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渋谷の弁護士吉田悌一郎

「10年前の契約書だから捨てよう」は危険? 会社を守る書類保存のルール

契約書

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先祖をたどる貴重な手がかり

となる古い「除籍簿」が

 

 

2037年ごろから順次

廃棄可能になるというニュース。

 

 

実は会社の契約書なども

「古くなったから捨てる」という

単純な話ではありません。

 

 

会社をトラブルから守るための

書類保存の考え方について見てみます。

 

 

(今日の「棒人間」 それ、捨ててしまって大丈夫??)

 

<毎日更新1942日目>

先祖がわかる「除籍簿」が2037年に廃棄可能に?

 

うちのご先祖様は、どこから来たんだろう?

 

 

先祖をたどる手がかり

となる古い「除籍簿」が

 

 

2037年ごろから順次

自治体の判断で廃棄できるようになる

という報道がありました。

 

先祖がわかる「除籍簿」、2037年から順次廃棄可能に 自治体の判断次第

 

 

除籍簿とは

戸籍に記載されていた人が死亡や婚姻

転籍などんいよって全員いなくなり

 

 

「除籍」となった戸籍を

保存しているものです。

 

 

この「除籍簿」の保存期間は

150年とされています。

 

 

一般的に取得できる最も古い戸籍は

1886年(明治19年)に制定された

「明治19年式戸籍」とされていて

 

 

そこまで遡ると

江戸時代の終わりごろに生まれた

ご先祖までたどれることもあるようです。

 

 

ところが

2037年ごろから

 

 

保存期間である150年を

超える「除籍簿」が出始め

 

 

自治体の判断で廃棄することが

可能になります。

 

 

その理由としては

やはり古い「除籍簿」を管理し続ける

自治体の負担の重さがあります。

 

 

さらに

「除籍簿」は個人の

身分関係が記録されており

 

 

こうした「個人情報」を持ち続ける

ことによる管理責任とリスクがあります。

 

 

そう考えると

単純に全部いつまでも

保管しておけばよい

 

 

とはならないところが

難しいところですね。

 

 

この管理の負担とリスクを考慮して

古い書類をいつまで残しておけばよいか

これは会社の書類でも同じことが言えます。

 

 

会社にも

契約書や株主名簿

株主総会議事録や会計帳簿

 

 

はたまた請求書や社員に関する書類など

さまざまな書類や記録があります。

 

 

こうした書類等についても

法律上一定期間の保存が義務

づけられているものがあります。

 

 

ただ

ここで注意したいのは

法律上の保存期間がすぎた=もう捨てても問題ない

とは必ずしも言えない

ということです。

 

 

 

「10年前の契約書だから捨てよう」が危険な理由

 

たとえば

ある会社の倉庫を整理していたところ

 

 

10年以上前に取引先と締結した

契約書が大量に出てきたとします。

 

 

その際

10年以上前の契約書なんて、さすがにもういらないでしょう。

と思うかも知れません。

 

 

しかし

その取引先との取引が

今も続いているのであれば

 

 

その契約書は決して

「昔の書類」ではありません。

 

 

それが

今現在の両社の権利や義務を証明する

立派な証拠書類になることがあります。

 

 

仮に

その契約書を処分してしまった後で

その取引先との間でトラブルが起きた場合。

 

 

こちらは

 昔取引を始めたときは、たしかこの条件で契約したはず

と主張します。

 

 

ところが相手方が

 そんな約束はしていない

と争った場合

 

 

昔の契約書がなければ

証拠がなく争いが深刻になる

おそれがあります。

 

 

これは何も

契約書だけの問題ではありません。

 

 

今の時代

「言った・言わない」のトラブルで

重要な証拠になるのは

 

 

メールやLINE

ビジネスチャットなどの

場合もあります。

 

 

たとえば

担当社員が退職したので

 

 

その人のメールアカウントを削除し

使っていたパソコンも初期化。

 

 

ところが

その数年後に取引先とのトラブルが発生し

 

 

「当時、担当者とどんな話をしていたのか

わからない」ということにもなりかねません。

 

 

つまり

書類や記録を保存するかどうかは

 

 

単に「法律で何年保存しなければならないか」

だけで判断できる問題ではないということです。

 

 

 

 

 

 

「残すリスク」と「捨てるリスク」を考える

 

 

それでは

後でトラブルになると困るから

 

 

こうした書類や記録は全部残して

おけばよいかと言えば

そう単純でもありません。

 

 

冒頭の「除籍簿」と同様

管理には一定のコストがかかること

 

 

さらに「個人情報」を管理することの

リスクもあるからです。

 

 

会社が保有する情報の中には

顧客や社員の個人情報

取引先の情報や営業秘密も含まれています。

 

 

こうした情報を大量に持ち続けていれば

サイバー攻撃や誤送信などによって情報が

漏えいした場合の被害も大きくなってしまう。

 

 

そこで

やはり大切なのは残すべきものと

廃棄するものをきちんと選別すること。

 

 

つまり

「10年経ったから捨てる」

といった単純な基準ではなく

 

 

その書類や記録が現在どのような意味を

持っているかを考えることです。

 

 

たとえば

今でも取引が続いている

取引先との昔からの契約書

 

 

株主名簿、総会議事録

現在も在籍している社員の情報などであれば

古くても保存しておく必要性はあるでしょう。

 

 

他方で

利用目的を終えた個人情報などについては

 

 

いつまでも漫然と保存しておくことが

適切とは限りません。

 

 

この書類を捨てた後にトラブルが起きたら、自社の主張をきちんと説明できるだろうか?

 

これを機にそんな視点で

自社の書類や記録の保存ルールを

見直してみるべきかも知れませんね。

 

 

これもまた

会社をトラブルや「裁判沙汰」から守る

予防策の1つではないでしょうか?

 

 

ところで

冒頭の「除籍簿」の廃棄のニュース。

 

 

実は家族関係を国家が

継続的に記録するという点で

 

 

日本の戸籍制度は世界的にも例が

少ないシステムだと言われています。

 

 

その関係で

我が国ではいわゆる「先祖探し」は

 

 

趣味の上位に入るほどの広がりを

見せているとか。

 

 

とは言え

先祖を遡りたいという欲求は

 

 

全国民の切実なニーズとまでは言えないため

やはりどこまで残すかの判断は

難しいようです。

 

 

誰のために

何を残しておくべきなのか

 

 

今からしっかり議論して

おきたいものですね。

 

 

それでは

また。

 

 

 

 

 

 

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名前吉田 悌一郎
住まい東京都

Profile

中小零細企業の顧問契約をメインの仕事としています。

中小零細企業が法的トラブルに巻き込まれるのを未然に防止すること、 そして、 情報発信を通じて弁護士の敷居を下げ、中小零細企業にもっと弁護士を利用していただくことを使命として活動しています。

【私のミッション】
中小零細企業の味方であり、中小零細企業のトラブルを「裁判しないで解決すること」をミッションにしています。

中小零細企業のトラブルが、「裁判沙汰」にまで発展すると、経営者の方にかかる時間的・経済的負担が大きく、エネルギーを消耗します。

私は、中小零細企業のトラブルをできる限り未然に防止する、万が一トラブルになっても、それをできるだけ小さいうちに「解決」することで、経営者の方の余計な負担をなくし、本業にエネルギーを傾けていただきたいと考えています。

また、中小零細企業の「お困りごと」に関しては、法律問題という弁護士の職域を超えて、経営コンサルタント(キャッシュフローコーチ)として、経営相談や金融機関融資の支援などを通じて、日本経済を支える中小企業の「お困りごと」全般のお手伝いをすることにも力をいれています。

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