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渋谷の弁護士吉田悌一郎

なぜか労基署に届け出たのに「無効」に? 就業規則変更の落とし穴

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就業規則を変更して

きちんと労基署にも届け出た。

 

 

それなのに

その変更が「無効」になって

しまうことがあります。

 

 

中小企業が意外と見落としがちな

就業規則変更の「手続き上の落とし穴」

とは?

 

 

 

(今日の「棒人間」 なぜか「無効」に?)

 

<毎日更新1924日目>

変更後の就業規則を根拠とする社員の懲戒処分

 

社員数が15名のIT企業であるA社では

就業規則は5年前に作成したものを

使用していました。

 

 

ところが

入社2年目の社員Bが

個人のX(旧Twitter)のアカウントで

 

 

「うちの会社は、案件の炎上対応がひどい」

といった趣旨のコメントを投稿。

 

 

それが

A社の取引先の目にとまり

 

 

A社の営業担当が取引先から問い合わせ

を受けるという事態に。

 

 

そこで

A社としては

就業規則の中の社員の懲戒事由の中に

 

 

「SNS等における会社の名誉

信用を毀損する投稿」を追加

することにしました。

 

 

さらに

違反した場合は懲戒処分を行うことが

あり得ることも明記しました。

 

 

その後

A社の社長は

 

 

経理担当のパート従業員であるCさんを

「労働者の過半数を代表する者」に指名。

 

 

朝礼で全社員に対して

「Cさんを代表者とします」と口頭で伝達。

 

 

しかしその際

Cさんの信任を問う投票や挙手

選挙などは一切実施しませんでした。

 

 

そして

A社は

 

 

改定後の就業規則についての

労働基準監督署に届け出を行いました。

 

 

ただ

 

 

改定後の就業規則は社長のPCの

ファイルに保存されただけ

という状態でした。

 

 

 

 

半年後

A社の従業員のBが

 

 

再びSNSの個人のアカウントで

会社批判を展開。

 

 

A社は

改定後の就業規則に基づき

 

 

Bに対して1ヶ月減給の

懲戒処分を行いました。

 

 

ところが

Bは

 

 

就業規則が改定されたことなど

まったく知らないと言い

 

 

改定後の就業規則は無効だから

それに基づいて行われた懲戒処分も無効だ

と主張したのです。

 

 

Bは

無効な懲戒処分を撤回

しないなら裁判も辞さない

 

 

という極めて強気な構えでした。

 

 

 

 

就業規則を変更するための要件

 

ここで

法的に就業規則を変更するためには

 

 

どのような手続きが必要かを

まとめてみましょう。

 

 

まず

就業規則を変更するためには

過半数労働組合か

 

 

もし組合がない場合には

「労働者の過半数を代表する者」の意見

を聴かなければならないとされています。

 

 

これは

あくまで意見を聴くだけで

労働者側の同意までは不要です。

 

 

問題は

 

 

この「労働者の過半数を代表する者

(過半数代表者)」をどうやって

選出するかということです。

 

 

この点

過半数代表者は

 

 

会社が一方的に選ぶことは

できないとされています。

 

 

「過半数代表者」の意見を聴くのは

あくまで労働者側を保護するために

要求される手続きだからです。

 

 

ですから

「過半数代表者」は

 

 

社員の「投票や挙手等の方法」によって

選出する必要があるとされています。

 

 

したがって

上記のA社のケースでは

 

 

社長が一方的にパート社員のCを

「過半数代表者」に指定し

 

 

社員の「投票や挙手等」などの手続きは

まったく行われていません。

 

 

この点でまず

就業規則の変更の手続きに

違反があります。

 

 

次に

変更された就業規則は

労基署に届け出るだけではダメで

 

 

変更後の就業規則を社員に「周知」

させる必要があるとされています。

 

 

「周知」の方法としては

就業規則のコピーを社員に配布する

 

 

職場に設置されたPCで

勤務時間中はいつでも自由に社員が閲覧

確認できる状態にしておくなどがあります。

 

 

しかし

上記のA社の事例では

変更後の就業規則は

 

 

社長のPCのファイルに保存されただけで

社員への「周知」の手続きが

まったくなされていません。

 

 

問題なのは

この「周知」の手続きを怠ると

 

 

就業規則の変更自体が

法的に無効になってしまう

という点です。

 

 

この点は

多くの中小企業の経営者も

誤解しておられる方がいます。

 

 

労基署に届出をして終わり

ではありませんので

注意が必要ですね。

 

 

 

 

 

 

 

中小企業に多いリスク

 

そんなわけで

冒頭の事例では

 

 

結局就業規則の変更自体が

法的には無効となってしまいます。

 

 

そして

 

 

その無効な就業規則に基づいてなされた

Bに対する懲戒処分(減給)も無効である

ということになります。

 

 

このように

就業規則の変更は

 

 

それなりに手続的な要件があり

そう簡単ではありません。

 

 

ところが

多くの中小企業では

 

 

労働組合も法務担当者もいない

ケースが少なくありません。

 

 

そうすると

 

 

そういった法律が要求する手続きを

行わずに就業規則を勝手に変えてしまう

という事態も発生します。

 

 

具体的には

上記のA社のように

 

 

「過半数労働者」を適正に選出

せずに就業規則を変えてしまい

 

 

さらに変更後の就業規則を周知

しないケースも多いと言います。

 

 

しかし

そうなると

 

 

冒頭の事例のように

社員との間のトラブルや

「裁判沙汰」を招きかねません。

 

 

 

社員とのトラブルや

「裁判沙汰」を予防するためには

 

 

やはり就業規則変更のルールは

頭に入れておいた方が良いでしょうね。

 

 

もしわからなければ

必ず弁護士や社労士といった専門家に

相談することをお勧めします。

 

 

それでは

また。

 

 

 

 

 

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今回は「社員のメールを勝手に見ると違法?社長が知らない「プライバシー侵害」の落とし穴」というテーマでお話ししています。

 

 

 

活動ダイジェスト

昨日は、日曜日ですが、早朝に7キロほどランニング。

朝食は、休日恒例(?)の自作うどん。
午前中は息子の塾の宿題の付き添いやブログなど。
午後は引き続き自宅でのんびり過ごしました。

 

 

 

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名前吉田 悌一郎
住まい東京都

Profile

中小零細企業の顧問契約をメインの仕事としています。

中小零細企業が法的トラブルに巻き込まれるのを未然に防止すること、 そして、 情報発信を通じて弁護士の敷居を下げ、中小零細企業にもっと弁護士を利用していただくことを使命として活動しています。

【私のミッション】
中小零細企業の味方であり、中小零細企業のトラブルを「裁判しないで解決すること」をミッションにしています。

中小零細企業のトラブルが、「裁判沙汰」にまで発展すると、経営者の方にかかる時間的・経済的負担が大きく、エネルギーを消耗します。

私は、中小零細企業のトラブルをできる限り未然に防止する、万が一トラブルになっても、それをできるだけ小さいうちに「解決」することで、経営者の方の余計な負担をなくし、本業にエネルギーを傾けていただきたいと考えています。

また、中小零細企業の「お困りごと」に関しては、法律問題という弁護士の職域を超えて、経営コンサルタント(キャッシュフローコーチ)として、経営相談や金融機関融資の支援などを通じて、日本経済を支える中小企業の「お困りごと」全般のお手伝いをすることにも力をいれています。

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