「裁判しないで解決」する建設業・不動産業を多く扱う
渋谷の弁護士吉田悌一郎

【経営者のコンプライアンス意識の世代間ギャップ】ポロシャツの第一ボタン、ハメる?外す?

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経営者のコンプライアンス

に対する意識も、

世代間でずいぶんと

ギャップがあるケースが

あります。

 

 

創業社長などが、

昔ながらのやり方を強引に

押し通そうとするケース

などがその典型例。

 

 

しかし、

こうした世代間ギャップは、

時として大きなリスク

になるので、

注意が必要です。

 

 

 

 

 

(今日の「棒人間」 ポロシャツの第一ボタンは外した方がオシャレ??)

 

<毎日更新855日目>

ポロシャツの第一ボタン、ハメる?外す?

ポロシャツの第一ボタン外したら?
暑いし、ダサいから(笑)

うちの息子の小学校は、

公立ですが、

一応制服というものが

あります。

 

 

今は夏服なので、

上はポロシャツを着て

登校しています。

 

 

うちの息子は、

私に似ず、

意外にマジメな性格なので、

このポロシャツの第一ボタンも

きっちりハメて登校しますl。

 

 

私の感覚からすると、

ポロシャツの第一ボタンなんか

外せばいいのに、

と思って息子に毎朝

冒頭のように言います。

 

 

しかし、

息子は律儀に毎日

第一ボタンは外しません。

 

 

もしかしたら、

今の若い人の感覚では、

第一ボタンはハメた方が

格好いいのかしら??

 

 

こんなやり取りで思い出すのは、

私の少年時代に、

もう亡くなった親父との

やり取りです。

 

 

当時から、

Yシャツやポロシャツの

第一ボタンなどハメるのは

絶対嫌だったのですが、

何しろうちの親父は

コテコテ昭和の戦前生まれ。

 

 

 服装はキチッとしろ!

シャツは第一ボタンまでハメろ!

という頑固な人でした。

 

 

 

それに徹底的に反発して、

私は第一ボタン(その下も??)

は外してましたからね〜。

 

 

それにしても、

たかがポロシャツのボタン、

考えてみればどうでも

良い話ですが、

世代間ギャップというものが

感じられて面白いですね。

 

 

 

 

昭和のやり方に固執する先代、リスクを感じる息子

ポロシャツのボタンの

世代間ギャップなら

笑い話ですみますが、

会社経営における

世代間ギャップは、

時にシャレにならない結果を

招くことがあります。

 

 

少し前ですが、

私のブログを読んだ

という方から、

ご相談をいただいた

ことがあります。

 

 

この方は、

とある建設会社の社長ですが、

創業者でお父さんが

会長としてまだ君臨して

おられるとのこと。

先日、吉田さんのブログを見て、ちょっと気になったのでご相談したいのです。

会話

ブログを読んでいただき、ありがとうございます!
どんなご相談でしょうか?

うちの会社では、所定労働時間は、現場で仕事をする午前8時から午後5時まで、途中お昼1時間休憩があり、合計8時間ということになっています。

会話

なるほど。

ところが、実際には社員は午前7時に会社に集合して、道具などをトラックに積み込んで現場に出かけます。
帰りも同様で、現場で仕事が終わってから、会社まで戻って後片付けをして、社員は午後6時頃に帰ります。

会話

なるほど、その事前準備や事後の片付け、現場までの移動時間はどのくらいですか?

現場の前後2時間くらいですね。

会話

一概には言えませんが、そうした時間が御社の業務を行う上で不可欠、ということであれば、そういった時間も「労働時間」と判断されるでしょうね。

そうですよね⁉️
私もまさにそこがとても心配になりまして、それで会長である親父にその話をしたのです。

会話

なるほど、それで、どうなりました?

それが、うちの親父がかなり頑固でして・・・。
そういった事前準備や片付け、現場までの移動時間なんかは労働時間ではないから、その時間分の賃金は出さなくて良い、と言って聞かないのです。

会話

なるほど、会社の経営でいまだにお父様の影響力が強いのですね。

そうなんですよ!
この件の話も、うちの親父は「うちは昔からこのやり方でやっていて、問題ないんだ!」と言って頑として私の言うことを聞かないのです。

会話

それは困りましたね〜。
ただ、この問題を放置してると、労働基準監督署から勧告を受けたり、社員さんから未払い残業代を請求されたりするリスクがあります。

やはりそうですか〜。
実に困っています。

会話

とても残念ですが、こうなっては、会長であるお父様が、御社のコンプライアンスリスクの足かせになっていると言わざるを得ません。
早めに株の譲渡を含めて、事業承継を進められた方が良いでしょうね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「世代間ギャップ」では済まない大きなリスク

このように、

法律がどうのとか、

理屈がどうのと言っても、

昔ながらの長年やってきた

やり方を変えない経営者が

いるものです。

 

 

特に、

創業社長というのは、

自分の力で会社を立ち上げ、

今まで引っ張ってきた、

という自負があります。

 

 

それだけに、

自分のやり方に

絶対的な自信を

持っていて、

人のいうことに

耳を傾けない、

という方もおられます。

 

 

しかし、

時としてその自負が

今の会社経営にとって

足かせになってしまう

場合があります。

 

 

上記のご相談事例で、

もしこれを放置した

場合にどういうリスクが

あるのか、

具体的にシミュレーション

してみます。

 

 

事前準備や事後の片付け、

現場までの移動時間の

往復2時間も「労働時間」

だとすると、

毎日2時間ずつ未払いの

残業代が発生している

ことになります。

 

 

しかも、

未払い残業代を含む

賃金請求権は

時効が3年ですから、

過去3年間にさかのぼって

請求される可能性が

あります。

 

 

さらに、

今後はこの時効が

5年に伸びる可能性も

あります。

 

 

もし仮に、

御社の社員全員から、

過去5年分の未払い残業代

の請求をされたら

どうなるか?

