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渋谷の弁護士吉田悌一郎

ノーリツが下請法違反で勧告 「金型の無償保管」が違法となる理由

下請法

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「昔からこうしているから」が

法令違反になる時代です。

 

 

給湯器大手・ノーリツが金型の

「無償保管」を理由に下請法違反で

勧告を受けました。

 

 

今回は

この「無償保管」がなぜ違法となるのか

その法的なポイントをお話しします。

 

 

 

(今日の「棒人間」  不公正??)

 

<毎日更新1893日目>

ノーリツが下請法違反で勧告??

 

給油機製造大手の「ノーリツ」で

下請法(現・中小受託取引適正化法)

違反があったとして

 

 

公正取引委員会が再発防止を求めて

勧告を行ったとの報道がありました。

 

ノーリツに下請法違反で勧告 公取委、金型無償保管で

 

 

報道によれば

この会社では遅くとも2023年6月以降

 

 

ガス給湯器などの部品を

長期間発注しないにもかかわらず

 

 

下請け企業41社に対して

金型など合計5242個を無償で

保管させたとのことです。

 

 

そのうち

約20年にわたり保管させていた

金型も数十個あったそうです。

 

 

下請法(現・中小受託取引適正化法)では

元請会社や親事業者が

下請会社に対して

 

 

自社のために金銭やサービスその他の

「経済上の利益」を不当に提供させることを

禁止しています。

 

 

公正取引委員会は

こうした金型の無償保管について

 

 

下請法が禁止する

「不当な経済上の利益の提供要請」

に当たると認定。

 

 

保管費用に相当する金額の支払いや

再発防止に向けた社内研修などを

勧告したとのことです。

 

 

なお

同社では保管費用の支払いを進めており

勧告を重く受け止め、コンプライアンス体制の強化に取り組む

とコメントしているそうです。

 

「無償保管」の何が問題なのか?

 

この金型などの無償保管は

最近下請法違反の摘発事例で

よく問題となっています。

 

 

製造業などでは

製造の一部などを下請け

企業に委託します。

 

 

その際

親事業者(元請け)が下請けに

金型等の部品などを供給し

 

 

下請けの工場内でその部品を

使用して製造がなされます。

 

 

そうすると

親事業者からの大量発注が

予定されている場合には

 

 

製造に使用する金型等の部品をある程度

下請け企業内に保管しておいた方が

合理的です。

 

 

親事業者の倉庫に置いて

わざわざ発注のたびに下請け企業に

運搬していたら非効率ではあります。

 

 

ところが

実際には

量産が終わっても

 

 

金型は元請け企業に戻されることなく

長期間下請け企業が事実上無償で

保管したままになっていることが多い。

 

 

こうした状態が続くと

下請け企業としては実際上

様々な不利益を被ります。

 

 

まず何よりも

下請け企業側に保管コストがかかります。

 

 

金型などについて親事業者に

所有権がある場合

 

 

粗雑に扱うことはできず

保管するのにもコストがかかるわけです。

 

 

その上

金型を保管することで

自社工場のスペースを圧迫し

 

 

他者からの新規案件が

受注しにくくなります。

 

 

また

本当は工場内の作業動線を整理して

生産性を上げたいものの

 

 

使用されていない金型等が

長期間も居座っており

 

 

それが下請け企業の生産性向上を

阻害する要因になっています。

 

 

その上

金型は重量があるため

 

 

下請け企業の社員が下落事故に

巻き込まれる危険もあります。

 

 

こうしたことから

金型などを下請け企業に無償で

長期間保管させる行為は

 

 

上記のとおり不当な経済上の

利益の提供要請として

 

 

下請法(現・取適法)によって

禁止されているというわけです。

 

 

 

 

 

 

 

違反企業のリスク

 

親事業者(発注者)が

下請法の規制に違反して

 

 

下請け企業に金型等の

無償保管などをさせた場合

 

 

公正取引委員会は再発防止などを求める

「勧告」を行うことができるとされています。

 

 

そして

公正取引委員会では

 

 

毎年違反事業者の

勧告事例を公表

しています。

 

 

ここで

違反企業名や違反行為の

内容などが公表されています。

 

 

これは

親事業者(発注者)側にとって

下請法(取適法)に違反することは

 

 

企業名公表は信用低下など様々な

リスクがあることを意味しています。

 

 

さらに

金型等の無償保管の場合

 

 

後々保管料の支払いも

余儀なくされることになります。

 

 

実際

冒頭のノーリツの事例でも

 

 

公正取引委員会から保管費用に

相当する金額の支払いについても

勧告を受けています。

 

 

ここで

違反企業がどのくらいの保管料を

支払うべきかということが問題になります。

 

 

この点

一般的には

 

 

過去1年分ないし2年分の保管費用を

支払うことが一つの目安

と言われています。

 

 

実は

この金型等の無償保管は

 

 

現在公正取引委員会が最も活発に執行

している違反類型であると言われています。

 

 

発注者側からすれば

長年の慣行ということも

あるかも知れません。

 

 

しかし

上記のような受注者(下請け企業)側に

発生する様々な不利益を考えれば

 

 

やはりこういった不公正な取引形態は

是正されるべきでしょう。

 

 

力の弱い下請け企業に一方的に

不利益を押し付けることなく

フェアな取引社会を作っていきたいですね。

 

 

それでは

また。

 

 

 

 

 

 

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今回は「社員のSNS投稿で会社が訴えられる?知らないと危険な法的責任」というテーマでお話ししています。

 

 

活動ダイジェスト

昨日は、前夜のお酒が多少残り、やや二日酔い気味の朝。

午前中から事務所へ行き、Webによる裁判期日。
お昼はつけ麺のつじ田へ。ここのつけ麺がお気に入りでたまに食べます。
午後も引き続き事務所で仕事。もう1件Webの裁判期日や、お客様の法律相談などでした。

 

 

 

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名前吉田 悌一郎
住まい東京都

Profile

中小零細企業の顧問契約をメインの仕事としています。

中小零細企業が法的トラブルに巻き込まれるのを未然に防止すること、 そして、 情報発信を通じて弁護士の敷居を下げ、中小零細企業にもっと弁護士を利用していただくことを使命として活動しています。

【私のミッション】
中小零細企業の味方であり、中小零細企業のトラブルを「裁判しないで解決すること」をミッションにしています。

中小零細企業のトラブルが、「裁判沙汰」にまで発展すると、経営者の方にかかる時間的・経済的負担が大きく、エネルギーを消耗します。

私は、中小零細企業のトラブルをできる限り未然に防止する、万が一トラブルになっても、それをできるだけ小さいうちに「解決」することで、経営者の方の余計な負担をなくし、本業にエネルギーを傾けていただきたいと考えています。

また、中小零細企業の「お困りごと」に関しては、法律問題という弁護士の職域を超えて、経営コンサルタント(キャッシュフローコーチ)として、経営相談や金融機関融資の支援などを通じて、日本経済を支える中小企業の「お困りごと」全般のお手伝いをすることにも力をいれています。

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