
下請法の改正で
上下関係のイメージが強い「下請け」や
「親事業者」といった用語は
改められるようです。
一方で
「孫請け」や「ひ孫請け」という
用語はそのまま残すという話も。
いったい
どういうわけでしょうか?
(今日の「棒人間」 下請け、孫請けの構図??)
<毎日更新1458日目>
今回の下請法改正では、「親事業者」とか「下請け」という言葉がNGとなります。
「孫請け」はどうですか?
「孫請け」や「ひ孫請け」はOKらしいです。
なんでやねん??
下請法という法律の改正が
進められています。
その中で
そもそも「下請け」という用語が
「上下関係を感じる」などと
ネガティブなイメージがあるため
改められるようです。
具体的には
「下請け事業者」は
「中小受託事業者」へ。
また
「親事業者」は「委託事業者」
へと改められるようです。
昨年成立したフリーランス保護法でも
フリーランスは「特定受託事業者」
仕事を発注する委託会社は
「業務委託事業者」とか
「特定業務委託事業者」といった
用語になっています。
ただ
「孫請け」や「ひ孫請け」については
変更しない方針とのことのようです。
これは
「下請け」には
上下関係のイメージが根強い反面
「孫」とか「ひ孫」はそれほど
ネガティブなイメージがないから
とされています。
「下請け」は×、「孫請け」は○の謎 孫だけ残って「意味通じる?」
う〜ん
ちょっとわかったような
わからないような・・・。
そもそも下請法とは
どんな法律なのでしょうか?
簡単に言えば、
元請けや親事業者による
代金減額や返品
原材料が上がっているのに値上げに
応じない買いたたきなどといった
いわゆる「下請けいじめ」を防止し
取引の適性をはかる目的の法律です。
そもそも
本来は
「契約自由の原則」というものがあり
契約内容は当事者で自由に決めてよい
という大原則があります。
ですから
発注後の代金減額なども
あくまで当事者の
合意(契約)があれば
合法なはずです。
ところが
実際には
会社には
規模の大小などで力の優劣関係が
存在するのが現実です。
そうなると
下請け業社などは
理不尽な要求であっても
元請けや親事業者から要求されると
事実上従わざるを得ない立場にあります。
そこで
下請法は
この契約自由の原則を修正し
下請け事業者を保護するために
作られた法律なのです。
そして
下請法では
具体的に元請けや親事業者に対して
次のような規制を定めています。
ところが
こうした規制がありながらも
下請法違反の事例は上記のように
あとを断ちません。
その原因の1つとして
そもそも「下請け」という言葉自体が
よろしくないのではないか
そんな議論があります。
「下請け」という言葉には
「見下されているイメージがある」とか
そもそも元請けと下請けという言葉自体が
上下関係や優劣関係をあらわしている
といった意見があります。
そこで
やはり「対等」な取引をめざすため
下請法という法律の名称を変更し
「下請け」という用語を法律名から
削除するという法改正がなされる
ことになったというわけです。
ちなみに、
現行の下請法の正式名称は
「下請代金支払遅延等防止法」
というもの。
改正案では
「下請け」という用語を削除し
いう名称に法律名を
変更するようです。
ますます堅苦しい名称の
法律になった感は否めませんが・・・。
まぁ、何はともあれ
今回の下請法の名称変更が
世の中の「下請けいじめ」現象を
なくす一助になればとは思います。
「下請け」や「親事業者」がダメで
「孫請け」や「ひ孫請け」がOKな理由が
イマイチよくわかりませんが・・・
それでは
今日のダジャレを1つ。
下請法の名称変更、「親」はなくとも「孫」は育つ??
それでは
また。
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中小零細企業の顧問契約をメインの仕事としています。
中小零細企業が法的トラブルに巻き込まれるのを未然に防止すること、 そして、 情報発信を通じて弁護士の敷居を下げ、中小零細企業にもっと弁護士を利用していただくことを使命として活動しています。
【私のミッション】
中小零細企業の味方であり、中小零細企業のトラブルを「裁判しないで解決すること」をミッションにしています。
中小零細企業のトラブルが、「裁判沙汰」にまで発展すると、経営者の方にかかる時間的・経済的負担が大きく、エネルギーを消耗します。
私は、中小零細企業のトラブルをできる限り未然に防止する、万が一トラブルになっても、それをできるだけ小さいうちに「解決」することで、経営者の方の余計な負担をなくし、本業にエネルギーを傾けていただきたいと考えています。
また、中小零細企業の「お困りごと」に関しては、法律問題という弁護士の職域を超えて、経営コンサルタント(キャッシュフローコーチ)として、経営相談や金融機関融資の支援などを通じて、日本経済を支える中小企業の「お困りごと」全般のお手伝いをすることにも力をいれています。