今の時代は、
会社の社内業務連絡用に
LINEを使うことも
多くなりました。
しかし、
このLINEは、
便利な反面、
使い方を間違えると、
社員の長時間労働や
パワハラ、セクハラの
手段として使われる
ことがあります。
これからの時代、
社員にまつわるトラブルを
予防するためには、
会社が主体的に社内の
LINEの使い方について
ルール化していくことが
必要です。
(今日の「棒人間」 LINEの使い方は難しい??)
<毎日更新1016日目>
今や、
私たちの生活に欠くことの
できないインフラ
となっている「LINE」
身近な人との
連絡用ツールとしても
とても便利です。
私も、
家族や友人、
パパ友・ママ友などとの
連絡用のほか、
顧問先のお客様などとは
LINEでつながっており、
やり取りしています。
会社などでも、
今はLINEグループで
つながって、
LINEが仕事の
連絡用ツールとなって
いるケースも多い
でしょう。
LINEがプラベートを超えて、
仕事用のツール
となってくると、
いろいろと難しい面が
出てきます。
LINEはメールとは違い、
「既読」になったかどうかは、
相手からわかってしまいます。
よくLINEをめぐる
トラブルを見ていると、
「既読」になったのに
なかなか返信しないと
「既読スルー」と言われる。
さりとて、
なかなか「既読」にならないと、
それはそれで文句を言われる、
ということがあるようです。
迅速に連絡を取れる
ツールであるだけに、
相手から来たメッセージは
迅速に読んで、
迅速に返すことが
いわば強要されます。
そんな、
便利だけど悩ましい
ツールであるLINE。
ところが、
このLINEを会社の
業務連絡用ツールに
用いた場合、
いろいろとトラブルの
種になることが
あるようです。
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よく聞く問題として、
会社の上司から、
勤務時間外や休日に
LINEで連絡が来る、
というもの。
上司からのLINEなので、
見ないわけにはいかないし、
見てしまうと
「既読」になって、
返信などの対応を
迫られます。
これでは、
社員さんとしては、
勤務時間外や休日も、
気が休まらないという
ことになってしまいます。
会社として、
こうした問題を放置していると、
やっかいなことになる
可能性があります。
というのは、
会社の業務連絡用ツールとして、
勤務時間内にLINEを
用いることは、
原則として、
特に違法ということは
ありません。
しかし、
勤務時間外や休日となると、
話が違ってきます。
たとえば、
上司から頻繁に勤務時間外や
休日にもLINEのメッセージがきて、
事実上LINEのチェックや
返信などの対応を
余儀なくされた、
という場合です。
この場合、
このような時間は、
勤務時間外や休日であっても、
社員の「労働時間」に
当たるのではないか、
という問題が出てきます。
この点、
法律上「労働時間」かどうかは、
をいうとされています。
業務時間外であれ、
休日であれ、
常に会社のLINEをチェック
することを命じられていた。
さらに、
メッセージが来たら
返信などの対応も
命じられていた
という場合、
こうした時間は、
「会社の指揮命令下に
置かれた」時間
となるでしょう。
また、
会社からの明確な命令や指示が
仮になかったとしても、
常にLINEをチェックし、
返信などの対応をしないと、
後々上司から叱責されたり、
人事評価に影響が出たりする
という場合。
こうした場合も
実質的にはLINEの対応を
強制されていたと
評価されますので、
こうした時間は「労働時間」に
あたると考えます。
そもそも、
明確な会社の指示や
命令がなくても、
社員としては、
休日でも上司から
LINEが来れば、
事実上対応せざるを得ない
ことが多いでしょう。
勤務時間外や
休日というものは、
社員がきちんと休んで、
リフレッシュして
次の仕事に備える、
という重要な意味も
あります。
LINEへの対応が気になって、
休日もリラックスできない、
などといった状態は、
会社としては作り出しては
いけないでしょう。
そこで、
会社としては、
緊急やむを得ない
場合は別として、
社員に対して、
勤務時間外や休日には、
原則として業務連絡の
LINEをすることを禁止する
などの措置をとっておく
必要はあるかと思います。
さて、先ほど、
勤務時間内であれば、
原則としてLINEを
業務連絡として使っても、
違法ではないと
言いました。
しかし、
それも使い方次第、
という面はあります。
よく問題となるのは、
上司が部下に対して、
LINEのメッセージで
業務状況を事細かに
頻繁に報告させたり、
あるいはLINEを部下を
監視する道具に使って
いるというもの。
さらに、
他の社員も見ている
LINEグループ上で、
上司が特定の部下を
叱責したりするもの。
これらは、
パワーハラスメントとして、
違法となる可能性があります。
職場における
パワーハラスメントとは、
を言うとされています。
また、
もう1つのよくある例は、
LINEを使って、
上司がやたらと
プライベートなことを
聞いてくるとか、
男性の上司が女性の部下を
LINEで食事にしつこく
誘うなどというケース。
この場合は、
LINEを使ったセクハラとして、
やはり違法になる
可能性があります。
そして、
こうしたLINEを使った
パワハラやセクハラを
会社が放置していた場合には、
会社は安全配慮義務違反として、
パワハラを受けた社員から
損害倍書請求を受ける
可能性があります。
連絡ツールとして
とても便利なLINEですが、
そこは双刃の剣、
という面があります。
便利なはずのLINEによって、
社員の長時間労働の
温床になっていたり、
パワハラやセクハラの
手段に使われる、
ということが実際には
あり得るわけです。
そんなわけで、
会社としても、
社内のLINEの使い方には
無関心ではいられません。
社員にまつわるトラブルや
「裁判沙汰」を予防
するためにも、
会社が主体的に、
社内のLINEの使い方に
ついてはきちんとルール化
する必要があると考えます。
それでは、
また、
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今回は、「【事業承継・M&A】株式譲渡契約の3つの注意点」というテーマでお話ししています。
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中小零細企業の顧問契約をメインの仕事としています。
中小零細企業が法的トラブルに巻き込まれるのを未然に防止すること、 そして、 情報発信を通じて弁護士の敷居を下げ、中小零細企業にもっと弁護士を利用していただくことを使命として活動しています。
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中小零細企業のトラブルが、「裁判沙汰」にまで発展すると、経営者の方にかかる時間的・経済的負担が大きく、エネルギーを消耗します。
私は、中小零細企業のトラブルをできる限り未然に防止する、万が一トラブルになっても、それをできるだけ小さいうちに「解決」することで、経営者の方の余計な負担をなくし、本業にエネルギーを傾けていただきたいと考えています。
また、中小零細企業の「お困りごと」に関しては、法律問題という弁護士の職域を超えて、経営コンサルタント(キャッシュフローコーチ)として、経営相談や金融機関融資の支援などを通じて、日本経済を支える中小企業の「お困りごと」全般のお手伝いをすることにも力をいれています。