「裁判しないで解決」する建設業・不動産業を多く扱う
渋谷の弁護士吉田悌一郎

「先に使っていた」は通用しない? 商標登録で館林市が直面した現実

知的財産権

LINEで送る
このエントリーを Google ブックマーク に追加
Pocket

「昔から使っている名前だから大丈夫。」

 

 

そう思っていても

ある日突然

その名前が使えなくなることがあります

 

 

今回は

館林市のマスコットキャラクター

を巡るニュースから

 

 

商標登録の重要性について

考えてみたいと思います。

 

 

 

 

(今日の「棒人間」 商標登録は大事??)

 

<毎日更新1904日目>

館林市のマスコットキャラ「ぽんちゃん」は著名ではない??

 

群馬県館林市の「ぽんちゃん」という

観光マスコットキャラクターは

ご存知でしょうか?

 

 

これは

同市にゆかりのある民話

「分福茶釜」をモチーフにしているとか。

 

 

この「ぽんちゃん」という名称も

このキャラが誕生した2010年以降

15年以上使用し続けていました。

 

 

ところが

この「ぽんちゃん」が名称変更を

余儀なくされたとの報道がありました。

 

群馬・館林のマスコットキャラ、商標争いに敗れ名前変更 「たてポン」に

 

 

報道によると

ある個人の第三者が「ぽんちゃん」の

名前を商標登録しようとして出願。

 

 

しかし

特許庁はこの商標登録の出願を拒否しました。

 

 

実は

商標法という法律があり

 

 

「公益に関する事業であって

営利を目的としないもの」の標章で

 

 

「著名なものと同一の商標」は

商標登録できないと定められています。

 

 

特許庁は

「ぽんちゃん」は

 

 

上記のとおり館林市のマスコットキャラの

名前と「同一」の商標であると判断したため

この第三者の商標登録を拒絶したわけです。

 

 

そこで

この第三者は最終的に裁判所に提訴。

 

 

ところが

なんと裁判所は

この「ぽんちゃん」について

館林市外への露出は限定的

だと判断し

商標法のいう「著名なもの」に当たらないとして

上記の特許庁の審決を取り消したのです。

 

 

 

「著名なもの」という要件

 

 

商標法は、上記のように

「公益に関する事業であって営利を

目的としないもの」の標章であって

 

 

「著名なものと同一の商標」は

商標登録できないとされています。

 

 

これは

要するに地方公共団体などが公益目的で

使用している著名な名称などを

 

 

第三者が勝手に商標登録して

独占することを防ぐのがその目的です。

 

 

つまり

商標登録をしてしまえば

その名称等を独占的に使用でき

 

 

また

他人の使用に対して差し止めや

損害賠償を請求できるとされています。

 

 

もし地方公共団体などが長年

使用している「著名な」名称などを

 

 

個人が商標登録できてしまうと

その業務に大きな支障を生じてしまいます。

 

 

ところで

すみません

 

 

私自身はこの館林市のマスコットキャラ

の「ぽんちゃん」を知りませんでした。

 

 

ただ

曲がりなりにも地方公共団体がマスコット

キャラとして使用している名前であれば

 

 

それなりに有名なのでは?

と思いますよね。

 

 

しかし

一般的に有名かどうかと

 

 

この商標法でいうところの

「著名」かどうかは別物なのです。

 

 

「有名」という言葉は結構広い概念で

「地元で有名」とか

 

 

「その業界で有名」とか

「テレビに何度か出たことがある」とかでも

一応「有名」と言えるでしょう。

 

 

ところが

実は商標法でいうところの「著名な」

というのはもっとハードルが高いのです。

 

 

例えば

全国的に認識されているとか

 

 

地元以外でも相当多くの人が知っているとか

マスコミなどでも広く紹介されているなど。

 

 

つまり

その名前を見れば、多くの人がその主体を思い浮かべるレベル

と言っても良いでしょう。

 

 

たとえば

 

 

熊本県の「くまモン」とか奈良県の

「せんとくん」などのレベルであれば

「著名」と言えるでしょう。

 

 

ところが

今回の件で裁判所は

館林市の「ぽんちゃん」については

館林市外への露出は限定的

と判断し

そこまで知られていない

つまり「著名」ではないと判断したわけです。

 

 

 

 

 

 

 

 

「先に使っていた」は通用しない?

