多くの人が新たな挑戦に踏み出せない
大きな原因の1つとして
「自分にはムリだ」という
メンタルブロックがあります。
このメンタルブロックというものは
想像以上に人の行動力を鈍らせ
萎縮させるもの。
私にとっても
この「メンタルブロック」を
乗り越えることが
大きな課題でした。
(今日の「棒人間」 大きな壁に阻まれる??)
<毎日更新1090日目>
今日はゴールデンウィーク
前半の三連休の中日。
というわけで
昨日から書いている
私の過去を振り返る
シリーズの第2回
行ってみたいと思います。
昨日は
ポンコツ学生だった私が
ふとしたことをきっかけに
司法試験を受けて弁護士を
めざすことを決意する
というエピソードを書きました。
ここで
司法試験とはどんな試験なのか
ということをちょっと
説明したいと思います。
司法試験というのは
簡単にいえば
裁判官、検察官、弁護士
になるための試験です。
正式には
というもので
要するに「法律」の試験。
私が司法試験を受験した時期は
今のような法科大学院(ロースクール)
の制度はまだなく
いわゆる旧司法試験の時代でした。
当時の試験制度は
毎年5月に短答式試験(択一試験)
7月に論文式試験
10月に口述試験が行われ
3つの試験にパスしてようやく
最終合格という流れでした。
短答式試験はマークシートの選択式で
試験科目は憲法、民法、刑法の3科目
3時間半で60問を解くという
ハードな試験でした。
そして
この短答式試験に合格すると
次の論文式試験の
受験資格が得られます。
論文式試験は
毎年7月の暑い時期に
2日間にわたって行われる
非常に過酷な試験です。
試験科目は憲法、民法、刑法に加えて
商法、民事訴訟法、刑事訴訟法
の6科目でした。
1科目あたり2題の論文式の問題が出題され
試験時間は1科目あたり2時間
1日3科目(6時間)で2日間
にわたって行われます。
この論文試験がとりわけ難関で
この論文試験に合格できれば
あとは口述試験となります。
口述試験といっても
単なる面接などではなく
法律の中身をバンバン聞かれて
それに答えるという
文字どおり口述の「試験」です。
そして
この口述試験に合格してようやく
晴れて最終合格となるのです。
今の司法試験もそれなりに
大変とは聞きますが
当時の旧司法試験は合格率が2〜3%程度で
かなり難関の試験ではありました。
合格者の平均受験回数が
6回とか7回とかで
中には10回以上受けて
ようやく合格するという人も
珍しくありませんでした。
試験は1年に1回しかありませんから
10回以上受けるというのは
まさに合格するのに
10年以上かかるということで
まぁ、ご苦労様です(笑)。
ところで
昨日のブログにも書きましたが
私の出身大学である駒澤大学は
当時司法試験の合格実績が
ゼロではないものの
ほとんどない大学でした。
もちろん
知り合いに司法試験に受かった人
なんか聞いたこともありませんでしたし
それどころか
法学部でありながら
司法試験をめざしているという人も
ほとんどいませんでした。
しかも
上記で述べたとおり
当時の旧司法試験は
下手をすれば合格までに
10年以上かかるかも
しれない恐ろしい試験。
そんな環境にいた私が
司法試験をめざすというのは
非常に大きな「心の壁」がありました。
ところが
当時司法試験の受験予備校の体験受講
のようなものに行った私は衝撃を受けます。
受験予備校は
文字どおり司法試験をめざす
人たちが集まってくるわけですが
そこに来る人たちは、東大とか
早稲田・慶應、中央など
一流大学の人たちばかり。
それは良いのですが
私が衝撃を受けたのは
その人たちの「司法試験」
に対する感覚です。
そこに来ていた大学2年か3年
くらいの女子学生の人などの会話。
サークルの先輩が司法試験に現役で合格したし、周りも勉強している人が多いので、私もそろそろ「司法試験」の勉強でもしようかと思って。
と
実に爽やかでアッサリと
司法試験の世界に入ってきます。
彼女たちのセリフや雰囲気には
当時私が感じていた司法試験に対する「心の壁」
のようなものは微塵も感じませんでした。
果たして
こんな人たちと勝負して
自分は勝てるんだろうか?
なんか自分はとてつもなく
ヤバいことに手を出している
んじゃないだろうか?
とにかく
初っ端からすごい衝撃を
受けたのでした。
「ノミの天井」という
たとえ話があります。
ノミというのは本来かなり
身体能力が高いらしく
30センチ50センチは
飛んでいけるそうです。
そのノミを捕まえて
ビーカーの中に入れ
天井にはガラスの板を置きます。
そうすると
ノミがジャンプしたときに
そのガラスの天井にぶつかります。
これを繰り返していると
やがてノミは高く飛ぶことを
諦めるようになります。
さて
この天井を外してビーカーの外に出し
このノミを他の普通の
30センチ50センチ飛び跳ねている
ノミの群れに入れるとどうなるでしょうか?
そうすると
それまでビーカーの中にいたノミは
まわりのノミがみな自分よりはるかに
高く飛んでいる環境に交わり
刺激を受けることになります。
まわりがやっているなら自分も
ということで
このノミも高く飛ぶことに
積極的に挑戦するようになります。
すると
結果的にこのノミは30センチ50センチという
本来の高さにまで飛べるようになる
という話です。
当時私が司法試験に対して感じていた
「メンタルブロック」は
まさにこの「ノミの天井」に他なりません。
周囲に誰も司法試験に受かった人も
めざしている人もいない環境であれば
「やっぱり自分もムリじゃないか」
となりがちです。
しかし
受験予備校で私が出会った
女子学生たちは
まさしく天井などなく
30センチとか50センチとか
高く飛び跳ねる「ノミ」だったのです
(ちょっとたとえが悪いね)。
このエピソードは
私が当時の自分の狭い環境を飛び出して
外の世界を知るという意味で
良い経験になりました。
司法試験に大きなメンタルブロックを
持っていた私も
彼女たちのような人たちと接していると
「自分も合格できる」という気に
なってくるから不思議です。
ここでも
私の「おめでたさ」発揮ですね(笑)
とはいえ
私が一流大学の学生たちと
接したからと言って
それだけですぐに「メンタルブロック」が
簡単に外れたわけではありませんでした。
そもそも
彼ら彼女らは
大学に入る時点で必死に勉強して
一流大学に合格するという
成功体験を積んでいます。
ロクに勉強してこなかった
私とは前提条件が違うわけです。
中途半端に司法試験の勉強なんか始めて
もしダメだったらどうするのか。
下手をすると
人生を棒にふることにも
なりかねません。
そこで、私は
まだかすかに自分の中に残っていた
「メンタルブロック」を消し去るために
ある小さな挑戦をすることにしました。
そのことについては
また明日お話ししますね。
それでは
また。
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