育休から戻ってきた社員を
元のポジションに戻さず別部署へ。
「人員配置の問題だから当然」
と思っていませんか?
しかし
その判断は「違法」となる
リスクがあります。

(今日の「棒人間」 境界線を引く??)
<毎日更新1753日目>

男のくせに「育休」だ〜?
もう重要な仕事は任せられん!
なんて考えている社長さんいませんか?
それは大変に危険な考え方です。
育児休業から復帰後
外勤営業職から内勤職に配置転換
されたのは不当だとして
男性社員が勤務先の
パナソニックリビングを訴えました。
先日
その裁判の判決があり
東京地裁は
会社が行った配置転換は
無効と認めた上で
会社に対して慰謝料等の
支払いを命じました。
育休復帰後の配置転換は「無効」、男性社員が勤務先に勝訴 東京地裁
報道によると
この男性社員は2022年10月から
翌年1月まで4ヶ月間育休を取得。
職場復帰の際
入社時から担当していた外勤営業職から
内勤職に変更する配転命令を受け
月約5万円の外勤手当も
払われなくなったとのことです。
判決は
配転命令を行った会社は
育児介護休業法で禁止している
育休取得等を理由とする
「不利益取扱い」に当たる
と認定しました。
そして
外勤手当の不支給に
つながったことからも
「著しい不利益を負わせた」として
会社の行った配転命令は無効
であると判断しました。
育児介護休業法という法律で
子どもの育児休業をとる
権利が規定されています。
この育休の規定は
もちろん女性だけではなく
男性にも育休の取得を
奨励する内容となっています。
ただ
せっかく育休を取得しても
それを理由として
解雇など会社から不利益な
取り扱いを受けるのでは
実際に育休を取得する
ことを躊躇してしまい
育休制度が絵に描いた餅に
なってしまいます。
そこで
育児休業法は
社員が育児休業の申し出をしたことや
実際に育児休業を行った
ことなどを理由として
その社員に対して解雇その他の
不利益な取扱いをしてはならないと
定めています。
冒頭の事例で
問題となったのは
会社が行った配転命令が育児休業法で
定める「不利益な取扱い」に当たる
かどうかという点です。
この点
上記の東京地裁の判決では
会社が育休復帰時の社員に
配転を命じる場合には
業務上の必要性が、労働者の不利益を相当程度上回る必要がある
という考え方を示しました。
つまり
原則として「不利益取扱い」に当たるが
例外的に業務上の必要性が社員の被る
不利益を相当程度上回るという場合には
こういった配転命令も許される
ということになります。
そして
判決では
営業職として復帰させることで連絡や発注のミスが起きる具体的なおそれは認められず、配転の必要性は抽象的なものだ
と指摘し
上記の例外には当たらない
(つまり配転命令は「不利益取扱い」
に当たり無効)と判断しました。
意外に思われるかも知れませんが
日本の育休制度というのは
世界的に見てもかなり充実
していると言われています。
ところが
かつては男性の育休取得率は
率は12〜3%台で
女性の5分の1にも
満たない時代がありました。
ただ
最近では育児介護休業法の改正があり
育休がかなり取得しやすくなったこともあって
男性の育休取得率はかなり
上がってきているようです。
とはいえ
なかなか人々の意識が変わらず
今でも男性が育休を取得した後に
職場復帰した際上司から

男のくせに!

仕事より育児を優先して!
などと言われるケースがあるようです。
私の考えを言えば
やはり男性も積極的に育児を行うべきで
そうした職場環境が整えられる
べきだと考えています。
大きなことを言えば
日本は未曾有の少子化の
時代を迎えており
こんな時代に生まれた子どもは
しっかりと育てたいもの。
それだけではなく
育児をやってみると
実に学びが多いし
人生がとても豊かになります。
私も
40歳を過ぎて子どもを授かり
曲がりなりにも育児をやってきましたが
自分自身が大きな成長の機会に
なったと思っています。
それに
育児は確かにその時大変ですが
終わってみると一瞬です。
子どもはすぐに大きくなるし
親が濃密に子どもと関われる時間は
意外に短いものです。
だから
私は男性が育児に参加しないのは
とてももったいないと思うし
参加したいのにできない環境は
やはり変えるべきでしょう。
私なんか
不器用で元々何もできませんでしたが
今では小学校3年生の息子の弁当も
作るようになりましたよ。
あ
今朝はたまたま息子が小学校の
社会科見学だったので
またお弁当を作りました。

いずれにしても
今回の判決が
男性の育休取得をより活性化
させるきっかけになれば
と思いますね。
それでは
また。
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中小零細企業の顧問契約をメインの仕事としています。
中小零細企業が法的トラブルに巻き込まれるのを未然に防止すること、 そして、 情報発信を通じて弁護士の敷居を下げ、中小零細企業にもっと弁護士を利用していただくことを使命として活動しています。
【私のミッション】
中小零細企業の味方であり、中小零細企業のトラブルを「裁判しないで解決すること」をミッションにしています。
中小零細企業のトラブルが、「裁判沙汰」にまで発展すると、経営者の方にかかる時間的・経済的負担が大きく、エネルギーを消耗します。
私は、中小零細企業のトラブルをできる限り未然に防止する、万が一トラブルになっても、それをできるだけ小さいうちに「解決」することで、経営者の方の余計な負担をなくし、本業にエネルギーを傾けていただきたいと考えています。
また、中小零細企業の「お困りごと」に関しては、法律問題という弁護士の職域を超えて、経営コンサルタント(キャッシュフローコーチ)として、経営相談や金融機関融資の支援などを通じて、日本経済を支える中小企業の「お困りごと」全般のお手伝いをすることにも力をいれています。