人間が事実を認識する段階というのは、実は誤りが
入り込む危険が大きいのです。
ですから、自分が絶対に正しいと思い込むことは危険です。
それを身をもって体験したというお話です(^ ^)
(アルコールが入ると、ますます衰える人間の認知機能)
<毎日更新589日目>
先日、妻から次の文章を読んでみて、と言われました。
全部ひらがなで読みにくいですが、できるだけスピ
ードを意識して読んでみてください。
こんちには みさなん おんげき ですか? わしたは げんき です。 この ぶんょしう は いりぎす の ケブンッリジ だがいく の けゅきんう の けっか にんんげ は もじ を にしんき する とき その さしいょ と さいご の もさじえ あいてっれば じばんゅん は めくちちゃゃ でも ちんゃと よめる という けゅきんう に もづいとて わざと もじの じんばゅん を いかれえて あまりす。 どでうす? ちんゃと よゃちめう でしょ? ちんゃと よためら はのんう よしろく |
こんなの簡単だよ、と読み始めます。
漢字に直すとこんな感じかと。
こんにちは。皆さんお元気ですか?私は元気です。
この文章は、イギリスのケンブリッジ大学の研究の結果 人間は文字を認識するときその最初と最後の文字さえ会っていれば 順番はめちゃくちゃでもちゃんと読めるという研究に基づいて わざと文字の順番を入れ替えてあります。 ちゃんと読めたら反応よろしく |
こんちには みさなん おんげき ですか? わしたは げんき です。 この ぶんょしう は いりぎす の ケブンッリジ だがいく の けゅきんう の けっか にんんげ は もじ を にしんき する とき その さしいょ と さいご の もさじえ あいてっれば じばんゅん は めくちちゃゃ でも ちんゃと よめる という けゅきんう に もづいとて わざと もじの じんばゅん を いかれえて あまりす。 どでうす? ちんゃと よゃちめう でしょ? ちんゃと よためら はのんう よしろく |
よく見ると
だって?
こんにちは。皆さんお元気ですか?私は元気です。
この文章は、イギリスのケンブリッジ大学の研究の結果 人間は文字を認識するときその最初と最後の文字さえ会っていれば 順番はめちゃくちゃでもちゃんと読めるという研究に基づいて わざと文字の順番を入れ替えてあります。 ちゃんと読めたら反応よろしく |
これは、人間の認知機能は当てにならない、という
ことを如実に物語っています。
全部ひらがなで書かれた文章を渡されて、まさか文
字の並びがメチャクチャなはずがない、という偏見
のもとに読み始めてしまったので間違えたのです。
裁判でも、人の認知や記憶に基づく証拠というものが使われます。
例えば、法廷で証言をする証人、あるいは人が体験
した事実を記録する供述調書や陳述書、といった証拠です。
この他にも、裁判では、契約書や医師の診断書、現
場の写真、録音や録画の記録など、客観的な証拠も使われます。
こうした客観的な証拠と比較して、上記の証言など
の人の認知や記憶に基づく証拠というのは、信用性
が低いと言われています。
これはもちろん、人間なので自分が認識した事実と
違うことを証言する、つまり嘘をつくというリスクがあります。
しかし、たとえその人が正直に証言したとしても、
そもそも上記の私の間違いのように、事実の認識自
体を間違える、というリスクが人間にはつきものです。
つまり、
という前提に立ってものを考えないといけない。
もし証言などの人の認知に基づく証拠を過信してし
まうと、裁判の結果を誤らせる危険があるわけです。
実は人と人とのトラブルも、こうした事実の認識の
誤りがあり、それに当事者が気づいていないことか
ら起こることが少なくありません。
認知の誤りに気づかないので、お互いにあくまで
と主張して譲らないわけです。
これが深刻になると、「裁判沙汰」に発展してしまうこともあります。
私の弁護士としての使命は、中小零細企業のトラブルを
「裁判沙汰」や余計なトラブルを避けるためにも、
人間の認知機能は当てにならない、認識を間違える
こともある、という自覚は持っておいた方が良いでしょう。
というわけで、
今日のポイントは
ということです。
特にお酒を飲むとなおさら認知機能が衰えます。
お酒の席での約束など、後で忘れてしまうとこれもトラブルの元です。
忘年会シーズンなので、気をつけた方が良さそうですね(^ ^)
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Profile
中小零細企業の顧問契約をメインの仕事としています。
中小零細企業が法的トラブルに巻き込まれるのを未然に防止すること、 そして、 情報発信を通じて弁護士の敷居を下げ、中小零細企業にもっと弁護士を利用していただくことを使命として活動しています。
【私のミッション】
中小零細企業の味方であり、中小零細企業のトラブルを「裁判しないで解決すること」をミッションにしています。
中小零細企業のトラブルが、「裁判沙汰」にまで発展すると、経営者の方にかかる時間的・経済的負担が大きく、エネルギーを消耗します。
私は、中小零細企業のトラブルをできる限り未然に防止する、万が一トラブルになっても、それをできるだけ小さいうちに「解決」することで、経営者の方の余計な負担をなくし、本業にエネルギーを傾けていただきたいと考えています。
また、中小零細企業の「お困りごと」に関しては、法律問題という弁護士の職域を超えて、経営コンサルタント(キャッシュフローコーチ)として、経営相談や金融機関融資の支援などを通じて、日本経済を支える中小企業の「お困りごと」全般のお手伝いをすることにも力をいれています。