「裁判しないで解決」する建設業・不動産業を多く扱う
渋谷の弁護士吉田悌一郎

社長が息子を勝手に解任? 株主総会を「スキップ」した同族会社の末路

LINEで送る
このエントリーを Google ブックマーク に追加
Pocket

「うちは家族経営だから

株主総会なんて開かなくても大丈夫!」

 

 

そんな軽い気持ちで株主総会を

「スキップ」していると

思わぬ「裁判沙汰」になることも。

 

(今日の「棒人間」 株主総会をスキップ??)

 

<毎日更新1994日目>

父親が長男を勝手に取締役から解任??

 

中小企業の場合

もしかしたら

うちは株主総会なんて、やったことありませんよ。

という会社もあるかも知れません。

 

 

実際

たとえば家族だけで経営している

同族会社などでは

 

 

株主総会を正式に開いたことはない

という会社も珍しくないでしょう。

 

 

ただ

こういった株主総会の手続きを

軽く考えていると

 

 

思わぬ「裁判沙汰」に発展

することがあります。

 

 

これは

大阪のある不動産会社で起きた

親族間のトラブルです。

 

 

この会社は1982年に設立され

創業者である父親が長年にわたって

経営の一手に握ってきました。

 

 

父親は

もともと会社を長男に継がせるつもりで

 

 

自分が持っていた会社の株式の一部を

長男に贈与します。

 

 

その結果

長男は会社の株の4割以上を持つ大株主に。

 

 

ところが

その後父親と長男の関係が悪化します。

 

 

長男は別の事業を手がけるようになり

父親とは長年疎遠になってしまいました。

 

 

そんな中

父親は2014年に長男を会社の取締役から

解任するという決定をします。

 

 

父親は

臨時株主総会で解任の決議を

したという議事録を作成し

 

 

法務局で解任の冬季まで

すませてしまいました。

 

 

しかし

実はこのとき株主総会など

開かれていませんでした。

 

 

長男も

同じく大株主だった母親も

 

 

そんな株主総会があったことなど

知りませんでした。

 

 

そこで

長男と母親は

 

 

株主総会の決議は存在しないとして

父親と会社を相手取って

裁判を起こしたのです。

 

 

 

裁判の中で父親は

これまで会社の経営は自分一人で決めてきた。
長男たちも異議をとなえず、黙って同意してきた。

という趣旨の反論をしました。

 

 

しかし

裁判所はこの主張は認めませんでした。

 

 

長男と母親は

合わせて会社の株式の約8割を

持っていました。

 

 

2人はもちろん

取締役の解任について説明もされず

 

 

株主総会を開くことの同意も

していなかったのです。

 

 

裁判所は

問題の株主総会は存在しない

として

長男と母親勝訴の判決を下したのです。

 

 

 

*この事案は、日本経済新聞「中小企業リーガル処方箋」の「役員務める長男、知らぬ間に解任 「一人で経営」父が株主総会開かず」より引用しました。

 

 

 

「社長が決めればOK」ではない?株主総会のルール

 

こういった話は

実は中小企業にとって

決して他人ごとではありません。

 

 

特に

創業者である社長が長年

会社を経営している場合

会社のことは、全部自分が決める

という感覚になりがちです。

 

 

しかし

法律上は

 

 

株式会社には「株主総会」という

重要な意思決定機関があります。

 

 

たとえば

取締役の選任や解任

定款の変更などは

 

 

原則として株主総会の決議が

必要となります。

 

 

つまり

いくら社長でも

 

 

株主総会の決議を経ずに

勝手に他の取締役を解任することは

できないのです。

 

 

また

株主総会を開く場合には

 

 

原則として株主に対して

招集通知を送るなど

 

 

法律で定められた手続きを

踏まなければなりません。

 

 

これを怠ると

決議が取り消されたり

 

 

場合によっては先ほどの事例のように

決議そのものが存在しないと

判断される可能性があります。

 

 

特に注意したいのが

親族が株主になっている会社です。

 

 

普段は家族の仲が良く

父親である社長がすべて決めていても

誰も文句を言わないかも知れません。

 

 

ところが

いったん親子やきょうだいの

関係が悪化すると

 

 

状況は一変します。

あのとき株主総会なんか開かれていない!

