「裁判しないで解決」する建設業・不動産業を多く扱う
渋谷の弁護士吉田悌一郎

「お金がない社員は訴えてこない」は大間違い? ある社長の甘すぎる誤算

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「お金がない社員なら

解雇しても裁判なんて起こせないだろう。」

 

 

そんな甘い考えで

社員の即日解雇を繰り返していたという

ある社長の驚くべき投稿を見つけました。

 

 

 

(今日の「棒人間」 それは大誤算??)

 

<毎日更新1997日目>

Yahoo!知恵袋の投稿にビックリ??

 

毎日ブログを書いていて

辛いことは基本的にないのですが

あえて言うならば、「ネタ」です。

 

 

もう5年半も毎日書いていて

まもなく2000日連続投稿を

迎えようとしていますが

 

 

今でも

 

マイッタなぁ〜、今日はネタがない・・・

という日が必ずあります。

 

 

こればっかりは

長く書いているからといって

楽になるわけではありません。

 

 

私は

ブログのネタに詰まったとき

よく「Yahoo知恵袋」を見に行きます。

 

 

「Yahoo知恵袋」に投稿

された質問を見ていると

 

 

ブログのネタになることが

結構あるのです。

 

 

今日も

「Yahoo知恵袋」を見ていると

なかなかすごい投稿に出くわしました。

 

 

この投稿は

中小企業の社長を名乗る方で

 

 

なんでも社員を解雇したところ

「不当解雇」で訴えられたというのです。

 

 

この社長の投稿は

次のようなものでした。

 

また、実は私はケチでして、金銭の要求には一切応じたくないのですが、一般的な和解金の平均額はどの位なのでしょうか。

 

正直なところ、弁護士に依頼すると費用がかさみますから、過去に解雇した従業員は生活困窮者になり得るので、訴訟に発展することはなかったと思われます。 今回解雇した従業員も同様と考えていましたが、読みが甘かったようです。

 

う〜ん、これが本当だとすると

今どきなかなかすごい社長が

いたものです。

 

 

ということで

今日はこのYahoo!知恵袋の投稿をネタに

解説してみたいと思います。

 

 

 

 

 

 

「何度も即日解雇」「金は払いたくない」

 

まず

これまで何度も従業員を即日解雇してきましたが、訴えられた経験はなく

という部分。

 

 

申し訳ないですが

今まで訴えられた経験がないのは

 

 

単にこの社長、相当運が良かった

だけだと思います。

 

 

このブログでもよく書いていますが

日本では法律も

そしてその法律を運用する裁判所も

 

 

「解雇」に対しては大変に

厳しい態度でのぞんでいます。

 

 

すなわち

社員を解雇するには

法律上

① 解雇の客観的合理的理由
② 解雇の社会通念上の相当性

という2つの要件が必要とされています。

 

 

そして

実際上会社がこの要件を満たすのは

 

 

かなりハードルが高いと言わざるを

得ません。

 

 

つまり

会社としては

 

 

「何度も従業員を即日解雇」などしていたら

タダではすまないのが当たり前です。

 

 

この社員から裁判を起こされ

「不当解雇」と判断されると

解雇は法的に無効となってしまいます。

 

 

さて

次にこの投稿の

 私はケチでして、金銭の要求には一切応じたくない

の部分です。

 

 

もし会社が行った解雇が

上記の要件を満たさず

 

 

「不当解雇」すなわち解雇が

無効とされた場合です。

 

 

この場合

解雇が無効ということは

 

 

社員としての地位がまだ残っている

ということになりますので

 

 

会社はその間も給料の支払い義務がある

という理屈になります。

 

 

これはいわゆる「バックペイ」

と言われるもので

 

 

過去分に遡って給料を

支払わなければならなくなる。

 

 

それが

半年ぶんや1年分となると

かなりまとまった金額になるわけです。

 

 

また

仮に百歩譲ってこの解雇が

法的に有効であったとしても

 

 

会社が一切金銭を支払わなくてよい

ということにはなりません。

 

 

労働基準法20条では

社員を解雇する場合には

 

