社員から
「投票に行きたいので
仕事を休んみたい」
と言われたら
会社はどう対応すべきなのでしょうか?
選挙と会社の関係で起きやすい
法律トラブルについて
まとめてみました。

(今日の「棒人間」 清き1票を投じる??)
<毎日更新1730日目>
先日
衆議院が解散され
2月8日が総選挙の
投票日とされています。
今回は
投開票まで16日間という
「超短期」の選挙
ということになります。
さて
その大事な選挙の投票日
社員が出勤を義務づけられている
「勤務日」であるという会社も
あるでしょう。
こうした会社で
もし社員が選挙に行きたいので
仕事を休みたいと言ったとき
会社はこれを拒否
できるでしょうか?
実は
労働基準法という法律で
使用者(会社)は、社員が労働時間中に選挙権その他公民としての権利を行使するために必要な時間を請求した場合、これを拒んではならない
と定められています。
会社がこれに違反して
休暇を与えることを拒んだ場合には
という罰則も定められています。
ちなみに
社員が選挙のための休暇をとった場合
給料などうなるのでしょうか?
社員が有給休暇をとった
場合は別として
基本的にはノーワーク・ノーペイ
の原則に従って
会社に支払義務はないとされています。
この点
一部の企業では
独自に「投票休暇
(投票へ行くための半日休暇など)」
を導入する動きもあるようです。
さて
選挙に関連して
もう1つ問題となるのは
社長が社員に対して

今度の選挙だけど、うちの会社がいつもお世話になっている●●党の●●先生に投票しろ!
などと命じた場合
どうなるかということです。
実は
社長がこういうことを命じる行為は
公職選挙法に違反する
可能性があります。
公職選挙法では
職務上の地位や
金銭的な利害関係などの
「特殊な関係」を利用して
投票者に威圧を加えたり
特定の候補者に投票するよう
強いたりすることを禁止しています。
これは
「選挙の自由妨害罪」に該当し
という重めの罰則も規定されています。
さらに
投票が終わった後
社長が社員に対して

誰に投票したんだ?●●先生に確実に投票したんだろうな?
などと
事後的に詰めるケースは
どうでしょうか?
実は
これは憲法で定められた
「秘密投票」の権利を侵害する
行為にあたる可能性があります。
すなわち
日本国憲法15条4項で
すべて選挙における投票の秘密は、これを侵してはならない
と定められています。
一有権者として
誰に投票するかは自由であり
しかも投票内容を明らかに
されないという権利があります。
ですから
社長が社員に対して
誰に投票したかを詰める行為は
投票の秘密を侵害する行為であり
「パワーハラスメント」に該当する
おそれがあります。
言うまでもありませんが
民主主義国家ですので
「選挙権」は重要な人権です。
日本国憲法15条で
国民の「選挙権」は重要な人権
としてして保障されています。
歴史を見れば
一定額の税金を納めなければ
選挙権が与えられない
という時代もありました。
女性にいたっては
戦後になるまで選挙権は
認められていませんでした。
そうした歴史を経て
今では
基本的に18歳以上であれば
誰でも選挙に行って
清き1票を投じることが
できるわけです。
そんなわけで
もうすぐ選挙ですが
会社としても
社員の「選挙権」というものに
配慮する必要があります。
せっかくの「清き1票」を
大事にしたいものですね。
それでは
また。
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中小零細企業の顧問契約をメインの仕事としています。
中小零細企業が法的トラブルに巻き込まれるのを未然に防止すること、 そして、 情報発信を通じて弁護士の敷居を下げ、中小零細企業にもっと弁護士を利用していただくことを使命として活動しています。
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中小零細企業のトラブルが、「裁判沙汰」にまで発展すると、経営者の方にかかる時間的・経済的負担が大きく、エネルギーを消耗します。
私は、中小零細企業のトラブルをできる限り未然に防止する、万が一トラブルになっても、それをできるだけ小さいうちに「解決」することで、経営者の方の余計な負担をなくし、本業にエネルギーを傾けていただきたいと考えています。
また、中小零細企業の「お困りごと」に関しては、法律問題という弁護士の職域を超えて、経営コンサルタント(キャッシュフローコーチ)として、経営相談や金融機関融資の支援などを通じて、日本経済を支える中小企業の「お困りごと」全般のお手伝いをすることにも力をいれています。