「裁判しないで解決」する建設業・不動産業を多く扱う
渋谷の弁護士吉田悌一郎

被災した取引先への売掛金を免除したい、税金はどうなる??

税金関係

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被災した取引先を

支援したいので、

この取引先に対する

売掛金を免除したいが、

税金が心配。

 

 

そのような場合、

得意先へ免除した額を

「損金」処理できる場合

について書いてみました。

 

(今日の「棒人間」 災害に備える)

 

<毎日更新975日目>

お正月の突然の大地震

2024年も無事明けた、

と思っていた矢先に

起こった北陸地方の大震災。

 

 

最大震度7を観測し、

被害地域は震源地

である能登半島を含め、

広く北陸、新潟、山陰、

東北地方などにも被害が

出ています。

 

 

1月4日時点でも、

死者73名、

安否不明者15名と

報道されています。

 

 

家屋が倒壊するなどして、

避難を強いられている方々も。

 

 

3.11のときもそうでしたが、

寒い季節に避難を

強いられるのは

本当に気の毒です。

 

 

しかも、

今回は、

お正月の1月1日という、

誰もがほっと一息

ついているときを、

無情にも襲った地震と津波。

 

 

改めて、

日本は災害大国、

地震大国なのだと

自覚させられます。

 

 

3.11のときは、

私のいる東京も震度5強の

激しい揺れがあり、

あのときは生きた心地が

しませんでした。

 

 

交通機関はすべて

ストップしてしまい、

事務所に泊まったのですが、

寒いので夜は新聞紙に

くるまって寝たのを

覚えています。

 

 

被災した取引先の売掛金を免除したいが、税金が心配

取引先が地震などで

被災してしまった。

 

 

しばらく事業もストップ

せざるを得なくなり、

経営的にも厳しい状況。

 

 

長年のお付き合いのある

取引先でもあるので、

自社が持っている売掛金を、

今回は特別に免除してあげたい。

 

 

しかし、

法人である会社が、

取引先への売掛金を

安易に免除したりすると、

税金がかかるという噂もある。

 

 

さて、

どうしたら良いのでしょうか?

 

 

この点、

まず会社が取引先に対して、

お金などを贈与する行為。

 

 

これは、

税法上「寄付金」といって、

一定額を超える「寄付」

を行った場合、

その超えた額については

「損金」処理が

できなくなります。

 

 

「損金」として

処理するというのは、

簡単に言えば、

経費として

認められるかどうか、

ということです。

 

 

たしかに、

「寄付」を無制限に

行えるとすれば、

取引先などとつるんで

不当な税金逃れを

することができて

しまいます。

 

 

そこで、

法人税法で、

上記のように「寄付金」

として「損金」処理

できる金額を、

一定の額に制限

しているわけです。

 

 

そして、

「金銭債権を免除する」

という行為も、

たとえば、

お金を貸し付ける→その貸付金を免除する

という一連の行為としてみれば、

「贈与」に近い行為であると

捉えることが可能です。

 

 

ですから、

こうした金銭債権の免除も、

相手の資産状況や支払能力等から見てその全額を回収することが不可能であることが明らかな場合を除き、

「損金」に参入することが

制限されています。

 

 

ですから、

やはり取引先に対して安易に

売掛金を免除することは、

「損金」算入ができない

という意味で、

税務上不利益を受ける

ことがあるわけです。

 

 

 

 

災害の場合の取引先に対する売掛債権の免除(特例)

しかし、

そうは言っても、

災害で被災した取引先を

助けるための売掛金

の免除に対して、

 

 

税務上の優遇措置が

まったく認められない、

というのも納得が行かない

話だと思います。

 

 

この点、

取引先に対して売掛金等を

免除した場合に、

例外的に「寄付金」

とは認定せずに、

 

 

「損金」として参入する

ことが認められる

場合があります。

 

 

具体的には、

① 自然災害を受けた得意先などに対し、
② その復旧を支援することを目的として、
③ 災害発生後相当の期間内に
④ 売掛金などを免除した場合

という要件を満たす

必要があります。

 

 

なお、

不特定または、

多数の被災者を救援

するために緊急に行う

自社製品等の提供に

要する費用の額も、

 

 

「寄付金」の額に

該当しないと

されています。

 

 

私の知り合いの

経営者の方も、

お正月から支援物資を

トラックに乗せて

被災現場に向かった

方がおられます。

 

 

本当に頭が下がります。

 

 

日本は地震大国で、

いつどこで大規模な

地震が起こっても

おかしくありません。

 

 

政府の地震調査委員会も、

南海トラフでマグニチュード

8~9級の地震発生確率は、

 

 

10年以内30%程度、

20年以内60%程度、

30年以内70~80%、

50年以内に90%程度

もしくはそれ以上と

発表しています。

 

 

かく言う私も、

もし大震災が来た

場合の備えなど、

あまり考えて

いませんでした。

 

 

いざという時に

後悔しないためにも、

今年は震災に対する

具体的な備えをする、

これをタスクや

アクションプランに

加えたいと思います。

 

 

それでは、

また。

 

 

 

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最新動画 

今回は、お正月にタイムマシーンに乗れるとしたら?というテーマでお話ししています。

 

 

 

 

 

 

活動ダイジェスト

昨日は、1日ほぼ寝正月。箱根駅伝を見つつ、YouTubeで吉田類の酒場放浪記を見つつ、飲みつつ、ダラダラと。

 

 

 

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名前吉田 悌一郎
住まい東京都

Profile

中小零細企業の顧問契約をメインの仕事としています。

中小零細企業が法的トラブルに巻き込まれるのを未然に防止すること、 そして、 情報発信を通じて弁護士の敷居を下げ、中小零細企業にもっと弁護士を利用していただくことを使命として活動しています。

【私のミッション】
中小零細企業の味方であり、中小零細企業のトラブルを「裁判しないで解決すること」をミッションにしています。

中小零細企業のトラブルが、「裁判沙汰」にまで発展すると、経営者の方にかかる時間的・経済的負担が大きく、エネルギーを消耗します。

私は、中小零細企業のトラブルをできる限り未然に防止する、万が一トラブルになっても、それをできるだけ小さいうちに「解決」することで、経営者の方の余計な負担をなくし、本業にエネルギーを傾けていただきたいと考えています。

また、中小零細企業の「お困りごと」に関しては、法律問題という弁護士の職域を超えて、経営コンサルタント(キャッシュフローコーチ)として、経営相談や金融機関融資の支援などを通じて、日本経済を支える中小企業の「お困りごと」全般のお手伝いをすることにも力をいれています。

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