の承諾を得なければならず、借主がこれに違反したときには、貸主は契約を解除することができる」

というような特約です。

 

 

ただ、このような特約があっても、これに違反して、

たとえば無断で4日間連続休業したからといって、

すぐに契約解除が認められるわけではありません。

 

 

賃貸借契約というのは、長期間継続する契約であり、

当事者間の信頼関係が重要とされています。

 

 

そこで、信頼関係の破壊があるような事情がない限

り、簡単に契約解除は認められないのです。

 

 

では、どの程度で信頼関係の破壊があるのかという

と、これは要するに程度問題でしょう。

 

 

通常、こうした特約がある場合であれば、1ヶ月以上

も無断で連続で休業している場合には、契約の解除が

認められる可能性が高いと思われます。

 

 

いずれにしても、こうした借主の長期間の休業のリス

クがあるような場合には、きちんと契約書に特約を入

れておくことが重要です。

 

 

賃貸借のトラブルも、賃貸借契約書の内容に不備があ

ったり、不明確であったりすることが原因で生じるこ

とがあります。

 

 

私の弁護士としての使命は、中小零細企業のトラブルを

 「裁判しないで解決」すること

 

「裁判沙汰」を避けるためにも、賃貸借契約書の内容を

普段からしっかりとチェックしておきたいものですね!

 

 

 

まとめ

というわけで、

今日のポイントは

 

 借主の長期間の店舗閉鎖のリスクがある場合は、特約を入れておくこと!

ということです。

 

 

ただ、こうしたトラブルも、そもそも普段から借主

とのコミュニケーションの不足が原因で生じることもあります。

 

 

やはり、貸主としては、日頃からある程度借主と積

極的にコミュニケーションをとっておく、これもト

ラブルの予防にとって重要ですね。

 

 

 

 

 

 

 

最新動画 

今回は、駐車場に持ち主不明の自動車が長期間放置されている、という場合に、この放置車両を撤去するにはどうしたらよいか?というテーマでお話ししています。

 

 

 

 

 

 

活動ダイジェスト

昨日は、都内のビジネスホテルのデイユースプランを利用して、1日こもって1人ビジョン合宿を行いました。少し早いですが、今年1年の振り返りと総括を行いました。外界から一切遮断された部屋の中で、ひたすら1人で脳みそに汗をかく作業。ときにはこうした時間を作った方が良いですね!
実は、年内にもう1日1人ビジョン合宿を行う予定です。

 

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名前吉田 悌一郎
住まい東京都

Profile

中小零細企業の顧問契約をメインの仕事としています。

中小零細企業が法的トラブルに巻き込まれるのを未然に防止すること、 そして、 情報発信を通じて弁護士の敷居を下げ、中小零細企業にもっと弁護士を利用していただくことを使命として活動しています。

【私のミッション】
中小零細企業の味方であり、中小零細企業のトラブルを「裁判しないで解決すること」をミッションにしています。

中小零細企業のトラブルが、「裁判沙汰」にまで発展すると、経営者の方にかかる時間的・経済的負担が大きく、エネルギーを消耗します。

私は、中小零細企業のトラブルをできる限り未然に防止する、万が一トラブルになっても、それをできるだけ小さいうちに「解決」することで、経営者の方の余計な負担をなくし、本業にエネルギーを傾けていただきたいと考えています。

また、中小零細企業の「お困りごと」に関しては、法律問題という弁護士の職域を超えて、経営コンサルタント(キャッシュフローコーチ)として、経営相談や金融機関融資の支援などを通じて、日本経済を支える中小企業の「お困りごと」全般のお手伝いをすることにも力をいれています。

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