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渋谷の弁護士吉田悌一郎

「社長判断だから」で敗訴? 人事評価が裁判で無効となるケースとは

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社員の人事評価は

会社の裁量で決められるもの

そう考えている経営者の方も多いでしょう。

 

 

しかし

その人事評価に合理的な理由がなく

きちんと説明もできない場合には

 

 

裁判で「無効」と判断される

ことがあります。

 

 

今回は

人事評価をめぐる実際の裁判例をもとに

その法的ポイントをお話しします。

 

 

 

(今日の「棒人間」 そのマイナス評価はダメ??)

 

<毎日更新1905日目>

社員の理由なきマイナス人事評価で「裁判沙汰」に?

 

インターネット銀行に勤める

アナリストの男性社員が

人事評価で突然降格を告げられました。

 

 

この社員は

データを取り扱う部署で

 

 

データのクラウド化や人工知能(AI)

ツールの導入に取り組んでいたそうです。

 

 

この社員の人事評価は

6年連続でB(プラス)評価でしたが

 

 

それが今回C(マイナス)の査定に

下がってしまった。

 

 

降格に伴い

給料も減額されました。

 

 

この社員は

上司にその理由を尋ねますが

 

 

上司は「わからない」

「最終的には社長判断」

と繰り返すばかりで

 

 

その理由を答えることが

できませんでした。

 

 

その後

この社員はネット銀行を退職。

 

 

銀行に対して

未払い賃金や慰謝料の支払いを求めて提訴。

 

 

裁判の中で

この人事評価の不当性も訴えました。

 

 

さらに

社員は上司との面談のやり取りを記録

した録音データも裁判で証拠として提出。

 

 

裁判所は

まず

 

 

「評価が引き下げられた理由を

具体的に説明できなかったことから

 

 

男性の資質・能力に特段の問題がなかった

ことが推認される」と指摘しました。

 

 

その上で

評価の基礎となる各項目の配点が記録に

残っていないことなどを問題視した上

会社側の権利濫用でC評価は無効

と判断しました。

 

 

つまり

会社(銀行)側敗訴の判決が

下されたのです。

 

 

 

*以上の事案は、日本経済新聞「揺れた天秤〜法廷から〜」シリーズの「理由なきマイナス評価、上司は「社長判断」と釈明 裁判で判明した本音」より引用しました。

 

会社の人事評価が無効となる場合

 

この問題は

まず会社が社員の人事評価を行う場合

ある程度広い裁量が認められます。

 

 

すなわち

社員をどのように評価するかは

 

 

ある意味経営者側の判断

ということになります。

 

 

これはなぜかと言うと

たとえばその社員の能力や協調性

 

 

リーダーシップ

将来性などは単純に数字だけで

測れるものではありません。

 

 

社員の人事評価というものは

会社側がさまざまな事情を考慮して

総合的に判断すべき性質のものだからです。

 

 

ただ

例外的に

 

 

会社の人事評価が権利の濫用であると

評価できる場合に限って

会社の人事評価は無効となります。

 

 

それでは

どのような人事評価が「権利濫用」

となるのでしょうか?

 

 

まず

そもそも評価の根拠が存在しない

場合があげられます。

 

 

たとえば

ある社員が「仕事ができない」

と評価しているにも関わらず

 

 

その理由となる具体的な事実や

根拠となる裏づけがない

というような場合です。

 

 

さらに

人事評価の判断が著しく

不合理と言える場合。

 

 

これはたとえば

その社員の営業成績が社内トップなのに

最低評価にするといったような場合です。

 

 

また

社内の人事評価の基準を守った

評価になっていない場合。

 

 

会社には通常

社員の人事評価を行うための

評価シートや評価項目

 

 

評価基準などが存在しますが

それらの社内の評価基準を無視した

ような人事評価がなされた場合です。

 

 

さらに

その人事評価が不当な目的で

行われた場合です。

 

 

これはたとえば

パワハラを訴えた社員への報復

として低い評価を行うとか

 

 

労働組合活動への嫌がらせとして

低評価を行う場合などが考えられます。

 

 

 

 

 

 

人事評価をめぐるトラブルを予防するには?