そんな決議に同意した覚えはない!

といった形で騒ぎになり

過去の会社の意思決定が

問題となることがあります。

 

 

 

 

株主総会を開かなくても決議できる方法がある?

 

とはいえ

中小企業の社長からすると

 

 

毎回わざわざ株主総会を

開くなんて面倒だ

と思うかも知れません。

 

 

この点

会社法には

 

 

ういった場合に使える

便利な制度があります。

 

 

それが

「株主総会決議の省略」

いわゆる「みなし決議」と呼ばれる制度です。

 

 

これは

取締役または株主が提案した議案について

 

 

議決権を行使できる株主全員が書面や

ネットのやり取りなどで同意すれば

 

 

実際に株主総会を開かなくても決議が

あったものとみなされるというものです。

 

 

要するに

一定の条件を満たせば

 

 

わざわざ株主を集めなくても

会社として正式な決定ができるというわけです。

 

 

ただし

ここで大切なことは

 

 

議決権を行使できる「株主全員」の

同意が必要だということです。

 

 

社長が大半の株式を

持っているからといって

 

 

他の株主の同意を無視して

よいわけではありません。

 

 

中小企業では

日頃の信頼関係から

 

 

ついつい必要な手続きを省略してしまう

ということをやりがちです。

 

 

しかし

「家族だから大丈夫」とか

 

 

「今まで問題がなかったから大丈夫」

という考え方こそ

実は危険なのです。

 

 

同族会社における親族間のトラブルや

「裁判沙汰」を避けるためにも

 

 

株主総会をはじめとした必要な手続きは

きちんと押さえておきたいものです。

 

 

それでは

また。

 

 

 

 

 

サービスメニュー

○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●

 

◾️裁判しないで解決するノーリスクプロモーター・弁護士 吉田悌一郎のプロフィール

 

◾️あなたのお悩み解決・法律相談/なんでも相談サービス

 

◾️あなたの会社のトラブルを予防します〜あんしん法務ガード(顧問契約)

 

◼️「裁判沙汰」を予防する、契約書作成・リーガルチェックサービス

 

◾️弁護士による通知書(内容証明)作成・発送サービス

 

◾️メールによる法律相談サービスについて

 

◾️YouTube(渋谷の弁護士・吉田悌一郎の中小企業ビジネス法務チャンネル)

 

◾️Voicy(裁判しない弁護士のトラブル解決ラジオ)

 

◾️あなたの声をお聞かせください

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

LINEで送る
このエントリーを Google ブックマーク に追加
Pocket

お問い合わせ

住所 150-0031
東京都渋谷区桜丘町4番23号渋谷桜丘ビル8階
マップを見る
受付時間 【平日】9:30〜18:00
【土曜日】9:30〜12:00
渋谷共同法律事務所のHP

           

裁判しないで解決する
ノーリスクプロモーター

                               
名前吉田 悌一郎
住まい東京都

Profile

中小零細企業の顧問契約をメインの仕事としています。

中小零細企業が法的トラブルに巻き込まれるのを未然に防止すること、 そして、 情報発信を通じて弁護士の敷居を下げ、中小零細企業にもっと弁護士を利用していただくことを使命として活動しています。

【私のミッション】
中小零細企業の味方であり、中小零細企業のトラブルを「裁判しないで解決すること」をミッションにしています。

中小零細企業のトラブルが、「裁判沙汰」にまで発展すると、経営者の方にかかる時間的・経済的負担が大きく、エネルギーを消耗します。

私は、中小零細企業のトラブルをできる限り未然に防止する、万が一トラブルになっても、それをできるだけ小さいうちに「解決」することで、経営者の方の余計な負担をなくし、本業にエネルギーを傾けていただきたいと考えています。

また、中小零細企業の「お困りごと」に関しては、法律問題という弁護士の職域を超えて、経営コンサルタント(キャッシュフローコーチ)として、経営相談や金融機関融資の支援などを通じて、日本経済を支える中小企業の「お困りごと」全般のお手伝いをすることにも力をいれています。

カテゴリー