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渋谷の弁護士吉田悌一郎

顧客名簿の持ち出しで会社も責任?個人情報保護法の落とし穴

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「顧客名簿を持ち出された」

 

 

そう聞くと

会社の営業上の損失だけを

イメージしがちです。

 

 

しかし

それだけではなく

 

 

会社が個人情報保護法違反に

問われるリスクもあります。

 

 

 

(今日の「棒人間」 個人情報漏えいのリスク)

 

<毎日更新1809日目>

個人情報漏洩のリスク

 

都内で法人向けITサービスを

提供しているA社。

 

 

ここの営業担当社員であったX氏は

大手企業を含む主要顧客の多くを担当し

 

 

A社としても大きな信頼を

置いていました。

 

 

ところが

ある日

 

 

X氏から突然A社に退職願いが

出されました。

 

 

退職の理由は

「キャリアアップのため」というもの。

 

 

A社としては引き留めもしましたが

最終的には円満退社という形でX氏を

送り出すことになりました。

 

 

ところが

その3ヶ月後

A社の複数の主要顧客から

 実は最近X氏から連絡がありまして。

別の会社に移ったみたいで、そちらで取引しないかと言われている

という情報がA社に

入ってきました。

 

 

A社が調査したところ

 

 

X氏はA社にとってライバル企業

であるB社に転職していたことが

わかりました。

 

 

それだけではなく

どうもX氏は

A社時代の顧客名簿を持ち出し

 

 

その名簿を使ってA社の主要顧客に

営業をかけていたのです。

 

 

会社にとって「顧客名簿」

というものは

自社の営業上極めて重要な情報です。

 

 

ですから

それがライバル会社の手に渡れば

 

 

営業上大きな損失を被る

可能性があります。

 

 

さらに

会社の信頼にも大きく

傷がつくでしょう。

 

 

しかし

コトはそれだけでは終わりません。

 

 

というのは

「顧客名簿」というものは

 

 

通常は顧客の氏名、住所

連絡先等の「個人情報」が

記載されています。

 

 

実は

個人情報保護法という法律で

 

 

こういった「個人情報」を取り扱う

場合の法的なルールが

定められています。

 

 

簡単に言いますと

会社がこうした「個人情報」を

取り扱う場合

 

 

この個人情報保護法で

その取り扱う個人データの漏えい、滅失又は毀損の防止その他の個人データの安全管理のために必要かつ適切な措置を講じなければならない

と定められています。

 

 

さらに

会社が社員にこういった

「個人情報」を取り扱わせる場合

 

 

「個人情報」の安全が図られるように

会社はその社員に対して必要かつ適切な監督を行わなければならない

と定められているのです。

 

 

何が言いたいのかというと

退職者が会社の「顧客名簿」を

持ち出した場合

 

 

単に会社が営業上の損失を被る

というだけの問題ではありません。

 

 

合わせて会社がこの

個人情報保護法違反に問われる

リスクがあるということです。

 

 

 

 

 

社員が負う秘密を保持すべき義務

 

そもそも

法的な整理をしますと

 

 

社員は会社との間の

雇用契約上の義務として

 

 

会社の業務上の秘密を守るべき

義務を負っています。

 

 

ただ

上記で見たように

個人情報保護法上は

 

 

雇主である会社も

「個人情報」を取り扱う社員を

監督すべき義務があります。

 

 

そこで

会社としても積極的に

 

 

「個人情報」の漏えい等を防止するため

の社内の体制を整備する必要があります。

 

 

その1つとして有効なのが

社員の入社時に秘密保持に関する

 

 

「誓約書」を書いてもらうという

方法があります。

 

 

こうした「誓約書」を書いてもらうことで

社員に「個人情報」の取り扱いや

 

 

秘密保持に関する自覚を持って

もらうという効果も期待できます。

 

 

さらに

社員への教育の一環として

 

 

会社の就業規則に「個人情報」を含む

秘密の保持に関する規定を置いて

おくことも必要です。

 

 

その場合

社員に改めて秘密の保持に関する

義務の規定を設けるとともに

 

 

もし違反した場合のペナルティ

(懲戒処分)の規定も整備しておく

必要があります。

 

 

これによって

社員に対し

 

 

「個人情報」の不正な持ち出し等が

禁止されていることについて

 

 

警告を与える

という意味合いもあります。

 

 

 

 

 

 

 

社員退職後の秘密管理

 

さらにもう1つ

その社員が退職する際に

 

 

同じく「個人情報」を含む

秘密保持に関する「誓約書」を

書かせておいた方が良いでしょう。

 

 

と言うのは

上記のとおり

社員の在職時は

 

 

社員は雇用契約上の秘密を

守る義務を負っています。

 

 

ところが

会社を退職した後は

 

 

必ずしもこうした義務が当然に

発生するものではありません。

 

 

そこで

退職後においても

 

 

「個人情報」を含む秘密を

保持する義務について

 

 

改めて社員に誓約させる

必要があるわけです。

 

 

さらに

単に秘密を守ることを

誓約させるだけではなく

 

 

退職にあたって「個人情報」を

確実に返却したこと。

 

 

あるいは「個人情報」に関する

データ等を保管していた場合には

 

 

それらを復元不可能な方法で廃棄

たことなどについても

誓約させるべきであると考えます。

 

 

いずれにしても

「個人情報」についての社会の

意識は高まっており

 

 

法律上の規制も厳しく

なっています。

 

 

「何も起きていない今」こそ

「個人情報」を守る社内の体制を

見直しておくべきなのかも知れませんね。

 

 

それでは

また。

 

 

 

 

 

 

 

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今回は、「【M&A失敗の落とし穴】契約書に潜む「COC条項」とは何か?」というテーマでお話ししています。

 

 

 

 

活動ダイジェスト

昨日は、引き続き寝不足ですが、その割に朝はスッキリと起きられました。

午前中は自宅で仕事。事務所の所内会議にオンラン参加など。
その後は千葉の市川に移動して、午後は市川の裁判所で相続関係の調停のお仕事。
午後1時30分から4時過ぎまでかかっても成立せず。
残念ながらもう1期日延長に・・・。
ヘロヘロになりながら夕方事務所に戻り、少し仕事をしました。

 

 

 

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名前吉田 悌一郎
住まい東京都

Profile

中小零細企業の顧問契約をメインの仕事としています。

中小零細企業が法的トラブルに巻き込まれるのを未然に防止すること、 そして、 情報発信を通じて弁護士の敷居を下げ、中小零細企業にもっと弁護士を利用していただくことを使命として活動しています。

【私のミッション】
中小零細企業の味方であり、中小零細企業のトラブルを「裁判しないで解決すること」をミッションにしています。

中小零細企業のトラブルが、「裁判沙汰」にまで発展すると、経営者の方にかかる時間的・経済的負担が大きく、エネルギーを消耗します。

私は、中小零細企業のトラブルをできる限り未然に防止する、万が一トラブルになっても、それをできるだけ小さいうちに「解決」することで、経営者の方の余計な負担をなくし、本業にエネルギーを傾けていただきたいと考えています。

また、中小零細企業の「お困りごと」に関しては、法律問題という弁護士の職域を超えて、経営コンサルタント(キャッシュフローコーチ)として、経営相談や金融機関融資の支援などを通じて、日本経済を支える中小企業の「お困りごと」全般のお手伝いをすることにも力をいれています。

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