ある日
会社に届いた
「労基署からの調査通知」。
「うちは業務委託だから大丈夫」
と思っていても
通用しないことがあるので
注意が必要です。

(今日の「棒人間」 労基署からの通知に恐れおののく??)
<毎日更新1715日目>
先日
知り合いのA社長より
ご相談がありました。
何でも
労働基準監督署から調査をしたい
という書面が届いたというのです。

とにかくビックリしましたよ。
労基署から連絡なんて初めてですから。

確かに、それはビックリされるでしょうね。
で、労基署からの文書の内容はどのようなものですか?

それが、うちの雇用関係について調査したい、ということなんです。

雇用関係、つまり社員さんとの契約関係などについてですね。

ところが、うちには雇用契約を結んだ社員はいないんです。
全員「業務委託契約」を結んでいますから。

なるほど、業務委託ですか。

そうですよ。
それなのに、なぜ労基署からうちに調査が入るんでしょうか?

実は、形式的には「業務委託契約」であっても、働き方の実態によっては「雇用契約」と判断される場合があるんです。

ええ?そんな・・・。

だから、実質的に「雇用契約」と認定されるような働き方をしていないか、労基署が調査をするということなのだと思いますよ。
「人を雇う」ということは
経営者にとって大きなリスク
でもあります。
何しろ
人件費という名の「固定費」が
毎月かかり続ける。
そして
「雇用契約」を結んだ場合には
法律上解雇が厳しく
制限されていますので
一度雇うと簡単には辞めて
もらうことはできません。
さらに
「雇用契約」を結んで社員を雇うと
会社側には社会保険の
加入義務が生じたり
働かせる時間によっては
残業代の支払い義務が
生じたりします。
なので
安易に人を雇いたくない
という考えもよく理解できます。
そこで
最近では
社員との契約は
「雇用契約」にしないで
「業務委託契約」にした方が良い
こんな風に考えている経営者が
おられます。
「業務委託契約」というのは
あくまで対等な事業者同士の契約
という体裁をとりますので
社会保険の加入義務はありません。
また
「業務委託」の場合は
中途で解約というのも
雇用に比べれば圧倒的に
やりやすいです。
そこで
言い方は悪いですが
いわば「雇用契約」にまつわる厳しい
法的な規制を免れるために
「業務委託契約」を利用しよう
とするケースもあります。
ところが
世の中はそう甘くはありません。
そもそもここで
雇用契約と業務委託契約について
法律上の整理をしておきたいと思います。
雇用契約とは
労働者が使用者(会社)との間で
労働に従事することを約束し
使用者がそれに対して賃金を
支払うことを約束する契約です。
他方で
業務委託契約とは
企業や組織が行っている業務の一部を
外部の企業や個人に委託する際に
結ぶ契約の総称のことです。
問題は
「雇用契約」なのか
「業務委託契約」なのかは
形式的な契約の名前や契約書の
名称で決まるわけではない
という点です。
あくまで
会社との関係や働き方の
実態を見て判断される
ということです。
ですから
「業務委託契約」だと
思って安心していたが
後々で
と判断されてしまう場合があり得る
ということです。
それでは
「業務委託契約」と「雇用契約」は
どのようにして判断される
のでしょうか。
大まかなイメージとしては
働く人が
会社などの使用者に対して「従属」しているか否か
というのがポイントです。
「雇用契約」であれば
社員は会社の業務命令に
従わなければなりませんし
会社に従属した立場です。
これに対して
「業務委託契約」はフリーランスのように
使用者からある程度自由な立場にあり
任される仕事にも一定の裁量が
与えられています。
ただ
これだけでは
なかなか「雇用」と「業務委託」
の違いについて
あまり具体的にはわからないですよね。
そこで
明日のブログでは、「雇用」と
「業務委託」の違いの具体的な要素
についてお話ししたいと思います。
それでは
また。
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中小零細企業の顧問契約をメインの仕事としています。
中小零細企業が法的トラブルに巻き込まれるのを未然に防止すること、 そして、 情報発信を通じて弁護士の敷居を下げ、中小零細企業にもっと弁護士を利用していただくことを使命として活動しています。
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また、中小零細企業の「お困りごと」に関しては、法律問題という弁護士の職域を超えて、経営コンサルタント(キャッシュフローコーチ)として、経営相談や金融機関融資の支援などを通じて、日本経済を支える中小企業の「お困りごと」全般のお手伝いをすることにも力をいれています。