 

さて

冒頭のケースでは

 

 

そもそも上司が低評価の理由を

きちんと説明できませんでした。

 

 

また

会社もなぜい「C評価」なのかを

まともに説明できていません。

 

 

そうした事情から

 

 

そもそもこの社員の評価を下げる理由

となる事実が存在しなかったのではないか

ということが強く推認されます。

 

 

そこで

冒頭の事例では

 

 

人事評価で「C評価」を行ったことが

「権利濫用」であるとされ

無効とされたわけです。

 

 

実は

社員の人事評価というのは

 

 

なかなか合理的な説明が難しい場合もあり

トラブルになりがちな問題でもあります。

 

 

会社として

 

 

こういった人事評価をめぐる社員との

トラブルを予防するためにはどうしたら

良いのでしょうか?

 

 

これには

まず

 

 

なんと言っても会社の人事評価の基準を

明確にすることがその第一歩でしょう。

 

 

たとえば

業績、業務遂行能力、協調性

 

 

リーダーシップ、コンプライアンス意識な

どといった評価項目を明文化すること。

 

 

その上で

それぞれどのような行動をすれば

 

 

高評価・低評価になるのかを定めて

おくべきでしょう。

 

 

これだけで

 

 

少なくとも「何か社長が訳のわからない

理由で評価している」などといった不信感が

生まれることを相当程度回避できるでしょう。

 

 

さらに

その人事評価の根拠をきちんと

記録に残しておくことです。

 

 

冒頭のケースのように

 

 

「なぜそのような評価になったのか

わからない」などということは

避けるべきです。

 

 

そうではなく

たとえば、「この案件で納期遅延があった」

 

 

「チーム内で●●というトラブルがあった」

といった具体的な評価理由をコメント

として残しておくことです。

 

 

そうしておけば

万が一将来「裁判沙汰」になった場合でも

 

 

人事評価の理由をきちんと説明

することができます。

 

 

さらに

人事評価の際の面談で

その社員にきちんと説明し

 

 

具体的な改善案を

伝えることです。

 

 

会社と社員とのトラブルに限らず

およそ世の中の多くのトラブルは

 

 

「コミュニケーション不足」が一因

となっていることが少なくありません。

 

 

人事評価の単なる「結果通知」ではなく

「次回どう改善すれば評価が上がるか」

を直接伝えることも重要でしょう。

 

 

このように

社員の人事評価をめぐるトラブルや

「裁判沙汰」を予防するためには

 

 

特に評価の理由をきちんと説明できる

仕組みを整備しておくことが

何より大切です。

 

 

一度

社員の人事評価に関する社内の整備を

見直しておかれることをお勧めします。

 

 

それでは

また。

 

 

 

 

 

 

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今回は「大量発注するはウソだった? 取適法が禁止する「買いたたき」の実態」というテーマでお話ししています。

 

 

 

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昨日は、連休明けの早朝に5キロほどランニング。
その後は朝から事務所へ。ちょっと歩くだけで汗だくになる暑さですね💦
午前中は所内の会議。
午後も引き続き事務所で仕事。オンライン会議など。
珍しく事務所でYouTubeの撮影も。

 

 

 

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名前吉田 悌一郎
住まい東京都

Profile

中小零細企業の顧問契約をメインの仕事としています。

中小零細企業が法的トラブルに巻き込まれるのを未然に防止すること、 そして、 情報発信を通じて弁護士の敷居を下げ、中小零細企業にもっと弁護士を利用していただくことを使命として活動しています。

【私のミッション】
中小零細企業の味方であり、中小零細企業のトラブルを「裁判しないで解決すること」をミッションにしています。

中小零細企業のトラブルが、「裁判沙汰」にまで発展すると、経営者の方にかかる時間的・経済的負担が大きく、エネルギーを消耗します。

私は、中小零細企業のトラブルをできる限り未然に防止する、万が一トラブルになっても、それをできるだけ小さいうちに「解決」することで、経営者の方の余計な負担をなくし、本業にエネルギーを傾けていただきたいと考えています。

また、中小零細企業の「お困りごと」に関しては、法律問題という弁護士の職域を超えて、経営コンサルタント(キャッシュフローコーチ)として、経営相談や金融機関融資の支援などを通じて、日本経済を支える中小企業の「お困りごと」全般のお手伝いをすることにも力をいれています。

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