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渋谷の弁護士吉田悌一郎

元請けによる下請け社員の「引き抜き」 違法となる場合とは?

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手塩にかけて育てた社員が、

同業他社に転職してしまった。

 

 

しかも、

それが普段から付き合いのある

元請け会社だった。

 

 

そんなトラブルが世の中にはあります。

 

 

こうした「引き抜き」トラブルを

予防するなんらかの「対策」は

あるのでしょうか?

 

 

 

 

(今日の「棒人間」 社員を引き抜かれた??)

 

<毎日更新681日目>

自社の社員が元請けの会社に転職?

どの会社も、

手塩にかけて育てた自社の社員を、

取引先などの他社に奪われることは、

許し難いと思うでしょう。

 

 

しかし、

世の中には結構こうした社員の

「引き抜き」のトラブルがあります。

 

 

先日も、

ある会社の社長さんから、

社員の引き抜きに関するご相談を

受けました。

 

 

なんと、

自分の会社で働いている社員が、

取引先である元請け会社に転職して

しまったとのことです。

 

 

もちろん、

この社長は元請けに

抗議したそうです。

 

 

しかし、

元請けからは、

あくまでこの社員の方から

元請け会社で働かせて欲しい、

と言ってきたので、

引き抜きではない、

と言われてしまったそうです。

 

 

ちなみに、

今回転職した社員は、

ちょうど入社して3年目で、

ようやく一人前の仕事ができるようになって

きた頃だったとのことです。

 

 

社員を雇って、

仕事を教えて一人前に育てるまでには、

それなりのコストや時間がかかります。

 

 

いわば、

社員が一人前になるまでは、

会社としては社員の教育にかかる投資期間

であると言えるでしょう。

 

 

私も経営者の端くれですので、

そのことはよくわかります。

 

 

ところが、

やっと一人前になったと思ったら、

他の会社に転職してしまった。

 

 

しかもそれが、

日頃から付き合いのある元請け会社

だったらどうでしょう?

 

 

社長としては、

これほど悔しいことは

ないでしょうね。

 

 

この点、

まず基本原則としては,

社員が自分の意思で

他の会社に転職することは,

なんら違法なことでは

ありません。

 

 

というのは、

憲法22条で職業選択の自由

が保障されていて、

基本的には転職も個人の自由と

されているからです。

 

 

しかし,

社員が第三者からの

強い働きかけなどによって

他社に転職する「引き抜き」

の場合はどうでしょうか?

 

 

これは、その「引き抜き」の

やり方次第によっては

違法となる場合があります。

 

 

違法となる「引き抜き」とは,

そのやり方が社会的相当性を逸脱し,極めて背信的な方法で行われた場合

とされています。

 

 

簡単に言えば,

「引き抜き」の方法が,

社会的な常識を破るようなもので,

信頼を裏切るような

ものであった場合です。

 

 

具体的には、

次のような要素があると、

違法な引き抜きだと認定される方向に

評価されるでしょう。

 

・会社の大半の社員を引き抜いた場合
・会社の繁忙期など、会社に不利な時期の引き抜き行為
・会社への誹謗中傷によって引き抜いた場合
・会社のマイナス情報を伝えて転職を促す場合
・転職の対価として、多額の金銭を与える引き抜き

などなどです。

 

 

この場合には,

会社に損害があれば,

「引き抜き」を行った

元請けに対して,

不法行為に基づく損害賠償請求

が認められることになります。

 

 

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違法な引き抜きを防ぐための対策

ただし、

実際問題としては、

元請け企業がこのような不当な方法で

「引き抜き」を行った、

ということを証明することは

とても難しいのが現実です。

 

 

そこで、

やはりこのような違法な引き抜きを

予防するための対策が重要になってきます。

 

 

そのための1つの対策としては

就業規則に,

社員の「競業避止義務」を定めておく,

という方法があります。

 

 

「競業避止義務」というのは,

自社の業務と競業する

会社に転職したり,

競業する企業を新たに

設立したりしてはならない

義務のことです。

 

 

競業避止義務が定められた場合には,

社員は,その会社を辞めても,

競業会社に転職したり,

競業する会社を設立したり

することができなくなります。

 

 

社員が競業避止義務に

違反した場合には,

会社は,

その競業行為の「差し止め」を

請求したり,

「損害賠償」を請求することが

できるとされています。

 

 

具体的には、まず、

会社の「就業規則」で、

この社員の競業避止義務を

定めておきます。

 

 

