「少しくらい社名が似ていても
問題ないだろう。」
そう考えて有名企業に似た名前で
営業を始めると
思わぬ法的トラブルに
発展することがあります。
今回は
不正競争防止法が規制する「類似社名」の
ルールについてお話しします。

<毎日更新1896日目>
職人が作るオーダーメイドの高級木製家具ブランド
であるAウッドワークス株式会社は
一生ものの家具として
SNSなどでも有名でした。
ところが
約1年前
同じ県内に突如として「ウッドワークA株式会社」
という会社が設立されました。
この会社は
上記のAウッドワークス株式会社とは
無関係でしたが
安価な海外製の組み立て家具などを
ネットで販売し始めました。
ある日
Aウッドワークス株式会社の
カスタマーサポートに怒りの電話が入ります。

オタクで買った5万円のテーブルだけど、届いて3日で脚がグラグラなんだよ。高級ブランドじゃなかったのか?
ちなみに
Aウッドワークス株式会社では
5万円のテーブルは扱っていません。
同社が調べたところ
このお客は上記のウッドワークA社のサイトを
Aウッドワークス社のサイトと完全に
勘違いして購入していたことがわかりました。
つまり
ウッドワークA社は
Aウッドワークス社の高級家具の
洗練されたブランドイメージにタダ乗りし
粗悪な格安商品を大量に売っていたのです。
そのため
Aウッドワークス社は
「Aウッドワークス社の家具は質が落ちた」
などとネットに書かれ
ブランドイメージが傷つけられました。
その上
同社の本物の家具(1点20万円〜)の注文が
前年比で3割も激減してしまったのです。
不正競争防止法という法律では
➕
が規制されています。
上記の例のように
高級家具として名前が通った
ブランドである「Aウッドワークス社」は
新たに作られた「ウッドワークA社」とは
まったく別の会社です。
しかし
一般の人は、「ウッドワーク」と「A」という
有名ブランドの名前がついているので
両社が同じ会社
あるいは何らかの関係のあるグループ会社等
であると誤認してしまう可能性があります。
そこで
このような行為は「不正競争」行為であるとして
法律で規制されているわけです。
そして
不正競争防止法では
違反行為に対して
という罰則も定められています。
さらに、
「不正競争」に当たる行為によって
営業上の利益を侵害された場合には
その行為の差し止めや
損害賠償の請求ができると
規定されています。
それでは
損害賠償として
具体的にどのような請求が
できるのでしょうか?
この点
「不正競争」によって被害を被った場合
加害者がこの「不正行為」によって
利益を受けた場合には
その利益の額が
被害者側が被った損害の額であると
推定するとの法律の規定があります。
ですから
仮に裁判の手続で
加害者側である「ウッドワークA社」の
会計帳簿などが開示され
同社が「Aウッドワークス社」のブランドを
利用して1年間で1000万円の
利益が出ていた場合。
この場合は
この1000万円が
「Aウッドワークス社」が不正競争によって
被った被害額であると推定される
ことになるわけです。
このように
法律は
他社のブランドにタダ乗りして不正に
利益を上げるような行為に対して
厳しい態度でのぞんでいます。
軽い気持ちで
有名どころの他社と類似した名前で
手っ取り早く稼ごう
などという行為は
日本の法律では許されないというわけです。
それでは
また。
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中小零細企業の顧問契約をメインの仕事としています。
中小零細企業が法的トラブルに巻き込まれるのを未然に防止すること、 そして、 情報発信を通じて弁護士の敷居を下げ、中小零細企業にもっと弁護士を利用していただくことを使命として活動しています。
【私のミッション】
中小零細企業の味方であり、中小零細企業のトラブルを「裁判しないで解決すること」をミッションにしています。
中小零細企業のトラブルが、「裁判沙汰」にまで発展すると、経営者の方にかかる時間的・経済的負担が大きく、エネルギーを消耗します。
私は、中小零細企業のトラブルをできる限り未然に防止する、万が一トラブルになっても、それをできるだけ小さいうちに「解決」することで、経営者の方の余計な負担をなくし、本業にエネルギーを傾けていただきたいと考えています。
また、中小零細企業の「お困りごと」に関しては、法律問題という弁護士の職域を超えて、経営コンサルタント(キャッシュフローコーチ)として、経営相談や金融機関融資の支援などを通じて、日本経済を支える中小企業の「お困りごと」全般のお手伝いをすることにも力をいれています。