メーデーの起源は
「8時間労働の実現」を求めたシカゴの
労働者のストライキだと言われています。
実際
その後労働法制は整備され
権利関係も明確になりました。
それでもなお
なぜ労働トラブルは減らないのか。
そんな疑問をメーデーの今日
改めて考えてみました。

(今日の「棒人間」 メーデーの旗を振る人??)
<毎日更新1823日目>
今日、5月1日は「メーデー」です。
メーデーというのは
「労働者の祭典」というもので
世界各国で祝われる日でもあります。
このメーデーの起源は
今から約140年前
1886年5月1日にアメリカ・シカゴで
起こった労働者のストライキが
きっかけと言われています。
当時は
いわゆる産業革命後の資本主義初期の時代で
当時の労働者の働く時間は1日12時間から
16時間が当たり前とされていました。
そこで
当時シカゴの労働者が立ち上がり
という要求を掲げて
ストライキを行いました。
このストライキが世界各国に広がり
この5月1日が「国際労働者の日」
になったと言われています。
こうした労働者の運動が広がることで
各国でいわゆる労働時間の規制が
整備されていきます。
我が国でも
労働基準法で
労働時間は原則として1日8時間
1週間で40時間と決められています。
もしその時間を超えて社員を
働かせる場合には
法定の割増賃金(残業代)を
支払わなければならない
と定められています。
さらに
残業代を支払えば無制限に残業を
させられるというものではなく
法律で残業時間の上限規制も
定められています。
このように
産業革命後の社会と比較して
現代では我が国を含む世界各国で
労働法制が整備され
権利関係は以前よりも
明確になっています。
それ自体は重要な進歩です。
しかし一方で
労使トラブルが減っているかというと
必ずしもそうとは言えません。
ここで
渋沢栄一のかの有名な「論語と算盤」には
これに関して
社会問題や労働問題は法律だけで解決できるものではなく、権利や義務を過度に主張し合えば人と人との間に壁ができてしまう
と書かれています。
さらに
こう続いています。
資本家と労働者との間には、長年にわたって結ばれてきた一種の情愛の雰囲気があった。ところが法を設けて、両者の権利や義務を明らかに主張できるようにしてしまえば、自然の成り行きとして、せっかくの両者の関係にスキマを作ってしまうことにならないだろうか。
そして
渋沢は
資本家は「思いやりの道」によって労働者と向き合い、労働者もまた「思いやりの道」によって資本家と向き合い、両者のかかわる事業の損得は、そもそも共通の前提に立っていることを悟るべきなのだ
と述べて
要するに労使関係は本来「思いやりの道」で
支えられるべきものであり
法律だけでは十分ではないという
趣旨のことを書いています。
私なりに解釈すれば
やはり会社と社員との間には
「信頼関係」というものが欠かせません。
しかし
権利や義務を主張し
「裁判」で争う段階では
多くの場合すでに「信頼関係」は
壊れてしまっています。
ですから
いくら「法律」を整備したところで
会社と社員との間に
「信頼関係」が存在しなければ
労使のトラブルは減ることはないでしょう。
ここで誤解していただきたくないのは
「だから法律は不要だ」
「権利を主張するのはケシカラン」
などという話ではない
ということです。
「法律」は
トラブルが生じた際に適切な解決を
図るための不可欠な基盤であり
特に弱い立場の人を守るうえで
重要な役割を果たします。
いわば「法律」は「最後の砦」です。
ただし
その出番は
そうした「信頼関係」が壊れてしまった
後にやってくることが多いのも現実です。
いわゆる「裁判沙汰」というのが
その行き着く先ということになります。

ですから
いま企業に求められているのは
「法律」を前提としつつ
「信頼関係」を大切にし
その「関係性」の中でできるだけ物事を
解決するというバランスだと思います。
具体的には
やはり日常の社員との
コミュニケーションの中で
早期に「トラブル」の芽を摘み
深刻化する前に手当てをする。
そして
どうしても解決が難しい場合に初めて
「裁判」などの法的手続を考える。
会社の労働トラブルを
「裁判」によって解決する。
これも確かに1つの解決方法ではあります。
しかし
「裁判沙汰」に至った時点で
失われているものも少なくありません。
時間
お金(コスト)
経営者の労力
そして労使の「信頼関係」などなど。
だからこそ
「裁判にならない段階で解決する」
という視点を持つことが
とても重要なのではないかと思います。
私の弁護士としてのミッションはまさに

というもの。
これからも
労働トラブルを含む中小企業のトラブルや
「裁判沙汰」をいかに予防するか
そんな視点でこのブログを
書き続けていきます。
そんなことを感じた
「メーデー」の朝でした。
それでは
また。
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中小零細企業の顧問契約をメインの仕事としています。
中小零細企業が法的トラブルに巻き込まれるのを未然に防止すること、 そして、 情報発信を通じて弁護士の敷居を下げ、中小零細企業にもっと弁護士を利用していただくことを使命として活動しています。
【私のミッション】
中小零細企業の味方であり、中小零細企業のトラブルを「裁判しないで解決すること」をミッションにしています。
中小零細企業のトラブルが、「裁判沙汰」にまで発展すると、経営者の方にかかる時間的・経済的負担が大きく、エネルギーを消耗します。
私は、中小零細企業のトラブルをできる限り未然に防止する、万が一トラブルになっても、それをできるだけ小さいうちに「解決」することで、経営者の方の余計な負担をなくし、本業にエネルギーを傾けていただきたいと考えています。
また、中小零細企業の「お困りごと」に関しては、法律問題という弁護士の職域を超えて、経営コンサルタント(キャッシュフローコーチ)として、経営相談や金融機関融資の支援などを通じて、日本経済を支える中小企業の「お困りごと」全般のお手伝いをすることにも力をいれています。