会社の株主総会の資料について
「紙からデジタルへ」という流れが
加速しそうです。
ところが
中小企業ではデジタル化以前に
「そもそも株主総会をちゃんと
やっていない」というケースも。
普段は問題なくても
それが将来の「モメごと」の火種に
なることがあります。

(今日の「棒人間」 株主総会、やったことにしちゃう??)
<毎日更新1939日目>
株主総会をめぐる法的なルールが
また大きく変わりそうです。
政府は2027年に会社法を改正し
株主が会社に対して
株主総会資料を書面で郵送することを
求めることができる「書面交付請求」の
制度を廃止する方向で検討している
という報道がありました。
株主総会資料の書面交付廃止へ 企業負担を軽減、単元株撤廃に布石
現在も
上場企業では
株主総会資料をインターネット上で
提供する「電子提供制度」が
導入されています。
しかし
株主からの請求があれば
「紙」の資料を郵送しなければならないため
会社側は印刷や発送などのために
少なくないコストを負担
せざるを得ません。
今回の改正は
こういった会社側の負担を減らし
株主総会のさらなるデジタル化を
進めようというものです。
まさに
「紙からデジタルへ」といった
時代の流れに乗ったものでしょう。
このように
上場企業においては
「株主総会資料を紙で送るか
デジタルにするか」が議論されている。
ところが
中小企業においては
そもそも株主総会をちゃんと
やっているかどうか
がしばしば問題となってきます。
中小企業の経営者の方とお話ししていると

うちは株主総会なんてやったことないですよ
という話をよく耳にします。
たとえば
社長が会社の株式の80%を持ち
残りの20%を社長の弟が
持っているという会社の場合。
毎年申告書を作成して
税務申告をしているものの
株主を集めて正式に株主総会を
開催した記憶がない。
ところが
会社の書類を調べると
という書類が残っていたりします。
この点
株主全員の同意があれば
株主総会の招集手続きを省略して
総会を開催することも可能です。
しかし
実際にはなんの決議もしていないのに
形式だけを整えるために後から
帳尻合わせで議事録だけ作っておけば良い
という話ではありません。
こういった会社法上の手続きを
多少いい加減にしていても
社長と株主との関係が良好なうちは
実際問題になることはあまりありません。
問題になるのは
会社の中でモメごとが起きたときです。
たとえば
先ほどの例で
20%の株式を持っている
社長の弟との関係が悪化した場合。
この場合に
弟から
などと言われたらどうでしょうか。
会社の役員の選任や役員報酬
定款変更など
会社にとって重要な事項について
が問題にされる可能性が出てきます。
そんなときに
いくら「後付け」の総会議事録があると言っても
それが実際の株主総会の内容を正しく記録
したものなのかが争われることになりかねません。
そもそも
株主総会議事録には
総会の開催日時や場所
議事の経過の要領やその結果
出席した役員など
法律上必要な事項を記載
することになっています。
ですから
やはり
というのは危険だと
言わざるを得ません。
中小企業の経営では
「そんな細かい手続きまで必要なのか?」
と思われることもあるでしょう。
しかし
会社法上の手続きを
きちんと行うという意味は
単に法律を守るということ
だけではありません。
むしろ
万が一「将来モメたときに備えて
きちんと証拠を残しておく」という
意味が大きいでしょう。
これは
契約書でも同じことが言えます。
お互いの関係が良いときは
「契約書なんてなくても大丈夫」
と思いがちです。
ところが
関係が悪くなった途端
取引の内容についての
言い分が食い違ったり
「言った」「言わない」の
争いになります。
株主総会の手続きや総会議事録も
これとよく似ています。
会社法上必要とされる手続きを行い
そのときに何を決めたのかを
正確に記録しておく。
そうすることで
将来のトラブルや「モメごと」を
予防する役割があるのです。
顧問弁護士の仕事も
「裁判沙汰」になってから会社を
守ることだけではありません。
会社が日頃から適切な手続きを行い
そもそも「裁判沙汰」になりにくい
状態を作っておく。
こうした「トラブル予防」も
顧問弁護士の大事な仕事です。
株主総会のデジタル化が進む時代。
中小企業もこれを機会に
と確認しみてもよいかも知れませんね。
それでは
また。
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中小零細企業の顧問契約をメインの仕事としています。
中小零細企業が法的トラブルに巻き込まれるのを未然に防止すること、 そして、 情報発信を通じて弁護士の敷居を下げ、中小零細企業にもっと弁護士を利用していただくことを使命として活動しています。
【私のミッション】
中小零細企業の味方であり、中小零細企業のトラブルを「裁判しないで解決すること」をミッションにしています。
中小零細企業のトラブルが、「裁判沙汰」にまで発展すると、経営者の方にかかる時間的・経済的負担が大きく、エネルギーを消耗します。
私は、中小零細企業のトラブルをできる限り未然に防止する、万が一トラブルになっても、それをできるだけ小さいうちに「解決」することで、経営者の方の余計な負担をなくし、本業にエネルギーを傾けていただきたいと考えています。
また、中小零細企業の「お困りごと」に関しては、法律問題という弁護士の職域を超えて、経営コンサルタント(キャッシュフローコーチ)として、経営相談や金融機関融資の支援などを通じて、日本経済を支える中小企業の「お困りごと」全般のお手伝いをすることにも力をいれています。