「顧客満足度No.1 」「業界シェアNo.1」など
広告でよく見かける「No.1」表示。
自社の商品やサービスをアピール
するには効果的ですが
実は根拠が不十分だと
法律違反になることも。
今回は
中小企業が知っておきたい「No.1」
表示のルールについて考えてみます。

(今日の「棒人間」 その表示、大丈夫??)
<毎日更新1990日目>
広告において
「数字」は大切だと言われています。
たとえば
創業●年、販売実績●件
施工実績●件、会員数●人突破
経歴●年、フォロワー数●人
チャンネル登録数●人などなど。
数字で表すと
その大きさやすごさが
目に見えて伝わりやすく
それが競合他社との「差別化」に
つながる効果があると言われています。
法的な観点から見ると
こういった数字による権威づけで
注意しなければならないのが
いわゆる「No.1表示」と
呼ばれるものです。
たとえば
「顧客満足度No.1」「人気No.1」
「業界シェアNo.1」「口コミ評価No.1」
「リピート率No.1」「価格満足度No.1」
「おすすめNo.1」「地域No.1」などなど。
やはり「No.1」という数字には結構
強烈なインパクトがあり
広告効果も高いと言われています。

ところが
実はこの「No.1表示」には
景品表示法の規制がかかる
場合があります。
具体的には
景品表示法第5条1号で
「優良誤認表示」の広告を
禁止しています。
この「優良誤認表示」というのは
簡単に言えば
です。
要するに
「実際よりも良いものだと誤認させる」
ような表示が
「優良誤認表示」にあたり得る
と考えて結構です。
そして
「No.1表示」が
特に具体的な根拠がない場合は
まさにこれに当たってしまい
「優良誤認表示」ということで
景品表示法違反に問われる可能性が
出てくるというわけです。
とは言え
やはり広告で「No.1表示」を行えば
上記のとおり一定の強いインパクトを
与えられますので
なんとか使いたいというケースも
少なくないでしょう。
それでは
逆に上記のような「No.1表示」が
景品表示法違反に問われないように
することはできないのでしょうか?
実は
次の4つの要件を満たせば
「No.1表示」を行っても
「優良誤認表示」には当たらない
とされています。
具体的には
① 比較する商品などが適切に選ばれていること
② 調査対象となる人が適切に選ばれていること
③ 調査が公平な方法で実施されていること
④ 表示内容と調査結果が適切に対応していること
の4つです。
まず
「① 比較する商品などが適切に
選ばれていること」という要件について。
これは
自社の商品と比較対象となるべき
同種または類似の商品などを適切に
選定する必要があります。
たとえば
シャンプーで
自社商品と
他社の4商品を比較する
アンケートを実施した結果
自社が見事1位に。
ところが
比較対象となった4商品には
実は業界で売上上位の有名メーカーの
商品が含まれていなかった。
このように自社に都合の良い商品だけを
選んで(逆に、都合の悪い商品を排除して)
「No.1」と表示することは問題がある
ということです。
次に
「② 調査対象となる人が適切に
選ばれていること」の要件です。
これについては
調査の対象となる人が無作為に
選ばれた人でなければなりません。
たとえば
自社の商品を継続的に購入している
顧客だけを調査対象者に選ぶ場合。
あるいは
調査対象者として自社の社員や
関係者だけを選ぶなど。
こういった自社に都合の良い人だけを
対象者に選ぶというやり方は
恣意的であり
バイアスが働いてしまうので
もちろん適切な選び方とは
言えないということになります。
さらに
「③ 調査が公平な方法で実施
されていること」の要件です。
たとえば
ある会社が自社のシャンプーについて
「顧客満足度No.1」と表示するために
アンケート調査を行ったとします。
ところが
そのアンケートで
自社商品については良い点を紹介する一方
他社商品については商品名と写真しか
示していなかったような場合です。
これでは
自社商品が有利になるように
誘導しているといえ
公平な調査とは言えません。
このように
自社商品だけが有利になる
ような調査方法では
この要件を満たさないと
いうことになってきます。
そして最後に
「④ 表示内容と調査結果が適切に
対応していること」の要件です。
これは
上記の調査結果が
「顧客満足度No.1」という表示をきちんと
裏付けるものになっている必要がある
ということです。
気をつけなければならないことは
景品表示法に違反すると
刑事罰を受けたり
課徴金を課せられるリスクが
あるということ。
それだけではなく
違反企業名として公表されて
信用を失ってしまうリスクも
バカになりません。
広告としては自社商品を権威づけ
競合他社との差別化のためにも
利用したくなる「No.1」表示。
しかし
さしたる根拠もなく
「No.1」表示を行ってしまうと
景品表示法違反で問題となる
リスクがあります。
ですから
広告宣伝の文言には気を
つけなければなりませんね。
心配な場合は
ぜひ弁護士など専門家に
相談するようにして下さい。
それでは
また。
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Profile
中小零細企業の顧問契約をメインの仕事としています。
中小零細企業が法的トラブルに巻き込まれるのを未然に防止すること、 そして、 情報発信を通じて弁護士の敷居を下げ、中小零細企業にもっと弁護士を利用していただくことを使命として活動しています。
【私のミッション】
中小零細企業の味方であり、中小零細企業のトラブルを「裁判しないで解決すること」をミッションにしています。
中小零細企業のトラブルが、「裁判沙汰」にまで発展すると、経営者の方にかかる時間的・経済的負担が大きく、エネルギーを消耗します。
私は、中小零細企業のトラブルをできる限り未然に防止する、万が一トラブルになっても、それをできるだけ小さいうちに「解決」することで、経営者の方の余計な負担をなくし、本業にエネルギーを傾けていただきたいと考えています。
また、中小零細企業の「お困りごと」に関しては、法律問題という弁護士の職域を超えて、経営コンサルタント(キャッシュフローコーチ)として、経営相談や金融機関融資の支援などを通じて、日本経済を支える中小企業の「お困りごと」全般のお手伝いをすることにも力をいれています。