 

そんなわけで

冒頭の事例は

 

 

結果的に第三者の商標登録が

認められてしまいました。

 

 

ですから

悲しいことに

先に15年も使っていた館林市は

 

 

「ぽんちゃん」という名称を

使えなくなってしまいました。

 

 

館林市の職員は

気の毒に

著名性が認められなかったのはショック

と話しているそうです。

 

 

もし

館林市が「ぽんちゃん」について

早く商標登録をとっていれば

 

 

今回のようなことは

起きなかったでしょう。

 

 

この話

自治体だけではなく

民間企業でも同じ問題は起き得ます。

 

 

ここで商標とは

簡単に言えば「自社の商品やサービスを

他社のものと区別するために使う目印」のこと。

 

 

たとえば

会社名や商品名

 

 

サービス名やロゴマークなど

のことを意味します。

 

 

「ぽんちゃん」のような

マスコットキャラの名前も

商標に当たります。

 

 

この商標というものは

 

 

他者の使用を排除して

独占的に使用したければ

商標登録を行う必要があります。

 

 

たとえば

会社名や商品名について

基本的には商標登録をしなければ

 

 

長年使用しているからといって

保護されるわけではありません。

 

 

いくら長く使っていても

冒頭の事例のように他者に

先に商標登録をされてしまうと

 

 

以降は使用ができなくなってしまう

というリスクがあります。

 

 

ですから

自社として守りたい社名やロゴ

商品名などがあれば

 

 

やはりきちんと商標登録を行なって

おくことをお勧めします。

 

 

さてさて

冒頭の館林市の件です。

 

 

「ぽんちゃん」という名称を使用

できなくなってしまった

マスコットキャラクター。

 

 

今度は

このキャラについてデザインは変えず

新たな名称を考案したそうです。

 

 

具体的には

館林市の「たて」と

 

 

たぬきがおなかを叩く「ポン」という

音を合わせて「たてポン」とすることに

決定したと発表しました。

 

 

ネーミングのセンスはともかく

上記のような失敗をしないためには

 

 

新しい「たてポン」については

商標登録をしておいた方が良いでしょうね。

 

 

それでは

また。

 

 

 

 

 

 

サービスメニュー

○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●

 

◾️裁判しないで解決するノーリスクプロモーター・弁護士 吉田悌一郎のプロフィール

 

◾️あなたのお悩み解決・法律相談/なんでも相談サービス

 

◾️あなたの会社のトラブルを予防します〜あんしん法務ガード(顧問契約)

 

◼️「裁判沙汰」を予防する、契約書作成・リーガルチェックサービス

 

◾️弁護士による通知書(内容証明)作成・発送サービス

 

◾️メールによる法律相談サービスについて

 

◾️YouTube(渋谷の弁護士・吉田悌一郎の中小企業ビジネス法務チャンネル)

 

◾️あなたの声をお聞かせください

 

 

 

 

 

最新動画 

今回は「「お客様とLINE交換」は違法? 会社が負う個人情報保護法違反のリスク」というテーマでお話ししています。

 

 

活動ダイジェスト

昨日は、引き続き越後湯沢のホテルグリーンプラザ上越に宿泊。

午前中は川釣りへ。
ニジマスがよく釣れました。
釣ったニジマスはその場で塩焼きにしてもらいました。
とてもおいしかったです。
午後の上越新幹線で帰路につきました。
楽しく充実した三連休でした。

 

 

 

LINEで送る
このエントリーを Google ブックマーク に追加
Pocket

お問い合わせ

住所 150-0031
東京都渋谷区桜丘町4番23号渋谷桜丘ビル8階
マップを見る
受付時間 【平日】9:30〜18:00
【土曜日】9:30〜12:00
渋谷共同法律事務所のHP

           

裁判しないで解決する
ノーリスクプロモーター

                               
名前吉田 悌一郎
住まい東京都

Profile

中小零細企業の顧問契約をメインの仕事としています。

中小零細企業が法的トラブルに巻き込まれるのを未然に防止すること、 そして、 情報発信を通じて弁護士の敷居を下げ、中小零細企業にもっと弁護士を利用していただくことを使命として活動しています。

【私のミッション】
中小零細企業の味方であり、中小零細企業のトラブルを「裁判しないで解決すること」をミッションにしています。

中小零細企業のトラブルが、「裁判沙汰」にまで発展すると、経営者の方にかかる時間的・経済的負担が大きく、エネルギーを消耗します。

私は、中小零細企業のトラブルをできる限り未然に防止する、万が一トラブルになっても、それをできるだけ小さいうちに「解決」することで、経営者の方の余計な負担をなくし、本業にエネルギーを傾けていただきたいと考えています。

また、中小零細企業の「お困りごと」に関しては、法律問題という弁護士の職域を超えて、経営コンサルタント(キャッシュフローコーチ)として、経営相談や金融機関融資の支援などを通じて、日本経済を支える中小企業の「お困りごと」全般のお手伝いをすることにも力をいれています。

カテゴリー