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渋谷の弁護士吉田悌一郎

ナフサショックで契約後に資材が高騰?建設業法の「おそれ通知」はリスクヘッジになるか?

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ナフサショックの影響が建設・住宅業界に

広がっているようです。

 

 

契約後に資材が急騰しても

原則として代金を一方的に変更

することはできません。

 

 

そこで注目されるのが

建設業法に新設された

「おそれ通知」という制度です。

 

 

 

 

(今日の「棒人間」 物価高に押しつぶされる??)

 

<毎日更新1815日目>

先行きが見えないナフサショック

ナフサショックが経済に大きな

打撃を与えているようですね。

 

 

今年の2月以降

イラン攻撃によってホルムズ海峡

封鎖懸念により

 

 

日本の原油輸入ルートが

圧迫されました。

 

 

ナフサは原油を精製して得られる液体で

プラスチック・合成繊維・塗料など

 

 

私たちの生活に欠かせない

ほぼすべての化学製品の出発点

となるわけですね。

 

 

このナフサショックによって

特に建設業や住宅業界では非常に

大きな影響を受けているようです。

 

 

住宅の建設に欠かせない

原材料が不足して価格が高騰。

 

 

特に問題となるのは

たとえば住宅会社が顧客と

建築請負契約を締結した後になって

 

 

資材や原材料が急激に

高騰してしまった場合。

 

 

住宅会社としては

契約時に定めた代金では到底

原材料を調達できなくなり

 

 

契約の途中で顧客に代金の

値上げを求めるというものです。

 

 

しかし

法律上は

 

 

いったん契約した代金額は

基本的に法的な拘束力を持ちます。

 

 

ですから

契約後に途中で住宅会社が一方的に

代金額を引き上げることはできません。

 

 

そこで

こうした正確な予測が難しい

原材料価格等の上昇のリスクに対して

 

 

契約時にどの程度対策をとることが

できるのかが問題となります。

 

 

 

 

建設業法の「おそれ通知」とは?

 

この点

昨今建設業法という法律が改正され

 

 

こうしたリスクに対する

対策が規定されました。

 

 

まず1つは

契約を締結する際に

 

 

建設会社に将来の資材高騰

などのおそれがある場合に

 

 

顧客に対してそのリスクを通知

しなければならないという

義務が規定されています。

 

 

この通知は「おそれ通知」

などと呼ばれることがあります。

 

 

そして

この通知を行ったことを前提として

 

 

契約締結後に実際に資材高騰など

通知したリスクが現実化した場合。

 

 

その場合には

建設業者は顧客に対して

契約書で定められた事項のうち

・工期の変更
・工事内容の変更
・請負代金額の変更

について顧客に協議を

申し出ることができる

とされています。

 

 

そして

この申し出を受けた顧客としては

 

 

申出が根拠を欠く場合その他

正当な理由がある場合を除き

 

 

誠実に協議に応ずるよ

努めなければならないとされています。

 

 

もちろん

これはあくまで誠実に協議に応ずる

ように努力する義務を定めたものであり

 

 

必ず代金額を変更してもらえる

というものではありません。

 

 

ただ

法律で誠実に協議するような

努力義務が明示されたということは

 

 

一定の意味があると考えられます。

 

 

この規定によって

申し出を受けた顧客としては

 

 

協議を完全に無視・拒絶することへの

心理的・社会的な抑止力にはなるでしょう。

 

 

少なくとも

こういった法的な根拠がまったく

ない状態と比較すれば

 

 

交渉の土台が法律上明示された

ことの意義は小さくないと

考えられます。

 

 

さらに

こうした法律の規定があることは

 

 

実際に顧客とトラブルになった場合に

1つの根拠として機能します。

 

 

具体的には

調停や裁判になった場合

 

 

法律上の努力義務があるにも関わらず

顧客が協議を拒否した場合には

 

 

事実上顧客にとって不利に働く

可能性もあると考えられます。

 

 

 

 

 

不透明なリスクをどこまで説明するか?

