「裁判しないで解決」する建設業・不動産業を多く扱う
渋谷の弁護士吉田悌一郎

「裁判」で相手を変えることはできない

裁判

LINEで送る
このエントリーを Google ブックマーク に追加
Pocket

「裁判」を起こして、

相手にわからせてやりたい、

とおっしゃる方が時々おられます。

 

 

しかし、

「裁判」で相手を変える

ことはできません。

 

 

変えるべきは、

相手ではなく、

自分の「心のあり方」

なのかもしれない、

というお話しです。

 

 

 

(今日の「棒人間」 鏡に映った自分の顔を拭いても無意味?)

 

<毎日更新883日目>

「裁判を起こしてわからせてやりたい!」

絶対に許せない!
「裁判」を起こして相手にわからせてやりたい!

ひどい目にあった、

相手のことが許せない、

相手にわからせるために

「裁判」を起こしたい。

 

 

こういうことをおっしゃる方が

時々おられます。

 

 

たとえば、

建設業を営むA社長、

取引先から建物新築工事の

依頼を受けて、

工事を完成させました。

 

 

ところが、

その直後に発注者である

取引先が倒産。

 

 

結局、

工事代金が回収できなく

なってしまいました。

 

 

A社長が血相を変えて

相談にお越しになります。

 

 

工事代金は、

全額工事完成後に

後払いだったので、

これを支払ってもらえないと、

A社長の会社の経営も

かなり危なくなる。

 

 

しかし、

残念ながら、

こうなってしまっては、

取引先としてももはや

ない袖はふれません。

 

 

それでも、

納得できないA社長。

 

 

代金を支払わない

けしからん取引相手を許せず、

「裁判」を起こして徹底的に

追い詰めてやりたい。

 

 

思い知らせてやりたい、

と考えがちです。

 

 

 

 

 

 

 

「裁判」で相手を変えることはできない

しかし、

残念ながら、

「裁判」を起こしても、

相手にわからせることも、

思い知らせることも

できません。

 

 

この手のケースの場合、

取引先が代金を支払えなく

なったのには、

やはりそれなりの理由が

あるものです。

 

 

中小の建設業が資金ショートを

起こして倒産する、

これは世の中でも

よくある話です。

 

 

A社長が「裁判」を起こしても、

代金の回収は難しいだけではなく、

取引先も「裁判」など起こされて

良い気分はしません。

 

 

A社長に対して、

「心から悪かった」という

気持ちにはなれないでしょう。

 

 

このように、

「裁判」で相手を変える

ことはできないのです。

 

 

A社長として、

こんなときこの事実を

どう受け止めるべきなのか?

 

 

1つのヒントは、

取引先への攻撃の矛先を

いったん収めて、

むしろ

「自分に何かできることはなかったか?」

と考えてみることです。

 

 

感情的になっているときに、

これは難しいですけどね。

 

 

まず、

A社長は今回、

工事代金の不払いという

大きな被害を受けたわけです。

 

 

その事実から何を学ぶか?

 

 

払ってもらえるはずの

代金が払ってもらえないと、

経営者としてこれほど

困ることはありません。

 

 

そのことを思い知った

A社長としては、

こんな思いを絶対に他社には

させてはならない、

と考えます。

 

 

つまり、

他人のふり見て我がふり直せ、

ではありませんが、

自分はきちんと支払い義務の

あるものはきっちり

支払わなければという

思いを改めて強くします。

 

 

さらに、

この取引先との契約に、

そもそもA社長の甘さは

なかったか?

 

 

工事代金全額の

後払いというのは、

建設業には時折り見られる

支払い方法ですが、

やはり工事を行う方が

大きなリスクを背負う

ことになります。

 

 

せめて、

代金の一部だけでも、

前受金や着手金の形で

もらっておけば、

リスクヘッジになったはずです。

 

【後払いは危険?】仕事の報酬の支払いをどうするか?

 

 

さらに、

この取引先と取引をするにあたり、

信用調査などは十分だったのか?

 

 

そんな風に、

そもそもこの取引先と

取引をするにあたり、

A社長として何かできる

ことはなかったか?

