「裁判しないで解決」する建設業・不動産業を多く扱う
渋谷の弁護士吉田悌一郎

「2通りに読める契約書」は危険!契約書のせいで「裁判沙汰」に??

契約書

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契約書は

トラブルや「裁判沙汰」を

防ぐために作るものです。

 

 

ところが

書き方によっては

 

 

1つの条項が2通りに解釈できてしまい

かえって紛争の火種になることがあります。

 

 

 

(今日の「棒人間」 2通りの見方ができる??)

 

<毎日更新1907日目>

契約書を正しく読むのに必要な論理的思考

 

昨日のブログでは

契約書の思わぬ読み違いが

思わぬトラブルにつながることがある。

 

 

この点

契約書の意味を

正しく理解するには

 

 

国語だけでなく数学の論理的思考が

役立つことがあるというお話をしました。

 

契約書は国語ではなく数学? 「ベン図」でわかる契約書の読み方

 

 

ちょっとおさらいしますと

契約書や就業規則などでは

 

 

「または(OR)」と「かつ(AND)」の

意味を正しく理解することが重要です。

 

 

これらを読み違えると

たとえば懲戒解雇や契約解除

などの法的判断を誤り

 

 

裁判で敗訴する

原因にもなります。

 

 

昨日のブログでは

「ベン図」を使って「または」は和集合

「かつ」は積集合であることを説明しました。

 

 

 

契約書を正しく読むためには

上記のような数学の「集合」という

論理的思考が役立つことがあります。

 

 

それでは

今日はちょっと応用編をいってみます。

 

 

契約書に

次のような条項があったとして

 

 

この条項はどのように読めば

よいでしょうか?

 

第◯条(免責)
売主は、天災地変に起因する損害、または買主の指示に基づき、かつ売主に故意もしくは重過失がない場合の損害については、賠償責任を負わない。

 

この条文も、「または」と「かつ」

という「集合」が出てきますが

 

 

いったいこの条文はどのように

読んだらよいのでしょうか。

 

 

 

 

ダメな契約書の典型例

 

実はこの条文

2つの意味に解釈することができます。

 

 

まず1つ目の解釈。

 

天災地変に起因する損害

または

 

買主の指示に基づき、かつ売主に故意・重過失がない場合の損害

というように

「または」を境に前後に分ける読み方。

 

 

 

これによれば

売主としては

 

 

天災地変が原因なら

それだけで無条件に免責される

ということになります。

 

 

そして2つ目の解釈。

 

天災地変に起因する損害、または買主の指示に基づく損害

かつ

 

売主に故意・重過失がない

として

「かつ」の範囲を全体に広げる読み方。

 

 

 

これによれば

天災地変が原因でも

 

 

売主に故意・重過失があれば免責

されないという結果になります。

 

 

実は

こういう契約書は

ダメな契約書の典型例です。

 

 

なぜダメなのかと言えば

たとえば売主の立場では

自分に都合の良い1つ目の解釈をとり

天災地変だからうちには責任はない!

と主張します。

 

 

ところが

裁判になって

 

 

相手方である買主側は

2つ目の解釈をとり

いやいや、売主に故意・重過失があるので、これは売主の責任だ!

と主張することになります。

 

 

こうなると

契約書の解釈をめぐって

裁判などで泥沼の争いになってしまう。

 

 

そもそも

契約書というものは

 

 

こういったトラブルや「裁判沙汰」を

予防するために作成するものです。

 

 

しかし

契約書の1つの条項が

 

 

上記のように2つの違った解釈が

できる書き方になっていると

どうなるでしょう?

 

 

トラブルの予防どころか

かえって新たな紛争のタネを

生むことになってしまいます。

 

 

ですから

法律や契約書の文章というものは

なるべく解釈の余地を排除する。

 

 

2つ以上の意味に解釈できるような

書き方をしてはいけない

という暗黙のルールがあるのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こうまとめればスッキリする?

それでは

上記のダメ契約書の条項は

どのように書けば良いのでしょうか?

