オフィスで「雨漏り」が発生した場合
問題は建物の修理だけではありません。
会社のパソコンの故障や書類の廃棄
などといった損害が発生することも
少なくないでしょう。
「雨漏り」によるこうした損害は
誰が負担するのでしょうか?

(今日の「棒人間」 「雨漏り」からパソコンを守る??)
<毎日更新1862日目>
関東地方も梅雨入りして
連日雨模様の天気が続いています。
昨日のブログでは
こういった雨の多い時期に
トラブルになりがちな
賃貸オフィスの「雨漏り」
について取り上げました。
「雨漏り」したら誰が直す? 梅雨時に多いオフィス賃貸トラブル
すなわち
賃貸オフィスので「雨漏り」
が起こった場合
その建物の修繕は
誰の義務なのか?
民法の原則では
賃貸物件の修繕義務は貸主側にあるものの
これは当事者間の契約でもって違う内容を
定めることも可能です。
そして
多くのオフィスの賃貸借契約においては
建物の構造部分に関する修繕は貸主
専有部分の細かな修繕は借主の負担
と定められていることが一般的です。
そうなると
やはり「雨漏り」というのは建物の
構造部分に関係してきますので
貸主に修繕義務がある
ということになります。
ただ
いずれにしても大切なことは
こうしたトラブルが起こったときは
必ずきちんと建物賃貸借契約の
内容を確認するということです。
ただ
この「雨漏り」の問題は
建物の修理だけでは終わりません。
「雨漏り」が原因でオフィスの
中にあったパソコンが故障したり
重要な書類がダメになってしまうなど
実害が出てしまったという場合。
こうした場合
この被害はどうなるのでしょうか?
この点
昨日のブログでも書きましたが
建物賃貸借契約においては
貸主はその物件をきちんと
使用収益に耐え得る状態で貸すという
義務があります。
そこで
もし仮に貸主の側で
建物の屋上防水の劣化
外壁のひび割れ
建物設備の老朽化など
「雨漏り」の原因となり得る
状態を長期間放置し
その結果「雨漏り」が発生したような場合。
この場合には
貸主の債務不履行
すなわち契約違反ということで
貸主が借主に対して損害賠償の
義務を負う可能性があります。
こういったトラブルでは
やはり重要なのは「証拠」
になってきます。
ですから
借主の立場としては
「雨漏り」の被害が発生した場合
雨漏り箇所や被害状況
濡れたパソコンや書類
天井や壁の状況などを写真や
動画で残しておくべきでしょう。
ただ
実際問題としては
このようなケースでは保険で
カバーできることが多いでしょうね。
たとえば
借主である会社が加入している
火災保険や企業向け総合保険の中には
雨漏りによる動産の損害
パソコンや什器の損害
書類や在庫の損害などが補償対象
となっている場合があります。
貸主側が加入している建物の
火災保険や施設賠償責任保険などで
カバーされるケースのあります。
もっとも
保険には補償範囲や免責事項
というものがあります。
例えば
老朽化による損害や書類の再作成費用
営業損失は補償の対象外
ということも珍しくありません。
また
仮に保険金が支払われたとしても
その損害の全額がカバーされるとは限りません
そこで
まずは保険でどこまで
カバーされるかを調査した上
保険でカバーされない部分の被害は
上記のとおり貸主側に対して請求する
というのが1つの方法であると考えます。
雨漏りというと
つい「誰が修理するのか」という点
ばかりに目が行きがちです。
しかし
実際には修理費だけでなく
パソコンや書類の損害
業務への影響など
さまざまな問題が発生する可能性があります。
だからこそ
万が一トラブルが起きたときは
まず賃貸借契約書の内容を確認するとともに
自社や貸主が加入している保険でどこまで
補償されるのかを把握することが重要です。
もしものときに慌てないよう
この機会に契約書や保険の内容を一度
確認してみてはいかがでしょうか。
それでは
また。
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中小零細企業の顧問契約をメインの仕事としています。
中小零細企業が法的トラブルに巻き込まれるのを未然に防止すること、 そして、 情報発信を通じて弁護士の敷居を下げ、中小零細企業にもっと弁護士を利用していただくことを使命として活動しています。
【私のミッション】
中小零細企業の味方であり、中小零細企業のトラブルを「裁判しないで解決すること」をミッションにしています。
中小零細企業のトラブルが、「裁判沙汰」にまで発展すると、経営者の方にかかる時間的・経済的負担が大きく、エネルギーを消耗します。
私は、中小零細企業のトラブルをできる限り未然に防止する、万が一トラブルになっても、それをできるだけ小さいうちに「解決」することで、経営者の方の余計な負担をなくし、本業にエネルギーを傾けていただきたいと考えています。
また、中小零細企業の「お困りごと」に関しては、法律問題という弁護士の職域を超えて、経営コンサルタント(キャッシュフローコーチ)として、経営相談や金融機関融資の支援などを通じて、日本経済を支える中小企業の「お困りごと」全般のお手伝いをすることにも力をいれています。