福岡市内のマックの店舗が
特定の中学校2校の生徒を一律で
「出禁」とする貼り紙を出し
波紋を広げています。
店には「契約自由」があるとはいえ
学校名指しの排除は「差別」に
ならないのでしょうか。
出禁が許されるラインと
越えてはいけない境界線を
整理してみました。

(今日の「棒人間」 出禁をやぶる??)
<毎日更新1760日目>
福岡市内のマクドナルドの店舗が
近隣の中学校2校を名指しし
そこの生徒同士が出入りを禁じる
貼り紙をしているということで
物議を醸しているようです。
「中学2校の生徒同士は出禁」福岡市のマックで貼り紙 理由は止まない「迷惑行為」、学校側の対応は
この店が
出禁に踏み切った背景には
この2校の生徒による店内での
度重なる迷惑行為があったようです。
「迷惑行為」の内容は必ずしも
明らかにされていませんが
店に居座って大声を出したり
注文せずに弁当を持ち込んだり
といった行為があったとのこと。
こうした行為に対して
店側は長い間注意を重ねてきたものの
改善されないため
出禁に踏み切ったそうです。
店側は
名指しした2校の中学校側
とも協議を重ねた上で
このような対応を行なったようです。
よく
飲食店などにおいて
迷惑行為を行なった客に対して
「出禁」にするという対応が
実際に多くとられています。
カスハラ問題などでも
カスハラ客を出禁にできないか
ということが議論されたりします。
今回のマックの店舗のように
特定の中学校を名指しし
そこの生徒は一律「出禁」
とする措置は
法的に見て問題はないのでしょうか?
結論から言いますと
「出禁」は法律違反にはならず
店側の自由として認められる
のが原則です。
「契約自由の原則」
という考え方があり
店側には誰と取引(契約)をする
かを自由に選ぶ権利があります。
ただし
どんなときも「出禁」が
違法にならないかというと
そうでもありません。
たとえば
法律や条例で禁止されている
「不当な差別」に当たる場合は
不法行為となり得ます。
この点
日本国憲法14条1項では
すべて国民は、法の下に平等であつて、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。
と規定されています。
ですから
たとえば
特定の国籍の人は入店禁止
などとやると
「不当な差別」ということで
違法になる可能性が高いでしょう。
他方で
特定の2つの中学校の
生徒という区切りは
「合理的な理由」があれば
違法とはならないと
考えられています。
今回のケースの場合
飲食店であるマックの店舗内で
この2校の生徒による迷惑行為があり
長い間注意しても改善されない
という事実があります。
また
実際に迷惑行為をしている中学生
個々人を特定して出禁にするのが
困難である場合には
特定の中学校を名指しすることも
実効性のある対策として
合理性はあるでしょう。
さらに
今回のケースでは
名指しされる中学校2校ときちんと
協議がなされているという点も
大きな要素です。
店側の悪意ある短絡的な排除ではなく
いわば「やむを得ない措置」
ということが言えるでしょう。
したがって
このケースでは
出禁の措置は「合理的な理由」が
あるという判断になるわけです。
カスハラなどをはじめとする顧客
による迷惑行為は許されてはなりません。
ただ
「出禁」という措置は
やり方を間違えると
顧客とのトラブルや「裁判沙汰」に
発展してしまう可能性もありますので
注意が必要です。
それでは
また。
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中小零細企業の顧問契約をメインの仕事としています。
中小零細企業が法的トラブルに巻き込まれるのを未然に防止すること、 そして、 情報発信を通じて弁護士の敷居を下げ、中小零細企業にもっと弁護士を利用していただくことを使命として活動しています。
【私のミッション】
中小零細企業の味方であり、中小零細企業のトラブルを「裁判しないで解決すること」をミッションにしています。
中小零細企業のトラブルが、「裁判沙汰」にまで発展すると、経営者の方にかかる時間的・経済的負担が大きく、エネルギーを消耗します。
私は、中小零細企業のトラブルをできる限り未然に防止する、万が一トラブルになっても、それをできるだけ小さいうちに「解決」することで、経営者の方の余計な負担をなくし、本業にエネルギーを傾けていただきたいと考えています。
また、中小零細企業の「お困りごと」に関しては、法律問題という弁護士の職域を超えて、経営コンサルタント(キャッシュフローコーチ)として、経営相談や金融機関融資の支援などを通じて、日本経済を支える中小企業の「お困りごと」全般のお手伝いをすることにも力をいれています。