「裁判しないで解決」する建設業・不動産業を多く扱う
渋谷の弁護士吉田悌一郎

破産・倒産は「絶対に」ダメなことなのか?

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企業の倒産件数が増加している、

という報道があります。

 

 

本当に苦しい時は、

「破産」を選択して、

再起を図るのも1つの選択肢

だということは、

覚えておいた方が

よいでしょう。

 

 

(今日の「棒人間」 苦しい時は「破産」もあり)

 

<毎日更新993日目>

2023年は4年ぶりに倒産件数が8000件台に

昨年、2023年は、

倒産件数が2

年連続で増加し、

2019年以来、

4年ぶりに8000件台

に上ったとの報道が

ありました。

 

2023年企業倒産4年ぶりに8000件台に

 

 

ちなみに、

前年比の増加率は

35.1%だそうで、

これは1992年以来、

31年ぶりの高水準

とのことです。

 

 

そして、

今年2024年4月には、

いわゆるゼロゼロ融資の

民間返済がピークを迎えて、

資金繰りが一段と厳しく

なる企業も増えると

見られています。

 

 

それゆえ、

2024年の倒産件数は1万件

の壁を越える可能性がある

とも言われています。

 

 

ひと口に「倒産」と言っても、

いろいろなパターン

がありますが、

もっともポピュラーなのは、

裁判所に申し立てを行う

「破産」の手続きです。

 

 

裁判所に破産の申し立てを行い、

一定の手続きを経ると、

簡単に言えば、

 

 

原則としてそれまで

負っていた借金を

返済しなくても

よくなります。

 

 

いわば、

法律によって、

背負った借金をいったん

リセットできる制度、

それが破産という

制度です。

 

 

日本は法治国家ですから、

借りたお金は

返すのが大原則です。

 

 

しかし、

様々な事情で、

借りたお金を

返せなくなって

しまうこともあります。

 

 

そして、

金利によって膨らんだ

借金を背負い続け、

一生借金を返済し続け

なければならないというのも

不合理です。

 

 

そこで、

誠実な債務者が生活を立て直し、

経済的にやり直しをできる

ようにするためのものが、

破産という制度なのです。

 

破産・倒産に対するネガティブイメージ

ところが、

どうしても破産

というものに

躊躇(ちゅうちょ)してしまう

経営者の方も

少なくありません。

 

 

その理由はいくつか

考えられますが、

1つは、「破産」に

まつわる一種の都市伝説

があります。

 

 

たとえば、

破産すると、

・戸籍や住民票にそのことが書かれる。
・破産すると選挙権が奪われる。
・破産した事実を公にバラされる。
・破産すると、自分の家族が借金を背負う。
・破産すると、子どもの進学や就職に影響する。

 

こういったことが、

まことしやかに

噂されています。

 

 

しかし、

基本的にこれらは

すべて間違っています。

 

 

この辺のところは、

下記のブログ記事に

詳しく書いていますので、

参考にしてください。

 

一応知っておきたい破産の知識とよくある誤解

 

多くの経営者が、

破産をためらう

もう1つの理由は、

やはり

 借りたものは、返さなければならない

という倫理観、

道徳感の縛りかも

知れません。

 

 

 

特にわが国では、

 借りたものを返すのは当たり前

 借金を踏み倒すなど、人の道に反する

といった価値観が

根強くあります。

 

 

 

ですから、

マジメな経営者ほど、

どれだけ苦しくなっても、

破産だけはできない

と言って、

ますます自分を追い詰めて

しまうのです。

 

 

 

 

破産は、再チャレンジのための合法的なシステム

しかし、

破産や倒産は、

本当に「絶対に」

ダメなことなの

しょうか?

 

 

先日、

私が所属している倫理法人会で、

「純粋倫理学習会」という

オンラインの勉強会が

ありました。

 

 

講師は、

倫理法人会の

法人スーパーバイザーの

工藤直彦さんです。

 

 

工藤さんのお話は、

これまでも倫理法人会の

モーニングセミナーなどで

何度も拝聴していますが、

とにかくわかりやすい。

 

 

難しい原理を、

具体的な日常生活の

例に引き直して、

噛み砕いてわかりやすく

教えてくれます。

 

 

工藤さんのお話しの中で、

世の中で「これは絶対にダメ」

という絶対的価値は存在しない、

というものがありました。

 

 

物ごとは、

逆にいろいろな面がある、

いろいろな見方がある

というように、

「相対的」なものだと

言います。

 

 

 借りたものは、返さなければならない

というのは、

ある意味当然のことです。

 

 

しかし、

人にはいろいろな事情があり、

返さなければいけないものを、

どうしても返せない、

ということもあるわけです。

 

 

物ごとを「絶対的価値」

で見るということは、

ある一面だけを

追求することになり、

 

 

ものの見方の「ゆがみ」を

生むことになります。

 

 

借金をチャラにしてくれる

「破産」という制度が、

なぜ合法的なものとして

存在しているのか?

 

 

それは、

いろいろな事情によって、

借りたお金を返せなく

なってしまう人のために、

合法的に認められた

「再チャレンジ」の

ための制度なのです。

 

 

もちろん、

借金が膨らんだからといって、

裁判所に破産の申し立てをして、

認められるためには、

それなりのハードルがあり、

簡単ではありません。

 

 

しかし、

払えないことを前提として、

きちんと誠意を持って

対応する人に対しては、

「再チャレンジ」の

後押しをしてくれる

制度なのです。

 

 

私は、

本当に苦しい時は、

「破産」を選択して再起を図る、

という道も十分にあり得る

と思っています。

 

 

世の中に名をなした経営者には、

かつて破産を経験した

という人も少なくありません。

 

 

あのケンタッキーフライドチキンの

カーネルサンダースも破産を

経験している話は有名です。

 

 

本当に苦しい時は、

「破産」を選択して

再起を図る道もあるのだ、

ということは覚えておいた方が

良いと思います。

 

 

それでは、

また。

 

 

 

 

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最新動画 

今回は、契約書の見直しは必要か??取引先が個人から法人化した場合、というテーマでお話ししています。

 

 

 

 

 

 

活動ダイジェスト

昨日は、サメにハマっている息子と2人で、アクアマリン品川の水族館へ。
実は、ここは息子が1歳から2歳の頃によく来ていたので、懐かしかったです。
昔はイルカショーやアシカショーがお目当てでしたが、今はサメの水槽に一直線。
私のスマホで息子が写真を撮りまくっていました。

 

 

 

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名前吉田 悌一郎
住まい東京都

Profile

中小零細企業の顧問契約をメインの仕事としています。

中小零細企業が法的トラブルに巻き込まれるのを未然に防止すること、 そして、 情報発信を通じて弁護士の敷居を下げ、中小零細企業にもっと弁護士を利用していただくことを使命として活動しています。

【私のミッション】
中小零細企業の味方であり、中小零細企業のトラブルを「裁判しないで解決すること」をミッションにしています。

中小零細企業のトラブルが、「裁判沙汰」にまで発展すると、経営者の方にかかる時間的・経済的負担が大きく、エネルギーを消耗します。

私は、中小零細企業のトラブルをできる限り未然に防止する、万が一トラブルになっても、それをできるだけ小さいうちに「解決」することで、経営者の方の余計な負担をなくし、本業にエネルギーを傾けていただきたいと考えています。

また、中小零細企業の「お困りごと」に関しては、法律問題という弁護士の職域を超えて、経営コンサルタント(キャッシュフローコーチ)として、経営相談や金融機関融資の支援などを通じて、日本経済を支える中小企業の「お困りごと」全般のお手伝いをすることにも力をいれています。

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