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渋谷の弁護士吉田悌一郎

「名誉顧問」は労働者なのか?大成建設の裁判から考える企業の「院政」リスク

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「名誉顧問」という肩書きで

会社に残る元経営者。

 

 

その立場は法律上の

「労働者」なのでしょうか。

 

 

今回は

大成建設の裁判を題材に

 

 

名誉顧問の法的な位置付けと

企業の「院政リスク」について考えてみます。

 

 

 

 

(今日の「棒人間」 裏で実権を握る人??)

 

<毎日更新1863日目>

「名誉顧問」は労働者??

 

大手ゼネコンである大成建設の名誉顧問

職を解かれた同社の前会長が

 

 

「解雇」は無効であるとして

会社に対して裁判を起こしました。

 

 

先日

この裁判の判決があり

判決では

 

 

この名誉顧問と同社との間に労働契約の

成立は認められないと判断し

この前会長の請求を棄却しました。

 

大成建設前会長の名誉顧問の地位確認請求を棄却「労働契約にあたらず」…東京地裁

 

 

報道によると

この前会長は

 

 

2023年4月に同社の名誉顧問に就任し

同年7月から月額160万円の報酬を

受け取っていたとのことです。

 

 

その後

この前会長は

会社の業績低迷を理由に

 

 

社長の辞任を繰り返し要求し

株主総会でも社長批判を

繰り広げたとのこと。

 

 

その後

2024年の7月に

 

 

この前会長は名誉顧問の職を

解かれたとのことです。

 

 

裁判所の判決では

名誉顧問の処遇を決めた内規で

任期が原則1年だったと指摘。

 

 

この名誉顧問は会社の指揮監督下

にもなかったとして

「労働者には当たらない」と判断しました。

 

 

なお

この名誉顧問は

 

 

同社の社長や会長を歴任し

経団連の副会長も務めた

実力者だったようですね。

 

 

 

 

雇用契約と委任契約

 

さて

この件

法律的な観点から見ますと

 

まずこの名誉顧問は会社との間で

どのような契約を結んでいたのか

ということが問題になります。

 

 

この点

名誉顧問側の主張としては

 

 

会社と名誉顧問との間の契約は

「労働契約(顧問契約)」であった

ということになります。

 

 

もし労働契約(雇用契約)であったとすると

会社はそう簡単にこの名誉顧問を

「解雇」することはできなくなります。

 

 

すなわち

法的に解雇が有効となるためには

① 解雇の客観的合理的理由
② 解雇の社会通念上の相当性

という2つの要件を

満たす必要があり

 

 

これを満たさない解雇は

「解雇権の濫用」として

解雇が法的に無効とされます。

 

 

そして

実際に裁判などで

 

 

この2つの要件を満たした有効な解雇

であると判断されることは非常に難しく

 

 

会社側のハードルが極めて

高いのが現実です。

 

 

ただし

この「労働契約(雇用契約)」

であると認定されるためには

会社などの使用者に対して「従属」している

という要件が必要となってきます。

 

 

もう1つ

会社と名誉顧問との間の

契約で考えられるのが

 

 

「委任契約」というものです。

 

 

「委任契約」というのは

簡単に言えば

一定の高度な専門的な仕事などを

 

 

相手方にお願いする

お任せする契約

と言っても良いでしょう。

 

 

「委任契約」の特徴は

仕事を任せられた人にある程度の

 

 

自由裁量が認められてい認められて

いるという点です

 

 

つまり

「労働契約(雇用契約)」とは違い

会社などの使用者に対して「従属」していない

 

 

ある意味対等平等な立場であるという

ところが「委任契約」のポイントです。

 

 

ただ

「委任契約」は

自由度が高い分

 

 

会社は基本的にいつで

も解任できるとされていて

 

 

「労働契約(雇用契約)」のような

厳しい解雇規制はありません。

 

 

冒頭の大成建設の件では

裁判所は

この名誉顧問が

会社の指揮監督下にもなかった

とし

「労働者には当たらない」

 

 