 

いずれにしても

上記の協議の申し出と協議に

応じる努力義務が認められるのは

 

 

契約締結前に建設業者が上記の

「おそれ通知」をきちんと

行うことが必要です。

 

 

さらに

この「おそれ通知」は

 

 

建設業者にとっての

スクヘッジのみならず

 

 

顧客の側にとっても将来のリスクを

ある程度予測できるという

メリットがあります。

 

 

具体的には

この「おそれ通知」にはどのような

ことを記載したら良いのでしょうか?

 

 

まず

価格の高騰や工期の遅延が発生するリスク

 

 

またそのリスクが生じる原因となる

社会情勢などを説明する必要があります。

 

 

その上で

高騰や供給不足が予想される

具体的な資機材について記載します。

 

 

さらに

実際にそうしたリスクが

顕在化した場合

 

 

協議や契約内容の変更があり得る

といったことを説明する

必要があります。

 

 

そして

この「おそれ通知」について

非常に重要なポイントは

 

 

単に書面を交付するなどして

通知するだけで終わらせない

ということです。

 

 

顧客にきちんと口頭でも

説明した上で

 

 

できればきちんと顧客の署名・押印

などをもらっておいた方が

良いでしょう。

 

 

確かに顧客の署名・押印までは

法律では要求されていません。

 

 

しかし

顧客から署名・押印をもらうことで

 

 

顧客が「おそれ通知」の内容

について説明を受け

 

 

了解をしたという1つの証拠

として意味があると考えます。

 

 

いずれにしても

この問題で顧客とのトラブルや

「裁判沙汰」を予防するためには

 

 

やはり契約の段階でその時点で

予想できるリスクをきちんと顧客に

説明しておくことがポイントとなります。

 

 

契約後になって

「そんなの聞いてない!」といった

トラブルを避けるためにも

 

 

リスクについての丁寧な

説明は大切でしょうね。

 

 

それでは

また。

 

 

 

 

 

 

 

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今回は「カスハラで業務が妨害?10月から義務化される会社のカスハラ対策」というテーマでお話ししています。

 

 

 

 

活動ダイジェスト

昨日は、早朝から渋谷区倫理法人会のモーニングセミナーに参加。

終了後は、事務所近くのスタバにてブログなど。
その後は事務所に行って、午前中は事務所の運営委員会の会議。
午後は、ブログ仲間がやっている中小工務店向けのYouTubeチャンネルにゲスト出演するための撮影がありました。
「一歩先行く工務店チャンネル」https://www.youtube.com/@MXengineering
その後は引き続き事務所で仕事。
顧問先のお客様から依頼された契約書作成などでした。

 

 

 

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裁判しないで解決する
ノーリスクプロモーター

                               
名前吉田 悌一郎
住まい東京都

Profile

中小零細企業の顧問契約をメインの仕事としています。

中小零細企業が法的トラブルに巻き込まれるのを未然に防止すること、 そして、 情報発信を通じて弁護士の敷居を下げ、中小零細企業にもっと弁護士を利用していただくことを使命として活動しています。

【私のミッション】
中小零細企業の味方であり、中小零細企業のトラブルを「裁判しないで解決すること」をミッションにしています。

中小零細企業のトラブルが、「裁判沙汰」にまで発展すると、経営者の方にかかる時間的・経済的負担が大きく、エネルギーを消耗します。

私は、中小零細企業のトラブルをできる限り未然に防止する、万が一トラブルになっても、それをできるだけ小さいうちに「解決」することで、経営者の方の余計な負担をなくし、本業にエネルギーを傾けていただきたいと考えています。

また、中小零細企業の「お困りごと」に関しては、法律問題という弁護士の職域を超えて、経営コンサルタント(キャッシュフローコーチ)として、経営相談や金融機関融資の支援などを通じて、日本経済を支える中小企業の「お困りごと」全般のお手伝いをすることにも力をいれています。

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