また、それとは別に、

個別に社員の入社時に、

競業避止義務の「誓約書」を

書いてもらう、

という方法もあります。

 

 

これらの対策により、

社員が元請けなど自社と

競業関係にある取引先に

引き抜かれることを

ある程度防止することが

できます。

 

 

ただし,

この競業避止義務は,

なんでもかんでも

禁止できるものでは

ありません。

 

 

上記で述べたとおり、

この社員にも

職業選択の自由」

という憲法で保障された

権利があります。

 

 

たとえば,

一生涯,

日本国内で競業する

ことを禁止することを

内容とするような

競業避止義務を課すような場合。

 

 

このような無制限の競業避止義務は、

たとえ就業規則や

誓約書に根拠があったとしても,

そのような定めは

「公序良俗違反」で無効と

なってしまいます。

 

 

つまり,

競業避止義務の定め

を置くとしても,

時間と場所には

制限を加える必要が

あります。

 

 

具体的には,

たとえば退職後3年間,

会社の本店支店のある

市町村において

競業を禁止する,

といったような

定めにしておくことです。

 

 

 

 

 

 

 

引き抜きをめぐる「裁判沙汰」を予防する

 

ただ、

この手のトラブルの背景には、

引き抜かれた社員も、

勤め先の会社に対して強い不満を

持っていた、というケースが

少なくありません。

 

 

社員が会社に対して大きな不満を

持っていなければ、

勤め先の元請け企業に転職する

というような、一種の裏切り行為には

及ばないでしょう。

 

 

やはり、

中小零細企業は、

良くも悪くも

人間関係が濃密です。

 

 

こうしたトラブルを予防するには、

月並みではありますが、

社員との信頼関係を強く

しておくことを

忘れてはならないでしょう。

 

 

それに加えて、

引き抜きをめぐる「裁判沙汰」を

予防するためには、

やはりそのための具体的な対策を

とっておくことです。

 

 

それは、

上記で見たように、

就業規則に社員の

「競業避止義務」の定めを

整備しておく。

 

 

さらに、

社員の入社時に

競業避止義務の「誓約書」を

書いてもらう

といった対策です。

 

 

ただ、

これを忙しい社長自身が

いちいち行うのは大変ですし、

現実的ではありません。

 

 

この点、

弁護士と顧問契約を結んでおくと、

必要に応じて弁護士に

「就業規則」の内容の

リーガルチェックをしてもらったり、

社員の「誓約書」のひな形を

作ってもらうこともできます。

 

 

この点、

私のミッションは、

ということです。

 

 

「裁判沙汰」を予防

するための対策には、

専門家のアドバイスや協力が

欠かせません。

 

 

そのための、

顧問弁護士サービスを

ぜひご検討いただければと

思います。

 

 

顧問弁護士サービスについて

 

 

また、

法律相談をご希望の方は、

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活動ダイジェスト

昨日は、早起きして5キロランニング。
その後、週一朝活の渋谷区倫理法人会の経営者モーニングセミナーに参加。
その後は事務所に出勤して仕事。オンラインでの新規のご相談などでした。
午後はコンタクトレンズの関係で眼科へ。
また事務所に戻って夕方まで仕事。
夕方は息子の保育園のお迎えと習い事(美術教室)の送迎、合間にブログなどでした。

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名前吉田 悌一郎
住まい東京都

Profile

中小零細企業の顧問契約をメインの仕事としています。

中小零細企業が法的トラブルに巻き込まれるのを未然に防止すること、 そして、 情報発信を通じて弁護士の敷居を下げ、中小零細企業にもっと弁護士を利用していただくことを使命として活動しています。

【私のミッション】
中小零細企業の味方であり、中小零細企業のトラブルを「裁判しないで解決すること」をミッションにしています。

中小零細企業のトラブルが、「裁判沙汰」にまで発展すると、経営者の方にかかる時間的・経済的負担が大きく、エネルギーを消耗します。

私は、中小零細企業のトラブルをできる限り未然に防止する、万が一トラブルになっても、それをできるだけ小さいうちに「解決」することで、経営者の方の余計な負担をなくし、本業にエネルギーを傾けていただきたいと考えています。

また、中小零細企業の「お困りごと」に関しては、法律問題という弁護士の職域を超えて、経営コンサルタント(キャッシュフローコーチ)として、経営相談や金融機関融資の支援などを通じて、日本経済を支える中小企業の「お困りごと」全般のお手伝いをすることにも力をいれています。

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