「裁判しないで解決」する建設業・不動産業を多く扱う
渋谷の弁護士吉田悌一郎

【タイムカード15分遅くつけろ!】これは「アウト」です!

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今日は、

ラーメン屋さんの店員さんの

「労働時間」がテーマです。

 

 

店を開店してからが

「労働時間」なのか?

 

 

それとも、

その前の着替えや準備の時間も

「労働時間」に含まれるのか?

 

 

 

(タイムカード「遅くつけろ」はあり??)

 

<毎日更新716日目>

タイムカードを、15分遅くつけろ??

昨日、

行きつけのラーメン屋さん

に行ったときのこと。

 

 

私は、

ラーメンが大好きで、

少なくとも週に1回は食べないと

気が済みません。

 

 

好みのスープの味は、

とんこつか、味噌、

とんこつ醤油あたりが

好きですね。

 

 

割とコッテリしている

ラーメンが好きです。

 

 

今回注文したのも、

このとんこつ醤油の

「家系ラーメン」

 

 

50歳にもなって、

あんまりこんなのばかり

食べているのは良くないのですが・・・。

 

 

しかし、

ラーメンはやめられません(笑)

 

 

運ばれてきたラーメンを、

いつものように美味しく

食べていたところ、

店員さんのこんな会話が

聞こえてきました。

 

おい!この前注意しただろ?
タイムカードは11時30分からつけろって!
なんで11時15分からつけてるんだ!?

どうも、

店長さんらしい人が店員さんに

注意している様子。

 

 

で、でも、勤務開始時間は、11時15分ですよね。

あのな〜、店の開店時刻は11時30分だろ?

で、でも、実際には11時15分までに店に入って、着替えとか準備とかしていますけど・・・。

そんなのは、まだ仕事の開始じゃないんだ!
実際に店が開店して、11時30分から営業が始まるんだろ?

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

だから、タイムカードも11時30分からつけるんだ!
もう間違えるなよ。あとでタイムカードの時間を直すの大変なんだぞ!

は、はい・・・。

美味しくラーメンを

いただいていたのですが、

私は、

 

 

おいおいおい!それ違うよ!

と、

店長にツッコミを入れたく

なってしまいました

(入れてませんけど・笑)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「労働時間」はいつから??

タイムカードというのは、

もちろん、

社員が何時から何時まで

働いたのか、

つまり「労働時間」の

記録を残すためのものです。

 

 

では、

法律上「労働時間」とは、

どのような時間を言うので

しょうか?

 

 

上記の店長さんのように、

ラーメン屋さんなら、

店を開けている時間が

「労働時間」なのか?

 

 

それとも、

その前の着替えや準備の時間も、

「労働時間」にあたるのか?

 

 

この点、

最高裁判所の判例では、

「労働時間」に該当

するかどうかは、

「労働者が使用者の指揮命令下に置かれている時間」

を言うとされています。

 

 

さらに、

「労働時間」かどうかは、

「労働者の行為が使用者の指揮命令下に置かれたものと客観的に定まるものであって、労働契約、就業規則、労働協約等の定めのいかんにより決定されるべきものではない」

とされています。

 

 

要するに、

労働時間に当たるかどうかは、

就業規則の定めなどで

形式的に決まるものではない。

 

 

そうではなく、

あくまで

その労働実態を客観的に見て、

使用者の指揮命令下に

置かれた時間と評価

できるかどうかで判断

するということです。

 

 

この点、

ラーメン屋さんは、

飲食店ですから、

通常は店員さんはお店の

制服等に着替えることを

義務づけられていると

言えるでしょう。

 

 

また、

開店の準備行為なども

同様です。

 

 

つまり、

開店時間にいきなりラーメン屋さんの

営業を開始できる、

というものではなく、

やはり事前の準備の時間は

業務上欠かせないものでしょう。

 

 

これらの要素を考えれば、

店員さんの開店前の

着替えや準備行為は、

使用者の指揮命令下に置かれている時間

と言えることは、

明らかだと思います。

 

 

したがって、

上記のラーメン屋さんで、

店長が店員に対して、

 15分遅らせてタイムカードをつけろ!

と命じる行為は、

法的には「アウト」です。

 

 

まあ、

おそらくこの店長さんも、

店のオーナーからそのように

命じるように、

指示されていたのでしょうね。

 

 

タイムカードは、

あくまで労働時間を記録する

ための1つの手段に過ぎません。

 

 

もし、

店員さんが別の方法で、

11時15分から働いていた

という記録をつけていると、

裁判ではそちらが証拠として

採用される可能性もあります。

 

 

そうなると、

会社としては、

後々社員から、

未払い残業代の請求をされる

リスクがあります。

 

 

私の弁護士としての使命は、

中小零細企業のトラブルを

 「裁判しないで解決」すること

「裁判沙汰」を避けるためにも、

経営者として、

何が「労働時間」にあたるのか?

 

 

基本的な理解はされておいた方が

良いかと思います。

 

 

 

 

 

 

 

3 まとめ

というわけで、

今日のポイントは

 

 タイムカードを15分遅くつけろ、と命じる行為は、法的にはアウト!

ということです。

 

 

ところで、

脂っこいラーメンを食べると、

悲しいかな、

すぐに体重に乗ってしまいます。

 

 

そこで、

ちょうど昨日はそのあと、

お客さんのところに行く

用事があったので、

駅からバスに乗らずに

徒歩で行ってみました。

 

 

ちょうど歩くのに良い季節、

適度なエネルギー消費に

なりました。

 

 

 

 

 

 

 

 

最新動画 

今回は、有給休暇の時季変更権ということで、社員からの有給の申請を、今は忙しいからといって断ることはできるか、こんなテーマでお話しています。

 

 

 

 

 

 

 

 

活動ダイジェスト

 昨日は、私の50歳の誕生日。
いよいよ「黄金の50代」に突入です。
夜は近所の行きつけの焼肉屋さんに行き、家族にお祝いしてもらいました。

https://teiichirou.com/206/

 

 

 

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裁判しないで解決する
ノーリスクプロモーター

                               
名前吉田 悌一郎
住まい東京都

Profile

中小零細企業の顧問契約をメインの仕事としています。

中小零細企業が法的トラブルに巻き込まれるのを未然に防止すること、 そして、 情報発信を通じて弁護士の敷居を下げ、中小零細企業にもっと弁護士を利用していただくことを使命として活動しています。

【私のミッション】
中小零細企業の味方であり、中小零細企業のトラブルを「裁判しないで解決すること」をミッションにしています。

中小零細企業のトラブルが、「裁判沙汰」にまで発展すると、経営者の方にかかる時間的・経済的負担が大きく、エネルギーを消耗します。

私は、中小零細企業のトラブルをできる限り未然に防止する、万が一トラブルになっても、それをできるだけ小さいうちに「解決」することで、経営者の方の余計な負担をなくし、本業にエネルギーを傾けていただきたいと考えています。

また、中小零細企業の「お困りごと」に関しては、法律問題という弁護士の職域を超えて、経営コンサルタント(キャッシュフローコーチ)として、経営相談や金融機関融資の支援などを通じて、日本経済を支える中小企業の「お困りごと」全般のお手伝いをすることにも力をいれています。

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