 

 

まず1つ目の解釈のような

定め方をしたい場合は

次のように書くとスッキリします。

第◯条(免責)
売主は、次の各号のいずれかに該当する損害については、賠償責任を負わない。
一 天災地変に起因する損害
二 買主の指示に基づく損害であって、かつ売主に故意又は重過失がないもの

 

「いずれかに」というのは

「または」と同じ意味になります。

 

 

そして

一の天災地変に起因する損害は

 

 

単独で免責事由として独立している

ことがわかります。

 

 

また

二だけに「かつ」の条件

(故意・重過失なし)を縛りつけて

 

 

一には及ばないことを構造で

示しています。

 

 

次に

2つ目の解釈のような定め方を

したい場合です。

第◯条(免責)
売主は、次の各号のいずれかの事由による損害について、賠償責任を負わない。ただし、当該損害の発生につき売主に故意又は重過失がある場合は、この限りでない。
一 天災地変に起因するもの
二 買主の指示に基づくもの

 

次のいずれは(または)という形で

一か二のどちらかに該当すればOK

ということがわかります。

 

 

そして

「ただし」の部分で

 

 

結局「売主に故意又は重過失がある場合」

はどの場合でも免責されないことが

明らかとなります。

 

 

どちらの場合も

このように整理すれば

 

 

少なくとも1つの条項から

2つ以上の意味に解釈できる

という事態は防止できます。

 

 

上記のように

契約書を作成するのは

 

 

後々の無用なトラブルや「裁判沙汰」

を予防するためのもの。

 

 

しかし

インターネット上の契約書のひな形などは

 

 

上記のように2つ以上の

意味に解釈できるものとか

 

 

書き方が曖昧でいろいろな解釈が

できてしまうような書き方に

なっているものを見かけます。

 

 

契約書というものは

作れば良いというものではありません。

 

 

書き方によっては

上記のようにトラブルの予防どころか

 

 

新たな紛争の火種を生む

こともあり得るのです。

 

 

こういうことがありますので

やはり重要な取引の契約書などは

 

 

事前に弁護士などの専門家のチェックを

受けることをお勧めします。

 

 

それでは

また。

 

 

 

 

 

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今回は、「大量発注するはウソだった? 取適法が禁止する「買いたたき」の実態」というテーマでお話ししています。

 

 

 

活動ダイジェスト

昨日は、早朝に8キロほどランニング。

朝は、息子が夏休みということで、久しぶりに息子の弁当作りでした。
午前中は事務所に出勤。
担当している遺言執行のお仕事の関係で、三井住友銀行の窓口にて手続き。すいていて割とスムーズに行きました。
午後は自宅に戻り、息子の小学校の保護者面談。
夕方から文京区にて、Samurai Support Networkという団体の勉強会に参加、終了後は懇親会でした。

 

 

 

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名前吉田 悌一郎
住まい東京都

Profile

中小零細企業の顧問契約をメインの仕事としています。

中小零細企業が法的トラブルに巻き込まれるのを未然に防止すること、 そして、 情報発信を通じて弁護士の敷居を下げ、中小零細企業にもっと弁護士を利用していただくことを使命として活動しています。

【私のミッション】
中小零細企業の味方であり、中小零細企業のトラブルを「裁判しないで解決すること」をミッションにしています。

中小零細企業のトラブルが、「裁判沙汰」にまで発展すると、経営者の方にかかる時間的・経済的負担が大きく、エネルギーを消耗します。

私は、中小零細企業のトラブルをできる限り未然に防止する、万が一トラブルになっても、それをできるだけ小さいうちに「解決」することで、経営者の方の余計な負担をなくし、本業にエネルギーを傾けていただきたいと考えています。

また、中小零細企業の「お困りごと」に関しては、法律問題という弁護士の職域を超えて、経営コンサルタント(キャッシュフローコーチ)として、経営相談や金融機関融資の支援などを通じて、日本経済を支える中小企業の「お困りごと」全般のお手伝いをすることにも力をいれています。

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