 

 

こうした思考が身についた人は、

こうした被害経験に遭っても、

そこから学び、

成長することができます。

 

 

そして何より、

こういう思考の人は、

トラブルや「裁判沙汰」に

巻き込まれるリスクが

飛躍的に少なくなります。

 

 

 

 

 

 

他人は鏡???

私が所属する、

倫理法人会という経営者の

心の勉強会では、

「他人は鏡である」という

考え方があります。

 

 

多くの人は、

他人や環境を、

自分の思う通りに

変えようとします。

 

 

「裁判」を起こして

相手にわからせてやりたい、

という人も、

基本的にはこういう思考です。

 

 

ところが、

他人や環境を変える

ことはできません。

 

 

それは、

まるで自分の汚れた顔を鏡に写し、

その汚れを取るべく鏡に映った

自分の顔をゴシゴシこするのと

同じ行為だ、

と言います。

 

 

そうではなくて、

自分の心のあり方を変える

ことによって、

自然に周りの人や環境も

変化していくというのです。

 

 

いわば、

自分の顔をきちんと拭けば、

鏡に映った自分の顔も

キレイになるわけです。

 

 

鏡をゴシゴシこする、

というのがまさに他人や環境を

変えようとする行為。

 

 

自分の顔を拭く行為が、

自分の心のあり方を

変えようとする行為です。

 

 

他人や環境を変えることは

できませんが、

自分の心のあり方なら、

変えることができるのです。

 

 

トラブルや「裁判沙汰」に

陥りやすい人というのは、

こういった「鏡」の理屈が

わかっていない、

ということが言えます。

 

 

「裁判」で相手に

わからせようとするのは、

まさに鏡をゴシゴシこする

行為に他なりません。

 

 

私のミッションは、

というもの。

 

 

「裁判沙汰」を避けるためにも、

自分の心のあり方を変える

という実践をしたいものです。

 

 

もちろん、

私自身の自身の

自戒の念もこめて。

 

 

それでは、

また。

 

 

 

 

 

 

裁判しないで解決するノーリスクプロモーター・弁護士 吉田悌一郎のプロフィール

 

法律相談のお申し込み

 

顧問弁護士サービスについて

 

セルフマガジン『裁判しないで解決する方法』の無料送付

 

YouTube

 

Voicy(裁判しない弁護士のトラブル解決ラジオ)

 

 

 

 

 

 

 

最新動画 

今回は、他人のブログ記事のパクリ、著作権法違反に注意、というテーマでお話しています。

 

 

 

 

 

 

活動ダイジェスト

昨日は1日自宅で仕事。ちょっと風邪をひいてしまったので、ゆる〜く仕事という感じでした。
夕方から、私のYouTubeを見てお問合せをいただいたという方の法律相談(オンライン)でした。

 

 

 

LINEで送る
このエントリーを Google ブックマーク に追加
Pocket

お問い合わせ

住所 150-0031
東京都渋谷区桜丘町4番23号渋谷桜丘ビル8階
マップを見る
受付時間 【平日】9:30〜18:00
【土曜日】9:30〜12:00
渋谷共同法律事務所のHP

           

裁判しないで解決する
ノーリスクプロモーター

                               
名前吉田 悌一郎
住まい東京都

Profile

中小零細企業の顧問契約をメインの仕事としています。

中小零細企業が法的トラブルに巻き込まれるのを未然に防止すること、 そして、 情報発信を通じて弁護士の敷居を下げ、中小零細企業にもっと弁護士を利用していただくことを使命として活動しています。

【私のミッション】
中小零細企業の味方であり、中小零細企業のトラブルを「裁判しないで解決すること」をミッションにしています。

中小零細企業のトラブルが、「裁判沙汰」にまで発展すると、経営者の方にかかる時間的・経済的負担が大きく、エネルギーを消耗します。

私は、中小零細企業のトラブルをできる限り未然に防止する、万が一トラブルになっても、それをできるだけ小さいうちに「解決」することで、経営者の方の余計な負担をなくし、本業にエネルギーを傾けていただきたいと考えています。

また、中小零細企業の「お困りごと」に関しては、法律問題という弁護士の職域を超えて、経営コンサルタント(キャッシュフローコーチ)として、経営相談や金融機関融資の支援などを通じて、日本経済を支える中小企業の「お困りごと」全般のお手伝いをすることにも力をいれています。

カテゴリー