 

 

もちろん社員の数

にもよりますが、

数百万円から場合に

よっては数千万円の

コストが発生する

可能性があります。

 

 

そうなった場合、

中小零細企業では

会社の屋台骨が揺らぐ

おそれも出てくるでしょう。

 

 

現社長である息子さんは、

そのことを感じて

心配している。

 

 

しかし、

先代の会長であるお父さんは、

昔ながらのやり方を

変えようとしない。

 

 

これは、

単なる「世代間ギャップ」では

済まされない大きな問題を

はらんでいます。

 

 

そこで、

こうした具体的な「リスク」を

創業者の会長である

お父さんに話してみる。

 

 

さらに、

会社の株式についても、

徐々に現在の社長に

譲ってもらい、

早めに現社長が

株式の過半数を押さえる

必要があるでしょう。

 

 

この辺は、

顧問税理士さんとも相談し、

相続対策の名目もありますので、

話を進めた方が良いでしょう。

 

 

さらに、

お父さんを説得する

もう1つの手法としては、

外部の第三者を入れる、

という方法があります。

 

 

顧問の税理士さんや

社労士さん、

コンサルタントを

入れるのも1つです。

 

 

もし弁護士と

顧問契約を結ぶと、

お父様に対して、

上記のリスクが

具体的にどのようなものか、

丁寧にご説明することが

できます。

 

 

その上で、

上記の事前準備や

事後の片付け、

移動時間なども

労働時間にきちんと

組み込んだ就業規則を

作り直すなど、

トラブル予防の対策も

可能になります。

 

 

いずれにしても、

社内では頑固な

創業社長も、

社外の第三者の話

を聞くと、

少し変わる場合も

あります。

 

 

コンプライアンスリスク

がある以上、

問題が大きくなる前に、

円滑な事業承継を

進めたいですね。

 

 

しかしまぁ、

冒頭のポロシャツの話に

戻りますけど(しつこくてスミマセン)

ボタンをどこまでハメるか、

外すかでも、

世代間ギャップがあるもので、

それぞれが良いと思う

スタイルには違いがあります。

 

 

ただ、

オッサンになった私が、

自分の価値観を息子に

押し付けてはいけないな、

と思い、

今では息子の好きに

させています

(暑いので、熱中症は心配ですが・・・)

 

 

ある程度歳を取ったら、

若い人の感覚を尊重し、

昔のやり方に固執しない、

そんな柔軟さを失っては

いけませんね。

 

 

それでは、

また。

 

 

顧問契約サービスについて

 

裁判しないで解決するノーリスクプロモーター・弁護士 吉田悌一郎のプロフィール

 

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最新動画 

今回は、休日に上司から仕事のLINE、これは労働時間?というテーマでお話ししています。

 

 

 

活動ダイジェスト

サボりにサボっていた朝のランニングと、今週から再開。
3キロとか、3.5キロくらいを、ゆる〜く走っています。
まだまだ暑いですが、やっぱりランニングは気持ちいいですね。
今日は午前中は、自宅の近所のカフェで仕事、ブログの執筆など。
午後は事務所で仕事でした。顧問のお客様から依頼された法律関係調査や書面の作成などを中心に行いました。
夜は、担当している案件のオンライン打ち合わせでした。

 

 

 

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裁判しないで解決する
ノーリスクプロモーター

                               
名前吉田 悌一郎
住まい東京都

Profile

中小零細企業の顧問契約をメインの仕事としています。

中小零細企業が法的トラブルに巻き込まれるのを未然に防止すること、 そして、 情報発信を通じて弁護士の敷居を下げ、中小零細企業にもっと弁護士を利用していただくことを使命として活動しています。

【私のミッション】
中小零細企業の味方であり、中小零細企業のトラブルを「裁判しないで解決すること」をミッションにしています。

中小零細企業のトラブルが、「裁判沙汰」にまで発展すると、経営者の方にかかる時間的・経済的負担が大きく、エネルギーを消耗します。

私は、中小零細企業のトラブルをできる限り未然に防止する、万が一トラブルになっても、それをできるだけ小さいうちに「解決」することで、経営者の方の余計な負担をなくし、本業にエネルギーを傾けていただきたいと考えています。

また、中小零細企業の「お困りごと」に関しては、法律問題という弁護士の職域を超えて、経営コンサルタント(キャッシュフローコーチ)として、経営相談や金融機関融資の支援などを通じて、日本経済を支える中小企業の「お困りごと」全般のお手伝いをすることにも力をいれています。

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