「見た目で人を判断してはいけない」
頭ではわかっていても
私たちは無意識のうちに人を見た目で
判断してしまいます。
それは単なる偏見ではなく
人間の「脳」の仕組みが
深く関係しているようです。

<毎日更新1964日目>
先日
精神科医の和田秀樹さんの
という本を読みました。

この本は
人間の「見た目」という誰もがぶつかるし
かし非常に奥深いテーマを扱っています。
人間の脳は
なぜ基本的に美しいものを好み
醜いものを嫌うのか。
「ルッキズムはいけない」とか
人を「見た目」で判断してはいけない
などと言われますが
しかし現実は残酷です。
若いときは特に
「見た目」が良い人ほど
モテる可能性が高まるし
就職活動や転職活動などでも
「見た目」の第一印象が非常に
大きな影響力を持つ。
「見た目」が悪いだけで嫌われたり
差別されたりすることもあります。
この本では
人間がなぜ「見た目」や外見に
これほどとらわれてしまうのか
その仕組みを脳科学や認知科学の
知見をもとに解き明かしています。
結論をひと言で言えば
それは私たち人間の脳のメカニズムが
そのようにできているからという
ことになります。
ただ
人間の脳は確かに「美しさ」を求めるものの
その「美しさ」の基準は時代や個人
による差が意外に大きい。
ところが
実は人間の脳はそれよりも
「醜い」外見に対する嫌悪感の方が大きく
根強いのです。
これはなぜかというと
汚染・感染リスクへの防御反応が
脳のメカニズムの中に刷り込まれている
ことなどが原因になっているようです。
腐った食べ物のにおい
傷や膿のある皮膚、排せつ物、死体
これらは原始的な環境においては
病気や感染による死亡のリスクに
直結していました。
「気持ち悪い」「近寄りたくない」
という本能的な反応によって
危険なものを素早く回避することができる。
それゆえ
「醜いもの」への嫌悪という感情が
自然に強化されていったそうです。
そして
この脳の汚染・感染リスクから
身を守るための防御反応が
それを超えて身体的な異常や
「普通でない外見」に対しても同様に
働く可能性が指摘されています。
つまり
嫌悪という感情が
本来の防御対象をはるかに超えて
外見的な異常にまで広く
及んでしまっている
というのです。
こういったことが
たとえば
傷のある顔、病変らしき皮膚
非対称な体型、おかしな身体の動き
などといったものに対する差別意識に
つながっていきます。
それが結果的に障がい者差別や
人種差別といったような問題にまで
発展している。
ただ
ここで重要な指摘があって
こうした「醜いもの」への嫌悪という感情は
本能に近い場所からきているという事実です。
つまり
「差別はいけない」と
頭で強く理解していても
それだけでは乗り越えられない面がある
というわけです。
本能である以上
頭での理解だけで行動を
変えるのは難しい
ということですね。
そして
これと同じような文脈で
「多様性」の問題についても論じられています。
今の世の中では
「多様性」「ダイバーシティ」が
声高に叫ばれています。
「多様性」というのは
人は皆違っている
違っていて良い
その違いをお互いに
受け入れて共存していく
そんな考え方です。
この考え方
理念は素晴らしいとしても
実はこの「多様性」というのも
脳の本来の働きに逆行する
ものであるようです。
というのは
人間の脳というものは
多様なものよりも均質なものを
「美しい」「好ましい」と感じやすい
性質を持っています。
これについても
進化的には遺伝的健全性や
免疫機能のシグナルとして
機能してきた可能性があると
指摘されています。
ですから
脳はそもそも均質なものを
好むようにできている。
それゆえ
多様性を受け入れることは
脳の自然な傾向に逆らう行為
なのだというわけです。
さて
ここで終わってしまっては
いかにも救いがありませんね。
この本では
脳の機能が「見た目」というものに
こう反応するものであるから
だから私たちはどうすべきか
ということも論じられています。
そのカギは
だと指摘されています。
はっきり言って
と心の中で思ってしまうことは
ある意味仕方ありません。
これはあくまで脳の本能的な
働きのなせる技なので
これに対して罪悪感を持つ必要はない。
しかし
大切なことは
心の中で思うことと
行動に移すことを意識的に
区別すること。
具体的には
外見で人を判断してしまう
自分に気づいたとき
「だからといって
その人を傷つけることはしい」
「その判断で人を評価し
差別的に扱うことはしない」
と意識することです。
つまり
変えられないホンネを変えようと
努力するのではなく
ホンネと行動の間に「知性」を
介在させること。
それが外見差別と向き合う
現実的な方法だと書かれています。
これは
上記の「多様性」に対する
向き合い方も同じことが言えます。
いくら「多様性」が大切だと言っても
それは脳の本来の働きに逆行する
可能性がある。
だからこそ
そのことを理解した上で
「多様性」を受け入れるために
意識的に努力することが大切です。
考えてみれば
私たちの日常は大きく
「見た目」に影響されています。
だからこそ
多くの人は自分の「見た目」を
少しでも良くすることに躍起になる。
そのこと自体は悪くないと思いますが
実は人を「見た目」で判断するというのは
人間の脳の機能が深く関わっている。
このことをしっかりと理解すれば
「差別」や「多様性」の問題と
向き合うときに大きな力になるでしょう。
とても考えさせられた一冊でした。
それでは
また。
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中小零細企業の顧問契約をメインの仕事としています。
中小零細企業が法的トラブルに巻き込まれるのを未然に防止すること、 そして、 情報発信を通じて弁護士の敷居を下げ、中小零細企業にもっと弁護士を利用していただくことを使命として活動しています。
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私は、中小零細企業のトラブルをできる限り未然に防止する、万が一トラブルになっても、それをできるだけ小さいうちに「解決」することで、経営者の方の余計な負担をなくし、本業にエネルギーを傾けていただきたいと考えています。
また、中小零細企業の「お困りごと」に関しては、法律問題という弁護士の職域を超えて、経営コンサルタント(キャッシュフローコーチ)として、経営相談や金融機関融資の支援などを通じて、日本経済を支える中小企業の「お困りごと」全般のお手伝いをすることにも力をいれています。