「弁護士に相談したら
私が正しいと言われた!」などと、
やたらと「弁護士」を
連呼する人がいます。
この手の脅しは、
たいていハッタリであることが
多いものです。
(今日の「棒人間」 「弁護士」を連呼する人)
<毎日更新931日目>
先日、
顧問先のA社長から
ご相談を受けました。
A社長の会社では、
今悪質なクレーマーに
絡まれていて、
その対処に悩んで
おられました。
聞くと、
そのクレーマーは、
ことあるごとに
と、
背後に「弁護士」がいることを
におわせてくるのだそうです。
A社長も、
さすがに不当なクレーマー
だとわかっていても、
相手が「弁護士」「弁護士」と
連呼するので、
心配になってきます。
もしかしたら、
我が社の対応に法律上の
落ち度や問題点が
あったのかも知れない・・・。
こんな風に考えたとしても
不思議はないでしょう。
私もこれまで弁護士として20年、
数多くの法律相談を
受けてきましたが、
上記のような脅しを
かけてくるという相談にも
時々お目にかかります。
結論から言いますと、
「弁護士」「弁護士」と
連呼する人に限って、
実はハッタリであることが
多いのも事実です。
クレーマーが
「弁護士に相談した」と言っても、
果たしてそれが本当か
どうかはわかりません。
ただのハッタリで、
実際には相談していない
ことも少なくありません。
あるいは、
無料相談などで多少
聞きかじったことを
言っているケースもあります。
しかし、
無料相談だと、
時間は30分程度で、
一般的な知識程度のことしか
聞けない場合も多いです。
したがって、
本当にその相談を
受けた弁護士が、
責任を持って見通しを
どこまで示せるかは
難しい点があります。
ですから、
「弁護士」「弁護士」と
連呼するクレーマーに対しては、
あの〜、それはどちらの弁護士ですか?
正式に依頼されたのですか?
と聞いてみると良いでしょう。
そうすると、
答えられなくなるクレーマーも
少なくありません。
だいたい、
弁護士に依頼すれば、
費用がかかります。
そこまでお金をかけて
弁護士に依頼している
クレーマーというのは、
そう多くはありません。
また、
相談や依頼を受けた
弁護士にしても、
明らかに不当な要求や
クレームであれば、
その依頼を受けることは
通常はありません。
しかし、
一般の人からすると、
「弁護士」という言葉を
連呼されると、
つい緊張して心配になって
しまうことはあるでしょう。
悪質なクレーマーは
こうしたことをよく知っており、
これこそが狙う効果なのです。
「弁護士に相談している」
だけではなくて、
やたらと
などと、
知り合いに弁護士がいることを
匂わせる人もいますが、
これもほぼ同類と見て
間違いありません。
たとえば、
一度無料法律相談を
利用しただけで、
とか、
なんて言う人もいますので。
そういえば、
ってのも、
割とよく聞くフレーズです。
やっぱり「銀座」っていうと
ハクがつくと思って
いるのでしょうね(笑)
そんなわけですので、
悪質なクレーマーから
などと言われても、
決して慌てる必要はありません。
とは言え、
中には本当に弁護士に
相談していたり、
依頼していたりするケースも
なくはありません。
また、
ハッタリとはわかっていても、
やはり「弁護士」などと
連呼されると心配に
なってしまう、
というのも人情でしょう。
その場合は、
やはりこちらも
弁護士に相談したり、
正式に依頼することを
お勧めします。
悪質なクレーマーの中には、
こうした脅しの
テクニックだけでなく、
手練手管の交渉に
長けているという
ケースもあります。
いつの間にか、
クレーマーのペースにはまって、
相手の言いなりになってしまう
危険性もあります。
この手のクレーマーは、
一度こちらの弱みを見せると、
さらにそこに漬け込んできます。
なかなかご自身の手に
負えないと思ったら、
早めに交渉のプロである
弁護士に依頼することを
お勧めします。
最近では、
あちこちでクレーマー問題が
増加しているように感じます。
クレーマー対策で、
疲弊してしまったり、
無駄な時間やお金を浪費
しないようにするにも、
専門家に任せた方が
良い場合もあるかと。
それでは、
また。
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今回は、何度も注意したのに、改まらないから解雇? いや、ちょっと待ってください!というテーマでお話しています。
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中小零細企業の顧問契約をメインの仕事としています。
中小零細企業が法的トラブルに巻き込まれるのを未然に防止すること、 そして、 情報発信を通じて弁護士の敷居を下げ、中小零細企業にもっと弁護士を利用していただくことを使命として活動しています。
【私のミッション】
中小零細企業の味方であり、中小零細企業のトラブルを「裁判しないで解決すること」をミッションにしています。
中小零細企業のトラブルが、「裁判沙汰」にまで発展すると、経営者の方にかかる時間的・経済的負担が大きく、エネルギーを消耗します。
私は、中小零細企業のトラブルをできる限り未然に防止する、万が一トラブルになっても、それをできるだけ小さいうちに「解決」することで、経営者の方の余計な負担をなくし、本業にエネルギーを傾けていただきたいと考えています。
また、中小零細企業の「お困りごと」に関しては、法律問題という弁護士の職域を超えて、経営コンサルタント(キャッシュフローコーチ)として、経営相談や金融機関融資の支援などを通じて、日本経済を支える中小企業の「お困りごと」全般のお手伝いをすることにも力をいれています。