
弁護士の行う法律相談は
通常は相談者の悩みやお困りごとを
法的に「因数分解」し
法律的な見通しを
示すというもの。
しかし
それを超えて
「コーチング」の技術を駆使することで
もっとより良いクライアントとの
関わりの可能性があるのです。
(今日の「棒人間」 対人支援のイメージ)
<毎日更新1384日目>
もし、お金、時間、その他の制約がなかったら、理想的にはあなたはどうなっていたいですか?
ええ???それって、法律相談なんですか??
昨日は
知人の同業者の方が本を出版されたので
その記念セミナー&パーティーに
参加してきました。
会場は銀座のこちら。
書籍は
コーチングの資格を持っている
4人の弁護士の共著のこちらの本。
弁護士業務の視点が変わる!実践ケースでわかる依頼者との対話42例 コーチングの基本と対応スキル
実は
弁護士の仕事をしていて
一番難しく
また神経を使うのは
依頼者
つまりクライアントとの
関係構築なのです。
この本は
弁護士がクライアントとの信頼関係を
構築する工夫などを集めたケーススタディー。
この本が特徴的なのは
やはり弁護士がクライアントと関わる際に
「コーチング」の視点や技術を
駆使しているという点です。
弁護士の法律相談というのは
通常は
相談者のお困りごとや悩みを聞き
それを法律的な観点から「因数分解」して
法的にどうなるかの見通しを
示すことがメインの仕事です。
そこで求められるのは
正確な法的な知識と
正確な見通しです。
ですから
それができていれば
一応法律相談としては
「合格」なわけです。
ただ
私も経験があるのですが
多くの弁護士が
一般的な法律相談をしても
お越しいただいた相談者が
納得できていないというか
モヤモヤした気持ちを引きずりながら
お帰りいただくという経験をしています。
実は
弁護士の仕事というのは
法律的な知識と見通しを
提供するというだけではなく
一種の「対人支援」という
要素が必ずついてまわります。
詳しくは
この本に書かれているのですが
弁護士にできることは
単なる「法律相談」だけではなく
相談者を勇気づけて
自分自身で対処していくエネルギーを
高めるような言葉がけをすること。
このように
個人がもともと持っている能力を引き出し
支援するような関わり方のことを
「エンパワメント」と言います。
この本では
コーチングの手法を取り入れることで
ある種通常の「法律相談」の枠を超えて
「エンパワメント」の要素まで
踏み込んだクライアントとの
関わり方が書かれています。
たとえば
事業承継の問題で悩む
社長さんの法律相談の事例。
その中で
弁護士が社長に対して
と質問します。
これは
従来の弁護士の「法律相談」には
なかった発想ですね。
しかし
こんな風に弁護士が視点を
未来に飛ばす質問をすることで
相談者は将来の自社のビジョンを
想像しやすくなります。
冒頭で紹介した
という問いかけも
まさに同じですね。
相談者は
表面的な相談の裏に潜む
本当の願望やニーズに
自分自身で気づけて
いないことがあります。
表面的な法律相談だけでは
食い込めない部分に
コーチングの手法で食い込んでいく。
クライアントとの関わり方
という点で
大変勉強になる一冊でした。
これは
一応弁護士向けに書かれていますが
対人関係が必要となるあらゆる仕事にも
とても参考になると思います。
昨日は
セミナーの後の懇親会も
大変盛り上がりました。
ここで
ダジャレを1つ。
「異議あり!」じゃなくて、「意味あり!」なコーチング
私も
普段の法律相談で
もっとコーチングの視点を
意識してみようかしら。
すっかり楽しくなってしまった私は
終わって真っ直ぐ家に帰れば良いものを
地元の最寄駅について
ついもう1軒行ってしまいました(汗)
ここのセロリの入ったポテサラ
おいしかったな〜。
それでは
また。
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Profile
中小零細企業の顧問契約をメインの仕事としています。
中小零細企業が法的トラブルに巻き込まれるのを未然に防止すること、 そして、 情報発信を通じて弁護士の敷居を下げ、中小零細企業にもっと弁護士を利用していただくことを使命として活動しています。
【私のミッション】
中小零細企業の味方であり、中小零細企業のトラブルを「裁判しないで解決すること」をミッションにしています。
中小零細企業のトラブルが、「裁判沙汰」にまで発展すると、経営者の方にかかる時間的・経済的負担が大きく、エネルギーを消耗します。
私は、中小零細企業のトラブルをできる限り未然に防止する、万が一トラブルになっても、それをできるだけ小さいうちに「解決」することで、経営者の方の余計な負担をなくし、本業にエネルギーを傾けていただきたいと考えています。
また、中小零細企業の「お困りごと」に関しては、法律問題という弁護士の職域を超えて、経営コンサルタント(キャッシュフローコーチ)として、経営相談や金融機関融資の支援などを通じて、日本経済を支える中小企業の「お困りごと」全般のお手伝いをすることにも力をいれています。