「裁判しないで解決」する建設業・不動産業を多く扱う
渋谷の弁護士吉田悌一郎

「会社PCだから調査は自由」は危険?社員調査とプライバシー侵害

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「会社のPCなんだから

会社が中身を確認するのは当然。」

 

 

そう考える経営者の方も少なくありません。

 

 

しかし

情報漏えい調査のつもりが

 

 

社員の「プライバシー侵害」になる

ケースもあるので注意が必要です。

 

 

 

(今日の「棒人間」 パソコンを監視??)

 

<毎日更新1847日目>

公開前のキャンペーン情報が外部に漏えい??

 

都内で広告制作会社を経営するA社長。

 

 

A社長の会社では

最近生成AIを利用して

 

 

企画書や提案資料を作成する

社員が増えていました。

 

 

そんな中

A社長に取引先からある

1通のメールが届きます。

 

まだ公表前のキャンペーン情報が、外部に漏れている可能性があるのですが・・・

 

 

A社長も驚いて

社内調査を開始。

 

 

そうしたところ

若手社員のBさんが

 

 

企画書を作成する際に

顧客名や企画内容を含む資料を生成AIに

入力していた疑いが生じました。

 

 

そこで

A社長は

 

 

Bさんの社用PCやメール履歴

チャット履歴などを調査

しようと考えました。

 

 

ただ

果たしてこうしたケースで

 

 

社員の社用PCのメールなどを

どこまで調査できるのか?

 

 

頭を悩ませたA社長が

私のところにご相談に見えました。

 

 

 

 

個人情報保護法の「必要かつ適切な監督」とプライバシー

 

ここで、

「個人情報保護法」という法律では

「個人情報取扱事業者」は

個人データの漏洩、滅失または毀損の防止その他の安全管理のために必要かつ適切な措置を講じなければならない。

と定められています。

 

 

この「個人情報取扱事業者」とは

簡単に言えば

 

 

ビジネスや活動で個人情報を

データベース化して使っている

 

 

ほぼすべての会社や個人事業主

のことを意味します。

 

 

そして、

個人情報保護法では

社員に個人データを扱わせる場合には

当該個人データの安全管理が図られるよう、当該従業者に対する必要かつ適切な監督を行わなければならない。

と定められています。

 

 

ですから

この「必要かつ適切な監督」の一環として

 

 

会社は社員の社用PCのメールなどを無制限に

調査できるようにも思えます。

 

 

しかし、他方で

メールなどはある意味社員の

プライバシーの問題も関わってきます。

 

 

プライバシーの権利とは

他人には知られたくない私生活上の事実または情報をみだりに公開されない利益または権利

などと定義されます。

 

 

そして

社員のメール等を調査することによって

 

 

社員のプライバシー権侵害が

成立し得ることは

裁判例でも認められています。

 

 

具体的にどのような場合が

プライバシー権侵害となるか

ということですが

 

 

裁判例では

その調査が

業務上必要かつ合理的なものか、その手段・態様は相当か、社員の人格や自由に対する行きすぎた制限にならないか、社員側にやむを得ないとする事情があるか等の諸般の事情を考慮して、社会通念上、許容されるのかという観点からプライバシー侵害の有無が判断される

という基準が示されています。

 

 

もしプライバシー侵害が認められると

会社は社員に対して損害賠償義務という

法的責任を負うことにもなってしまいます。

 

 

 

 

 

 

 

 

こうしたトラブルを予防するには?

 

とは言え

結局上記の裁判例の基準によれば

 

 

プライバシー侵害になるかどうかは

ケースバイケースの判断となってきます。

 

 

ですから

会社としては

 

 

「こうすればプライバシー侵害にならない」

というものはありません。

 

 

ただ

1つのやり方として

社員に対して

 

 

メール等の調査のルールなどの重要事項

についてあらかじめ通知しておく

という方法があります。

 

 

具体的には

就業規則に以下のような規定を

定めておくことです。

 

第●条 社員は、会社が貸与した電子端末(パソコン、スマートフォン等)を業務遂行に必要な範囲でのみ使用するものとする。
2 会社は、就業規則違反の有無等を調査するため、貸与した電子端末を用いて送受信したメール、電子端末の使用履歴、電子端末内のデータその他のデータを閲覧することができる。

 

 

こういった規定を定め

さらに社員に周知させておくこと。

 

 

これによって

会社がいつでも社員の社内PCのメール等を

 

 

調査できることを社員が認識できる

ことになります。

 

 

そうなると

社員としては

 

 

「業務時間中はいつでも見られている」

という意識が働くため

プライバシーに対する期待は低下します。

 

 

したがって

 

 

会社の調査によって社員のプライバシー侵害

になるおそれを低下させることができる

というわけです。

 

 

個人情報保護法に基づく必要な調査といっても

やり方次第では社員のプライバシー侵害となり

 

 

またそうでなくても社員との信頼関係に

大きく傷がついてしまいます。

 

 

ですから

やはりこういったトラブルを予防するためには

 

 

事前に就業規則等によって社員に

知らせておくことはとても重要です。

 

 

インターネットやAIが発達する社会になり

「情報」の扱い方はとても

難しくなっています。

 

 

御社の就業規則などは

そうした情報化社会におけるトラブルを

予防できるものになっているかどうか

 

 

一度チェックしてみることをお勧めします。

 

 

それでは

また。

 

 

 

 

 

 

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昨日は、基本的に1日オフでのんびり過ごしていました。

ゲーム漬けで運動不足で最近小太り気味の息子の運動不足を解消すべく、妻から厳命を受けて息子を地元の区営プールに連れて行くも、お休みで入れないというハプニングも。

 

 

 

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名前吉田 悌一郎
住まい東京都

Profile

中小零細企業の顧問契約をメインの仕事としています。

中小零細企業が法的トラブルに巻き込まれるのを未然に防止すること、 そして、 情報発信を通じて弁護士の敷居を下げ、中小零細企業にもっと弁護士を利用していただくことを使命として活動しています。

【私のミッション】
中小零細企業の味方であり、中小零細企業のトラブルを「裁判しないで解決すること」をミッションにしています。

中小零細企業のトラブルが、「裁判沙汰」にまで発展すると、経営者の方にかかる時間的・経済的負担が大きく、エネルギーを消耗します。

私は、中小零細企業のトラブルをできる限り未然に防止する、万が一トラブルになっても、それをできるだけ小さいうちに「解決」することで、経営者の方の余計な負担をなくし、本業にエネルギーを傾けていただきたいと考えています。

また、中小零細企業の「お困りごと」に関しては、法律問題という弁護士の職域を超えて、経営コンサルタント(キャッシュフローコーチ)として、経営相談や金融機関融資の支援などを通じて、日本経済を支える中小企業の「お困りごと」全般のお手伝いをすることにも力をいれています。

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