 

少なくとも30日前に予告

しなければならないとされています。

 

 

そして

もし予告をしないで解雇するのであれば

 

 

30日分以上の平均賃金を支払わなければ

ならないとされています。

 

 

これはいわゆる「解雇予告手当」

と言われるものです。

 

 

ですから

もし仮に「即日解雇」が

法的に有効であったとしても

 

 

もし予告のない解雇であれば

会社は「解雇予告手当」を

支払わなければなりません。

 

 

つまり

金銭を一切払わずに「即日解雇」

などという会社の言い分は

 

 

まず通りませんという

ことになります。

 

 

 

 

 

 

 

お金がなくても訴えることはできる?

 

そして

上記の投稿でさらに驚いたのが

弁護士に依頼すれば費用がかかるので

 

 

解雇した社員はそんな

経済的余裕はないはずだから

 

 

訴えられることはないと思っていた

という部分です。

 

 

ずいぶんと自社の社員を

バカにした表現で

 

 

見ていて気分の良いものでは

ありませんね。

 

 

それはともかく

お金がないから弁護士に頼めない

だから訴えられないなどというのは

 

 

投稿したご本人もお認めのとおり

非常に「甘い」見通しと

言わざるを得ません。

 

 

まず

日本では裁判を起こすのに

 

 

必ずしも弁護士に依頼する

必要はありません。

 

 

ご本人で裁判を起こす

「本人訴訟」が認められています。

 

 

実際

最近ではAIを使って

 

 

弁護士に頼まずに自分で裁判を

起こす人が増えているし

 

 

これからますます増えるだろうと

言われています。

 

 

このことは

以前このブログでも取り上げた

ことがあります。

 

「この会社を訴えたい」とAIに相談? 中小企業に迫る「本人訴訟」増加のリスク

 

 

また

弁護士に依頼するという場合も

 

 

お金がなければ一切

依頼できないかといえば

そんなこともありません。

 

 

日本司法支援センター

(いわゆる「法テラス」)という機関があり

一定の資力要件などを満たせば

 

 

一般の相場よりも安い金額で

弁護士に依頼することができます。

 

 

また

その場合の弁護士費用の支払いも

分割払いなどが認められています。

 

 

いずれにしても

お金がないから

 

 

なさそうな相手だから

訴えられることはない。

 

 

だから

法律的に無理な解雇でもやってしまえ

 

 

などということは絶対に

やるべきではありません。

 

 

とにかく

冒頭の投稿が事実だとすれば

 

 

こういった責任感やコンプライアンス

意識のかけらもない人は

およそ経営者をやるべきではないでしょうね。

 

 

とにかく

ア然としてしまった投稿でした。

 

 

まぁ

ブログのネタにはなったので

その点はありがたいですけどね・・・。

 

 

それでは

また。

 

 

 

 

 

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午後は新規のお客様の法律相談など。
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名前吉田 悌一郎
住まい東京都

Profile

中小零細企業の顧問契約をメインの仕事としています。

中小零細企業が法的トラブルに巻き込まれるのを未然に防止すること、 そして、 情報発信を通じて弁護士の敷居を下げ、中小零細企業にもっと弁護士を利用していただくことを使命として活動しています。

【私のミッション】
中小零細企業の味方であり、中小零細企業のトラブルを「裁判しないで解決すること」をミッションにしています。

中小零細企業のトラブルが、「裁判沙汰」にまで発展すると、経営者の方にかかる時間的・経済的負担が大きく、エネルギーを消耗します。

私は、中小零細企業のトラブルをできる限り未然に防止する、万が一トラブルになっても、それをできるだけ小さいうちに「解決」することで、経営者の方の余計な負担をなくし、本業にエネルギーを傾けていただきたいと考えています。

また、中小零細企業の「お困りごと」に関しては、法律問題という弁護士の職域を超えて、経営コンサルタント(キャッシュフローコーチ)として、経営相談や金融機関融資の支援などを通じて、日本経済を支える中小企業の「お困りごと」全般のお手伝いをすることにも力をいれています。

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