すなわち会社との契約は

労働契約(雇用契約)ではない

と判断したわけです。

 

 

その結果

会社が行ったこの名誉顧問の

解職を有効と結論づけています。

 

 

 

 

 

 

企業における「院政」のリスク

 

まぁ

この名誉顧問は

 

 

それまで社内の社長や会長といった

トップの要職を歴任しているような

立場の人です。

 

 

その上で

現社長の辞任を公然と要求

していたような人なので

 

 

裁判所が

 会社の指揮監督下になかった

と判断しているのも

至極当然かなと思いますね。

 

 

それよりも

この件が社会に投げかけているのは

 

 

いわゆる企業の「院政」リスク

という問題です。

 

 

「院政」というのは

表向きの権力者(天皇)の背後で

 

 

引退した上皇・法皇が実権を握る

政治形態のことを指す言葉で

 

 

平安時代の政治体制が

その起源と言われています。

 

 

これを現代の企業に当てはめるならば

退任した会社の社長などが

「名誉顧問」などの肩書きで会社に残り

 

 

元経営陣の意思決定に不当な

影響力を行為するというものです。

 

 

これに対して

投資家や市場から厳しい目が注がれており

特に上場企業を中心に

 

 

役割が曖昧な「顧問職」の廃止や

そうした立場の人の任期や権限を

制限する動きがあります。

 

 

中小企業においても

前社長がやはり会社に影響力を残し続けて

 

 

それが円滑な事業承継に対する障害

になっているというケースが

指摘されています。

 

 

こういう「院政」が行われていると

社内の権力の二重構造といった問題が生じ

 

 

社員はどちらの指示に

従えば良いのかわからず

社内の混乱を招きます。

 

 

さらに

後継者である新社長が本当の意味での

経営判断を経験できず

 

 

いつまで経ってもきちんとした

後継者が育たない

という問題もあります。

 

 

やはり政治の世界だけではなく

会社にとっても「院政」は

問題が大きいですね。

 

 

冒頭の事例は

こうしたことを深く考えさせられますね。

 

 

それでは

また。

 

 

 

 

 

 

 

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今回は「「うちは固定残業代だから大丈夫」は危険?会社が残業代で負ける理由」というテーマでお話ししています。

 

 

 

 

活動ダイジェスト

 昨日は、一応オフの日。

近くのサウナに行こうと思っていたのですが、なんと火曜日が定休日という衝撃的事実が発覚。
仕方ないので、地元のドトールに入ってとりあえずのんびりモーニングでも、と思いましたが、結局仕事してしましました(笑)。
ノートパソコン持参だとついこうなってしまいますね^ ^
午後は基本的に自宅でのんびりしつつ、YouTubeの新作動画の撮影・編集などでした。
オフと言いつつ、まぁまぁ仕事がはかどった1日でした😅

 

 

 

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名前吉田 悌一郎
住まい東京都

Profile

中小零細企業の顧問契約をメインの仕事としています。

中小零細企業が法的トラブルに巻き込まれるのを未然に防止すること、 そして、 情報発信を通じて弁護士の敷居を下げ、中小零細企業にもっと弁護士を利用していただくことを使命として活動しています。

【私のミッション】
中小零細企業の味方であり、中小零細企業のトラブルを「裁判しないで解決すること」をミッションにしています。

中小零細企業のトラブルが、「裁判沙汰」にまで発展すると、経営者の方にかかる時間的・経済的負担が大きく、エネルギーを消耗します。

私は、中小零細企業のトラブルをできる限り未然に防止する、万が一トラブルになっても、それをできるだけ小さいうちに「解決」することで、経営者の方の余計な負担をなくし、本業にエネルギーを傾けていただきたいと考えています。

また、中小零細企業の「お困りごと」に関しては、法律問題という弁護士の職域を超えて、経営コンサルタント(キャッシュフローコーチ)として、経営相談や金融機関融資の支援などを通じて、日本経済を支える中小企業の「お困りごと」全般のお手伝いをすることにも力をいれています。

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